Scientific Boxing

国内、海外のボクシング界の状況や試合の観戦記などを絶対的主観で書き綴るブログ

観戦記~WBAウェルター級~

2013年07月28日 | BOXING

王者:ディエゴ・チャベス vs 挑戦者:キース・サーマン
試合結果:サーマン10RTKO勝ち

●所見~チャベスの場合~
序盤の左フック、右フック、ウィービングはパワーに加えスピードも頗る有り、
その左フックをテンプルに振り抜いたり、振り被る様な右フックをジョーに入れたりしたならば
一発KOもあるかと思わせる程の緊張感が漂っていた。
但し、パワーパンチャーがスピードを多用するとスタミナロスし易く、実際、3Rには顎が上がりつつ
あった。
「 このペースで終盤に縺れるとKO負けするよ 」 と思わせたが中盤以降相手が距離を取る様になり
それによりこちらの手数も少なくなった事でロスは回避された。
しかし、リーチのビハインドは決定的で距離があるとジャブ、左フックが全く届かなく、
ジャブは輪島氏の持論の如く胴を投げ出し、左フックは空振り続けた。
それでも1発KOの緊張感はあり続けたが決着は意外な形で訪れた。
まさかレバーを効かされるとは本人も予想出来なかっただろう。
10Rは開始からレバーを庇っていたので倒されるだけだった。

●所見~サーマンの場合~
アメリカンなボクサータイプの典型。
ディフェンスも良く、左右後のステップから最小限のスリップでパンチを交わす。
動きが小さい分、攻撃態勢も残し、カウンターを取れる様に思うが相手のプレッシャーが強いので
序盤は若干引き気味になった。
序盤に相手の距離を見切り、中盤は自身の距離でカウンターを狙う戦法に切り替えた。
こうなると強い。
時に被弾するが中々タフネスもある。
そして試合を決定づけたレバーパンチは相手の肘ブロックの内側からグッと入った。
肘を叩か無かったのは偶然か必然か?
天井カメラの映像を見るにパンチは大きな弧を描いて無く、アッパー気味だから必然と言えるか。
パワーパンチャー vs ソリッドパンチャーの瞬きする間も無い好試合だった。

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