ぼくらのありのまま記

ぼくらは
こんな大人になりました。

唐桑で初泳ぎ!!

2014-07-30 19:26:45 | 唐桑日記
今日は朝からいちよさんの機嫌がめちゃくちゃいいです。
なぜなら、僕が海に落ちたからです。

今日はやっさん(社長)と
いちよさん、
あやこばぁ(やっさんのお母さん)、
床屋のおんちゃん(海の仕事をしているのに
「床屋の」という呼び名がツボです)、そして僕の
5人で早朝3時からホタテの水揚げに行き、
漁協に出荷してきました。


(やっさんはつなみの後の3日間、この船の上で過ごしました。)



それぞれの箱に60キロくらい入ります。

やっさんがイカダからホタテを引き上げ、
いちよさんが周りの海藻をグラインダーみたいのでそぎます。
あやこばぁ、床屋のおんちゃん、僕がその後に
ホタテと綱を繋いでいた吊るし糸と、細かい汚れを鉈で削いでいきます。
あやこばぁは僕が1つの箱を終らせる間に3つも終らせていた。
すごいねー83歳現役です。


今日は578キロの水揚げ。
多いのか少ないのかわからないけど、
慣れない仕事はすごく疲れます。

漁協では近くの、同じホタテの養殖業を営む方と挨拶をして、
親父さんと一緒に仕事をしている若手のこうた君(30)と友だちになりました。
とっもだっちがでっきた~!わーい。今度遊びに行こうっと。



今日はいい風が吹いて旗もなびいていました。
旗っていいよね。
鮪立(地名)、盛屋(屋号)、○セ(初代盛屋のセイイチさんから)の旗が
やっさんの信盛丸の目印です。



帰って来てから盛屋水産のいかだで
ウニの餌やりをしようと思い、
やっさんに教えてもらいながら
ウニが入っているカゴを引き上げ、海藻をあげました。
ばぁちゃん曰く、エサをすんごい食べるんだって。
こんど食べたか確認しないとな~。



ウニのカゴを持ち上げたときに、
イカダの梁の上に敷いてある
ベニア板の部分に立っていたのですが、
板が抜けて海に落ちました。


(こういう板のもっと広いやつが二つに割れました笑)

海に落ちながらやっさんに目で助けを訴えたのですが、
やっさんの視線はウニのカゴに釘付けでした。
僕よりウニが大事みたいです。ウニは一人で戻って来ないもんね。



家に戻りいちよさんに報告すると
めっちゃ笑いながら。
「りょうすけ、ちゃんと自分の失敗も載せなさいよ!
私の失敗ばっかり載せてんだから!
今日はおまえの番だぜ~!!」
と嬉しそうに出かけて行きました。



会う人、会う人に
「今日ねー、りょうすけ初泳ぎしたんだよ~!」と
今月、一番いい笑顔で報告しています。
とは言いながらも、気付いたら
びしょびしょの長靴を洗って干してくれるところとか、
こういう気遣いがさすが女将だなと思います。
お客さんとか従業員とか配達業者とか関係なく
誰に対しても同じ態度で接っするのがいちよ流です。





一日があっという間に終り、夕日を見ながら
「あづい~、いちよさん泳ぎたいね~」

「りょうすけ、もう泳いだじゃん!
ちゃんとfacebookに載せなさいよ!」



忘れた頃にも言ってきます。
まだ笑ってるし!悔しいぜ!




song of freedom!

2014-07-29 21:02:16 | 唐桑日記


「りょうすけ~、今日の晩ご飯は焼き肉にしよう!」

「いいね~!!」

「味付けどうしようか?好きなの選びなさい」と見せられたお肉。
左手には黒胡椒&レモンソテー味。
右手にも黒胡椒&レモンソテー味。

1択っ!!

船舶免許をそのうち取りに行く僕ですが、
いちよさんが問題作ってくれることを願います。



今日のいちよさんはブカブカの男物の靴を履いていて。
思わず笑ってしまった。



「え~、なんでサイズあわない靴はいてんの!?」

「だってこれ、私に届いた支援物資第一号なんだもん。
もう4年目だよ。2011年の6月頃に届いたから。」

それは捨てられないよ、確かに。
というか全然笑えないし!

「靴も選べなかったんだ?」

「う~ん、選べたんだけど目が合ったっていうか。
これが私に与えられた運命だと思って履いてるの。
世の中の誰か送ってくれて、私の基に届いたんから捨てられないよね~」

そうだよね、物は大切に。
それはもう物じゃなくて気持ちか。


別の日にはつなかんで汚れた鏡を見つけました。


「この汚れとれないね~、どうするの?そのまま使う?」

「これもつなみに流されてさー、20年前からあるしもったいないから」

「そうだね、これは取っておこう。」

鏡が汚れてるとか
「ぞんなごど、どぅでもい”い”」
(これは社長の口癖です。)

今日読んだ本
「リーダーとは他人がなんと言おうと「孤独」を受け入れて、
常に自分の価値観どおりに行動しようとする人々です」と書いてあって
いちよさんをなぞりながら読んでいました。

接客業も飲食業もやったことがない人が
「2階まで波に飲まれながらも、
せっかく生き残った家(建築物として)を守りたいと思ってさ~。
そのためには使ってあげないと可哀想だし、民宿しか思いつかなかったんだよね。」
と始めた民宿だものね、らしくいかないとですね。




人間には先天的に
「喜び」「悲しみ」「興味」「悲しみ」「驚き」「恐怖」「罪悪感」「嫌悪感」「怒り」
この9種類が少なくとも人間の基本的情動としてあるんですって。
文化や環境に関係なく生まれて来たときから世界中で共通した情動として。
これも先ほどの本で学びました。

「つなみに全部流されてもう好きな事やろうって思ったんだよね。」

つなかんにいると「生きてる~!!」って感じるのは
菅野ファミリーがいろんなことから自由になって
基本的情動全開で生きているからなんだと思いました。

着たいものを着て、飾りたいものを飾る。
食べて欲しいものを食べてもらい、
今ここにあるもので相手が喜んでくれる事を考える。
それがいいとか悪いとかは自分で決める。


フリーダム!!

僕の夕食の選択肢は1択ですが、
ここにはみんなが愛してやまない自由があるんだなー。


守っていけますように!!


譲さん、マインドフルネスですね!

愛だろっ、愛。

2014-07-27 22:49:49 | 唐桑日記
唐桑もようやく夏らしい気候になってきました。
 


つなかんの地下は山から流れてくる冷たい水の配管があるので、
僕が間借りしている一階は夏でもひんやり涼しいです。

床暖房ならぬ自然の床冷房となっています。

特にトイレとお風呂の前の廊下が冷たいので、
弊害もあり、暑い日は結露がすごく、
拭いたタオルがしぼれるくらい床が濡れてしまいます。



そこでいちよさんが
「りょうすけー、暑い日はお風呂場の換気扇を
まわしておくようにしましょう」と
換気をよくするナイスな作戦を思いつきました。

今朝から女将が直々に換気扇をまわし、
作戦を実行したのですが、
お風呂場の扉がしまったままでした。



いちよさんの愛は残念ながら扉一枚で
廊下まで届かなかったようです。
愛ってなかなか伝わらないものですね。

暑い日は一階の廊下で涼んでみてください。



つなかんオフィシャルブログHP

予約はこちらからでもどうぞ。
moriya.tunakan@gmail.com


夢の競演

2014-07-26 23:35:36 | 唐桑日記
今日は気仙沼駅に母親を迎えに行った。
エプロン姿だったので地元の人に間違えられて
おじさんに「気仙沼レンタカーどこですか?」と聞かれた。

でもそのおじさんは50ccのカブに乗っていた。
だから「バイク返すんですか?」と聞いたら
「いやいや、車借りに来たんだよね。」と。

そのバイクどうするんや!と思っていたら
どっかへ行ってしまった。

足下を見たら
アシックス✖︎リーボック片方ずつ別々の
靴を履いていた。

僕もたまに生きづらいなーと感じることがあるけれど、
このおじさんも生きづらいんだろうなと思ったよ。

踏み心地気持ちわるいよね、きっと!




アシックス✖︎リーボック夢の競演。