Scientific Boxing

国内、海外のボクシング界の状況や試合の観戦記などを絶対的主観で書き綴るブログ

観戦記~スーパーライト級~

2010年10月28日 | BOXING

亀海喜寛 vs ホセ・アルファロ
試合結果:亀海6RKO勝ち

●所見~亀海の場合~
スウェイバックからの左右アッパーのコンビはひと昔前には高等テクニックの部類に入っていた。
80年代は世界ではSR・レナード、日本では高橋ナオトが操ったが、腕肩をリラックスさせてスッと
交わす様なディフェンス優先のものだった。
90年代にはユーリがクイックなスウェイからの右ストで稲妻の様なKOを量産した。
但し、昔の選手は前腕のフック、両アッパーを打たなかった ( 打てなかった? ) 。
現代はメイウェザーを代表する様に背肩腕を内側に絞り込んだ態勢 ( どのパンチを打てる態勢 )
のまま最小限のスウェイからの攻撃に繋ぎ、そのパンチはスト、フック、アッパーと多彩だ。
この選手も現代風そのままに操る。
素晴らしいセンスですねえ。
しかし決定的なマイナス面がある。
それはSL級である事。
SFe級だったならば直にでも勝負しても面白いと思われるが。

●所見~アルファロの場合~
見る人によっては腰が引けてる様に見えるかな。
フォームと言うのは基本はあるが、その限りでは無い。
野球を例に上げるならば、MLBの打者でスタンスを広めにグッと腰を落とし膝を曲げ過ぎる程の
選手を見るが、あの構えを日本選手がやった所で打てる訳でも無い。
人種、人によって体型、骨格、筋肉が異なるのでスタンスも変わる。
この選手には右スト、左フックが最も打ちやすく、力の入る構えなのだろう。
但し、そのスタイルが相手に対して有効で、勝利に結び付く訳でも無い。
故にこの結果。

この選手についての前回記事で再来日し、S・クルスの様になるだろうと書いたが、クルスほどで
無いにしろ、今後に悲壮感しか残らない。

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