孤独死(孤立死)が全国で3万人とも言われているなか、まさか自分の身近で「孤独死」が起こるとは思っても見なかった。
昔、Sさんにはいろいろ世話になり、10年以上前までは家にも来ておられたが、ちょっとしたことで急に来られなくなった。以前にも何度か急に来なくなり又突然現れたりする人だった。
亡くなったのが4月中旬だということで警察が関与することになり、警察が兄弟に電話したが連絡がとれず数人いる兄弟も電話が通じることがなかった。
家も手に要れ一緒に生活する方もいたと聞いていたが家も変わりいつから一人暮らしになっていたのかもわからない。
最終的にSさんの身元引き受けがない場合は荼毘に付されたあと無縁仏として葬られることになると聞いた娘は立派なお墓があるにも関わらず誰も参らなくなったそのお墓に何とか納めてあげたいと思い身元引き受け人となる決心をした。
葬儀屋さんに連絡をとり事情を話し、当日は警察の遺体安置所から斎場までの直葬となった。
交流があった頃、私はSさんに冗談半分で貴方の最期は心配しなくても私が見るからなどと言ったことがあったがこれが本当になるとは・・・やはり、縁があったのだろう。動けなくなった私に代わり殆ど娘が奔走してくれた。
世話好きで父が入院した時もいろいろ面倒を見てくれたり、40年以上前には下の子供を産み退院するときも、病気で入院していた夫に代わり京都の病院まで迎えに来てくれたりした。
斎場からお墓の納骨まで娘夫婦が親しくしているご住職が読経をあげてくださった。
下の娘も遠くから来てくれ納骨の折には偶然 娘の友人でもあった主治医までも駆けつけ、Sさんの診察室での様子や、たぶん脳梗塞で突然 倒れて誰にも気づかれないまま逝ってしまったのだろうと話されていた。
お墓に入っている父親とSさんは仲違いしているが大丈夫かなぁと私がつぶやいていると
ご住職が「皆、浄土に行けば喧嘩などしませんよ。みんな仏さんになられたのですからね」と、そして「今は縁が途絶えた兄弟姉妹でもいつかどこかでその子や孫たちと縁が繋がることもあるかもしれないですよ」と言われた。
心に残る良い言葉を頂けたことを嬉しく思った。
https://blog.goo.ne.jp/asahi-rann2010/e/837361ad2bef84436ef2da7a4e981a75 ←
娘さんは、とてもいいことをして下さったのだと思います。
Sさんも喜んでいらっしゃるのではないでしょうか。
『倶会一処』ですから。
私も合掌させていただきます。
言われるとおり「倶会一処」なのですね。
娘さん、偉いですね。とても勇気のいることですよね。
読みながらほっとしました。
ご住職さんの言葉もいいですね!