Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

六月大歌舞伎 昼の部’

2006-06-27 23:55:04 | kabuki
「荒川の佐吉(の仁左衛門さん)」があんまり素敵だったので、長々とした記事になってしまいましたので、それ以外をこちらにサクッとメモしておきます。

*君が代松竹梅*
翫雀さん、孝太郎さん、愛之助さんによる松竹梅の踊り(うーん、書いていて意味不明ですね。)。それぞれ手には松だの竹だのを持ち、平安貴族の装束で厳かに舞っていきます。
翫雀さんがさすがに奥行きのある踊りを見せてくれて、楽しかった。
豪華絢爛な衣装でしたが、平安の装束だとか踊りだとかって、どうもよく分からないのです

*双喋々曲輪日記*
「絶対に嫌いなはずだ」って決めつけていたお芝居でしたが、意外や意外面白かったですよ。
何が嫌いって、どうもお相撲さんが好きじゃないんです。本物のお相撲は嫌いじゃないけど、お芝居に出て来るお相撲さんの肉襦袢を着てすごく作りこんだ声を出すのがどうも好きになれなかった。お相撲さんだっていろいろいるのに、お相撲さんっていう決まり決まった役作りをすることに違和感を持っていたんですね。
で、高麗屋さん親子の角力場ですが、染五郎さんの若旦那・与五郎の「つっころばし」っぷりがとてもはまっていて◎。
さらに、幸四郎さんの濡髪と染五郎さんの放駒との対比が、非常に面白かった。お互いの言い分を勝手に言い合って争う訳なんだけど、それだけのことなのに不思議に面白かったんですよね。なんなんだろ?
連勝中の角界の重鎮・濡髪が、与五郎のために放駒を勝たせるっていうのは、相撲取りとしてどうなの?とも思うけど、それほどに与五郎が大事だったのかしらね?ま、あれだけ濡髪びいきな若だんなだったら、自分が負けてでも若だんなを幸せにしてあげたいと思うものなのかもねぇ。
対する放駒は、幼いほどに若くて可愛いんですね。濡髪に食ってかかる染五郎さんが素敵でした。
そうそう、高麗蔵さんの吾妻がまた色っぽくてよかった。

*藤戸*
吉右衛門さんの老婆は、お写真で見るよりもずっときれいでした。体の大きさをすべて隠すことはできないでしょうけど、それが気にならなかったのは、対する梅玉さんの佐々木盛綱が格調高く質の大きさを備えていたからでしょうか。
でも、楽しいのはやっぱり後ジテの漁夫の霊の吉右衛門さんの大きさですね。龍を頭に載せて舞台を暴れる吉右衛門さんと郎党たちとの戦い、動の吉右衛門さんと静の梅玉さん、これが楽しくて引き込まれました。
花道を引っ込む吉右衛門さんの穏やかで堂々とした大きさが、とても嬉しかったのです。
途中、浜の男(歌昇さん)と浜の女(福助さん)による踊りがあり、歌昇さんのキレのある動きと福助さんの可愛らしい色っぽさが贅沢でよかったです。このお二人の舞台、もっと見てみたい!

以上、駆け足の昼の部でした。
ところで、9月の秀山祭のチラシを貰って動揺しています歌舞伎座のメルマガで十分に動揺したんですけど
なんとか財政再建したい今日この頃なのに、こんな魅力的な演目は困りますよ、松竹さん


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