
高輪消防署の二本榎出張所。昭和8年に落成。鉄筋コンクリート3階建て望楼付き。設計は警視庁総監会計営繕係。

戦後から昭和59年まで高輪消防署の本庁でしたが、新庁舎が完成しこちらは二本榎出張所となりました。今でも現役の消防署庁舎です。
平成22年に東京都選定歴史的建造物に選定されています。

受付で声をかけたところ、氏名など記入した後で消防員の方が出てこられて私一人のために説明していただくことに。もったいない。
昨年改装を終えたところということで内部はきれいに塗りなおされていました。曲面仕上げが美しい。

3階ホールが展示室になっています。戦時中のガラス製手榴弾型消火器や、木製の折り畳みハシゴなど貴重な遺物がいろいろと。

ホールの天井に8方向の梁。窓は昔のデザインのままで新しいものに取り換えられています。

3階屋上部。海抜25メートルのこの場所はかつては東京湾を直近の眼下に見る高台でした。今もレインボーブリッジまで見えますが遥か遠くです。

望楼部。天辺の青いものは特に役割のないオブジェだそうです。

2階に事務所。現在は9人の署員がここに勤務されています。古くても快適な職場だそうです。

庁舎の裏側。

景観を損ねるので電線を地中化しようという構想には疑問を感じている私ですが、この時はさすがに「電線邪魔や~」と思いました。
ちなみに昭和8年の落成ということと表面を覆うベージュのタイルが私が長年通った会社の工場に似ていて親近感を覚えました。

これです。こうやって並べてみるとタイルの色調おんなじですね。
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