Scientific Boxing

国内、海外のボクシング界の状況や試合の観戦記などを絶対的主観で書き綴るブログ

観戦記~WBCフライ級~

2009年05月27日 | BOXING

王者:内藤大助 vs 挑戦者:熊朝忠
試合結果:内藤判定勝ち

●分析~内藤の場合~
8Rに右フックを食って体が宙に浮いた時はKOされるのは時間の問題と思ったが残り
4R良く持ったよ。練習の賜物ですね。
上背が低すぎる相手というのは日本人にとって不得手の経緯があり、かつて井岡が
MM級の初防衛戦で李を迎えた時の様な苦戦を予想されるものだった。
相手は予想とおりガッチリした上体で肩を怒らせ、飛び込みの左フックと、頭を下げての
オーバーハンドの右フック。
王者としてはステップとボディワークでかわす方法だったが、スウェイが浅いので常に
危険が伴い、時にフックを食った。
相手のタフさも異常だった。
しかしまあ、良く生き残ったねえ。
厳しい事を言えば、日本人ばかりを相手にしてきたツケがまわって来たってトコロか。

●分析~熊の場合~
5R2:30に右と右のカウンターで自身のアゴが捻り返ったが、すかさず打ち返すタフさは
中国4千年の歴史とでも言おうか。
この愚直で愚直なままのボクシングはトレンドとは掛け離れているが、シンプルなファクター
である体力、気力、装甲力の部分が飛び抜けている。
アフリカンのナチュラル能力と通ずる感もある。
この日は複雑なポイントルールに屈したが、中国ボクシングの未来に光明な道を残した
事も忘れてはなるまい。

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