ぼくらのありのまま記

ぼくらは
こんな大人になりました。

石巻、りあすの森スタッフ ’平井 崇昇’ 「震災後、たどり着いた仕事」

2014-02-23 21:07:23 | ぼくらのありのまま記


第2話「りあすの森のビジョン」


ここ、石巻には「馬搬」という
馬を仕事の一部として使っていた文化がありました。
それをどうやって、新しい未来につなげていくか。
りあすの森が目指すビジョンがありました。

今日も来てくれてありがとうございます。




目次はこちらから。

平井
今は離れてしまったけど、
馬をやっている人でりあすの森の協力者がいて、
その人が中心になってりあすの森で馬を飼おうってことになって。
飼いはじめたんだけど。その人はここで、
不登校の人を受け入れて活動をしたいと。

たら
自然学校みたいな?

平井
そうそうそう。
でも、熊谷さん(理事長)も事務局長も、
限定した人ためだけにはこの施設を使いたくない
っていう思いがあって、話しがまとまらなかったんだよね。

たら
うん。

平井
で、えーっと、馬だけ残してやめちゃったわけだ。




たら
人はいなくなったけど。馬はそのまま。

平井
で、そのときに知り合いから「馬できる人探しているみたいよ?」
って連絡があって。仙台でやるつもりだから、
とりあえず行ってみたんだよね。
ここの事務局長の豊沢さんが、ただ、エサだけあげてる状態で。
馬のこと知らないから、馬も「噛み癖」ついてて、あーまずいなと。


たら
うん。うん。

平井
じゃあ、僕、週1くらいで、
手を入れますよ。って来てたんだよね。


たら
それは、ざおうハーブと平行して?

平井
そうそう、
ざおうハーブでは週3日しか仕事してなかったからね。


たら
ちょっと嬉しかったの?馬がいて。

平井
そりゃそうだよ!!馬の関われることができたし、
ずっとそういう機会が欲しかったからね。
来客数からしても
週1くらいの手入れで十分だと思ってて。
それが2012年の3月ごろ。




で、だんだん馬もよくなって来て、
1頭は乗れるようになって。
「お客さん乗せられるよ」って話しになったときに。
この辺のNPOで「スイートトリート」っていう団体から
子ども達を馬に乗せたいという話があり来てもらったわけだ。

たら
うんうん。

平井
で、ハーモニィ的なノリで
やったら、喜ばれて、それからフルタイムで、
本気でやらないかって声をかけてくれたわけ。



たら
上手に乗りましょうではなく、
馬と楽しい時間をすごそうっていうような
感じでね。ハーモニィ的っていうと。
じゃあ、まだ、1年くらいってこと!?

平井
そう、で、本格的に入ったのは今年の4月からだから。

たら
はあ、そうなんだ。全然知らなかったよ。
こんな風に流れてきているとは笑

平井
基本的に俺自身の考えで、
牧場を作るところからやりたいの。ゼロから。
それが基本的な所であって。
で、今は、ゼロから関われて。

たら
それは相馬のころからずっと言っていたよね。

平井
基本的なスタンスで。そうだから。
で、今もハーモニィ的なこともやるけれど、
馬搬って言ってあの、でっかい重種がいるわけよ。大きい馬が。
(※現在はいません)
その馬が切り出した木を運び出すっていう、
この辺でもともとあった文化なんだけど。


(こうやって練習します)

たら
仕事としての馬。

平井
そう、仕事として。
それを復活させようっていう活動もやってるんだよね。

たら
乗馬以外で、馬を日常生活の中で、復活させようっていうことか。

平井
そうそうそうそう。
それが村づくりNPOりあすの森の
スタンスだからさ。


たら
この辺にそういう文化があったんだ。

平井
そう、まだね、2~3人ね、
そういう職人が残っているわけだ。


たら
じゃあ、チャンスだ。職人さんの話しを聞く。

平井
そう、チャンスなわけ。
都市暮らしをしている人たちにも馬搬を見てもらいたい。
職人の生の声で、「山の暮らし、今と昔」とか、
そういうテーマで、なまった言葉で、語ってもらう。
で、馬搬に関しては、東京大学の研究室も関わっているから。
馬搬がいかに環境負荷が少ないかとかそういうロジカルな
話しは大学に任せて。
そういうイベントも組んでるんだよね。


たら
アカデミックな根拠も付けながら。



平井
そう。そういう根拠もつけながら、
「古くて新しいもの」を作って行く。
それがりあすの森のビジョンだし、
僕自身も田舎の観光ビジネスっていうのは
ずっと興味があったし、ずっとやってきたことだから。
そういうのをうまく。こう作品にしていってるって感じ。



昔、田んぼだったところ。

たら
俺、ほぼ日が好きなんだけど。
糸井さんが復興って
「もとに戻したい」っていうだけじゃだめで、
新しい価値も付けて行かないとだよね。
みたいなことを言ってて。
熊谷さんがいう振興っていうのもまさにそうだよなって。思った。

平井
そうそう、ここの海のそばも津波被害地なんだけど、
耕作放棄地なのよ。「田んぼやめたっ!!」って土地。
いっぱいあるのよ。過疎化、高齢化が進んでいる地域で。
新たな形で人を集められたら。他の地域でも活かせると思う。



たら
村づくりができる可能性がある。

平井
そう、可能性はある。


たら
ここだけの場所で限定された、
復興、振興だけの問題ではなくて。

平井
提案できる。可能性がある。っていうこと。


たら
ここにずっとあるものを
新たな形にして「人を呼ぼう」ってことか。

平井
そうそう。




今日はここまで。
感想をおくる。
arinomamaki@gmail.com

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