Scientific Boxing

国内、海外のボクシング界の状況や試合の観戦記などを絶対的主観で書き綴るブログ

観戦記~IBFフェザー級~

2009年08月26日 | BOXING

王者:クリストバル・クルス vs 挑戦者:ホルヘ・ソリス
試合結果:クルス判定勝ち

●分析~クルスの場合~
” ラカンドン ” だったのか。 なるほど、確かに。
V・ラバナレスが残したイメージそのままに荒々しいファイターだが、優れた能力は垣間見える。
前進しながらパンチを打つのでオーソドックスでも右足が前に出る事があり、その状態でも
左右フックを打ち、両足が揃っている際にもフック、アッパーを連続で打つ事が出来る。
ラカンドン特有のバランス感覚なのかは判らないがラバナレスがvs辰吉Ⅰで9Rタオルを呼び
込んだのも亜流なスタンスでの連打だった。
頭突き、投げは故意ではあるが目くじらを立てる程では無く、この選手のペースなのだろう。
また、負けが多いのは反則によるものと試合への思い入れによるものだろう。
世界王座は数回防衛するかもしれないが陥落後は一気に負けが続くに違いない。

●分析~ソリスの場合~
パッキャオ戦も序盤ヨレヨレで早いKOが予想された中で長持ちしたしぶとい印象の選手だが、
この日も前半はガンガン入られ頭をパンチと同じくらいにぶつけられ、腕も拉ぎ上げられたりと、
やられ放しで前半に崩れるかと思いきや、前半を耐え忍んで後半に巻き返しを図った。
自身のスタンスとフォームを崩さないよう気をつけて戦っていたが、体が大きいわりに押し合い
に挑まず、相手の前進をダッキングでかわすばかりだった。
肩で受け、押し返してジェネラルシップを握る戦法でならば展開が変わっていた様に思う。
相手の荒々しい戦法への対応をローブローの反則で弾き返す策は戴けないがやらざるを得ない
と言った部分も残る。
やられ損で負けてしまっては目も当てられない。
結局、反則合戦で負けたが。

●PS
互いに故意の反則合戦はF・ノーウッドvsD・ゲイナーを思いださせた。
また、減点2も稀で、過去にはタイソンvsO・ノリス、最近では内藤vs大毅が記憶に新しいが
” 発生し難い ” ではなくレフェリーが取らないのだ。
理由はその定義によるものだろうが受けたダメージにより勝敗に影響しては試合が成立しない。
実際、過去に幾多もあった。
ペナルティは厳しくなければならず、理想的な定義としては
減点1:悪意は無いが、明らかな反則
減点2:故意で悪質な反則
減点3:明らかな故意の悪質な反則で相手が多大なダメージを負った場合
     ( 休息を与える場合は減点2 )
減点3に値する例としては鬼塚vsタノムサクⅡの9Rゴング直後にタノムサクが打ち込んだパンチで
鬼塚の顔が変形する程だった。
あれが減点1ではあまりに酷い。

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