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ありゃりゃサンポ

近現代の建築、町並みと橋が好き。
一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
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上野駅 中央改札前広場と正面玄関口

2022年05月23日 | 建築&土木見物

上野駅JRの中央改札を出たところ。元々上野駅には疎遠ですが、行くとしても用事の大半は公園口なので中央改札で出ることは本当に稀です。
今日は銀座線で浅草に向かうのでこちらに来ました。
上野駅構内は異常に天井が低いので有名ですが、そこを通り抜けて改札を出た後の解放感は格別です。ライトの建築のようにその開放考えたくて設計したのではないのですが。

天井の白い膜屋根越しに太陽の光がやわらかく落ちていて一層気持ちよく感じます。でも、昔は光を通さない素材の屋根で、水銀灯に照らされたどんよりした空間でした。
2004年の建設コンサルタンツ協会の発行するパンフレットの記事に「上野駅ステーションルネッサンス」として紹介されているのでこの頃に変わったようです。
トラスの鉄骨などは昭和7年当時の物がそのまま使われています。

さきほど紹介した記事で知りましたがこの広場のことを上野駅グランドコンコースと呼ぶようです。かっこいいので覚えましょう。
都内のJRの駅でこれほど大きな空間って他にあったかなと考えていますが思いつかなかったです。奥の改札上に見える壁画は昭和26年に制作された猪熊弦一郎の作品「自由」。

グランドコンコースと正面玄関の間の壁に設けられたアーチにも建設当時の彫刻が残されています。

いろいろ調べていたら昭和7年の上野駅の絵葉書がありました。なんとできた当初は屋根の半分は光を通していたんですね。この頃だと当然ガラスでしょうか。
トラスの柱は今は見えなくなってしまいましたが、それ以外の構造はほとんど昔のままです。この場所、もう少し昭和遺産として評価されても良さそうな気がします。

エスカレーターで正面玄関の上に上がって見ます。

おまわりさんが何やら打ち合わせ中。

上野駅と言うとこの窓を外側から撮った写真の風景でした。内側を間近で見るのは初めてです。

天井部分も随時改修はしているでしょうが、基本的には昭和7年のままです。
1980年代後半に上野駅を60階建てのビルに建て替える計画があって新聞発表までされていたのですが、その直後から始まったバブル崩壊で頓挫してしまいました。

結局既存の建物の改修という形で工事が進められて、中央改札回りは2002年に現在のような形となりました。
今となっては良かったのではという思いしかありません。

正面玄関口にある駅舎の紹介パネル。公園口などはびっくりするくらい変わりましたが、こちらは驚くほど昔のままです。これからも大事にして欲しいものです。
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2 コメント

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上野は故郷の出入り口 (takako)
2022-05-25 20:46:48
懐かしい上野。
急行列車に乗って実家にかえったものです。
5900円で
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takakoさん (B)
2022-05-26 20:29:09
まだ東北新幹線がない時代?
今は大宮からぴゅーですよね。グランクラスで。
返信する

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