わ、やめろ…!
…と、身を捩りながら平手で琴音さんの顔面を掴んで力一杯押し返すと、琴音さんは後ろへ倒れた勢いでそのまま一度湯に沈んで、その時に鼻と口から湯を吸い込んだらしく、手足をバタバタさせて溺れるのを、わたしは放ったらかしにして、脱衣場へ逃げました。
わたしはタオルで体を拭くよりも、唇をこするように何度も拭きました。
アノ生々しい感触は、なかなか消えませんでした。
何なのよ、一体…!
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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