Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

六世中村歌右衛門展

2007-04-30 23:26:40 | kabuki
とてもとても今さらながらのお話ですが、4月25日まで早稲田大学演劇博物館で開催されていた『六世中村歌右衛門展』に行ってまいりました。はい、都電に乗ったのはこのためでしたよ。
早稲田大学の構内を進んでいくと、チューダー様式らしきノーブルな建物が雨に濡れて佇んでいました。この建物がとても素敵でしたよ。
廊下や階段はどんなに静かに歩こうとしてもぎしぎしと懐かしい音を立てます。「そういえば、学校の廊下はこんなだったなぁ。」としみじみとかつての学び舎を思い出し、厳かな気分になりました。

さて、六世歌右衛門さんという人については、歌舞伎歴の浅い私でもその名の持つ重みを知る程の伝説的な俳優だったんでしょうね。歌舞伎について全く興味の無かった以前、歌右衛門さんについて書かれた中野翠さんのコラムを読んで、その強烈な個性と美を知り(彼女は歌右衛門さんの魅力について、「蠢く手だけで女を表現する名優だ」というようなことを書かれていた)、「いつか、歌右衛門さんという人の舞台を観てみたいなぁ」とぼんやりと思っていたけれど、私がぼんやりしている間に歌右衛門さんは亡くなられてしまいました。

今回の展覧会は、『京鹿子娘道成寺』をメインに展開されていました。
1,200回に渡り「娘道成寺」を演じられたという歌右衛門さんが歌舞伎界に与えた影響の大きさは、様々な文人たちの文章やブロマイド、役者絵などから見ることができ、彼の芸と人気が想像できないくらい高いものだったんだろうなぁと展示された数々の品から感じられました。

成駒屋の紋の入った小道具や衣装も素晴らしかったけれど、「娘道成寺」の舞台写真もまた素敵でした。
26歳くらいから10年間の歌右衛門さんが、まるで変わらず美しいんです。最初の頃はどことなく初々しくて可愛らしい姿だけど、それがどんどん艶っぽく大人の女の美しさを帯びてくるのね。
独特の鼻筋の通った横顔が素敵で、男なのにこんなに綺麗でいいんだろうかと写真の歌右衛門さんにどきどきしてしまいました。

演劇博物館は、多数の浮世絵も所蔵しているらしく、初代豊国、三世豊国などが描いた役者絵も見られました。
立役として活躍した初代歌右衛門さんや、二人道成寺を踊る團十郎さん(代数を忘れました…)などの役者絵が素敵でしたよ。
来年の展覧会も、また是非訪れてみたいと思いました。

ところで5月30日には、梅玉さんによる講演「父中村歌右衛門の淀君」とビデオ「沓手鳥孤城の落月」の上映が早稲田大学斧記念講堂であるようです。
昨年4月の歌舞伎座で芝翫さんの淀君を拝見しましたが、歌右衛門さんの淀君もまた観てみたいものです。とは言っても、平日だから厳しいな。

ところで、「沓手鳥孤城の落月」は坪内逍遥の作だったんですね。早稲田大学文学部の設立者でもある坪内逍遥の古希を記念して創設されたこの演劇博物館には、「逍遥記念館」もあり、エリザベス朝時代の意匠でしつらえた室内はとてもシックで素敵でした。
また、2階3階には日本の芸能や演劇を時代別に紹介した展示があり、こちらも面白く拝見しました。以前の歌舞伎のポスターを見ると、初日は低料金で見られるようになっていたんですね。なるほど、それなら台詞の入っていない役者さんやどたばたした舞台を「仕方ないね」と温かく見守れたのかも(笑)。

都電に乗る。

2007-04-26 23:56:05 | trip
都電に乗りました。
最盛期には41系統もあったという都電も、現在では荒川線のみを残すようです。
JR大塚駅で降りて、都電乗り場を探してふらふら歩いていくと、向こうからなにやら小さなグリーンの電車がやって来ました。バスにしては大きいけど、電車にしては随分可愛い。
それが、初めて目にする都電荒川線でした。

初めての都電ですからね、ちょっと迷いました。
だって、切符売り場がないんです。そもそも、改札口がありません。でもプラットフォームのような場所はあって、電車はそこに停まっている。(ふと思いましたがこの都電乗り場、中国語圏でプラットフォームを指す「月台」がよく似合うと思いません?)
「大人160円」っていう表示はあるので、とりあえず乗車は可能なはず。
サラリーマンらしきおじさんの後について、ひょっこり都電に乗り込みました。
おじさんは、運転手さんの前にある機会にカードをペタッとしています。
千円札を手に立ち止まってしまった私に、運転手さんは投入口を示してくれました。はい、無事に乗れましたよ。

シートに座ると、扉が閉まり、「チンチン!」と可愛らしい音を立ててゆっくりと電車は滑り出しました。
ことことと、急なカーブを曲がり、街の中を抜け、坂を上り、住宅地を見回し、また坂を下り、雨に濡れた花や新緑にゴアイサツして、ゆっくりゆっくりと進んでいきました。
雑司ヶ谷、鬼子母神、面影橋、なんだか懐かしいような駅名が並んでいて、きょろきょろしてしまいます。

お客さんものんびりのんびりしています。
おじいさんもおばあさんも、おじさんもおばさんも、おにいさんもおねえさんも、ゆっくりと腰掛け、思い思いに寛いでいるようでした。
「どこに行くんですか?」「今日の雨は冷たいですね」なぁんて、知らない人に話しかけたくなってしまいますよ。

もっともっと乗っていたかったけれど、目的地まではそう遠くない距離でした。
この日の目的地は、終点の早稲田。早稲田大学坪内博士記念 演劇博物館で開催されていた「六世中村歌右衛門展」を訪れました。
「歌右衛門展」については、また明日~

都電荒川線

Veinte Colores music for siesta

2007-04-24 23:53:03 | music
このところずっと欠け続けているのが、「20色」という名前のCD。
スペインの音楽レーベルsiestaからカラフルな20曲をセレクトしたこのアルバムがとっても心地よくて、朝も夜も聴き続けています。
2003年に発売されたアルバムのようですが、「きっと気に入るよ。」と借りて以来10日余り、返したくないくらいに気に入ってしまいました。

ジャケットを気に入った方ならきっと気に入る楽曲が20曲。スウェディッシュ・ポップ、ダバダバ、ボサノバ、ママス&パパス。知ってる曲も知らない曲も、お昼寝タイムにぴったりののんびりと明るくて少し哀愁のある楽曲に仕上がっていて、それはそれはハッピー。
できることなら平日の(←ここが大事よね!)昼下がりにビールなんかを飲んでぐだぐだとくつろぐときに聴きたいけど、気分だけでもと朝夜問わずかけ続けていますよ。

siestaレーベルはまだまだ未知の領域だけど、きっと相性がいい筈。次の音も探してみよう!

福T、欲しいなぁ。

2007-04-23 22:36:33 | 
帰宅して、寝て、夕食を取り、溜まっていたメールに目を通して、やっとブログに辿りつきました。
で、なんとなくgooのトップページの広告バナーをクリックしたら、可愛くて楽しくてついつい遊んでしまいました。

SUNTORYと笑点のコラボレーションキャンペーンのようですが、シールを集めて応募するプレゼントが24種類の素敵なTシャツたち。
Tシャツをクリックすると、「笑点」のテーマソングに合わせてそれぞれのダンスパフォーマンスを見られるようになっています。「盆踊り」や「阿波踊り」などの伝統的な(?)踊りから、「インド舞踊」「サルサ」などのワールドワイドな踊り、「パラパラ」「ゴーゴーダンス」などの幅広いダンスが、お馴染みの♪パッパパ・パパパ・パッパ♪の少し間の抜けた曲に乗って見られます。
私のツボは「太極拳」。「モダンダンス」も素敵ですよ。「白鳥の湖」も「アフリカンダンス」も面白かったなぁ。
Tシャツも可愛いしね。「ディスコダンス」のTシャツが欲しいな。

明日は、モルツを買って来ようかな。それともダイエット[生]にしておくべきかしら。
コチラ↓のサイトで楽しんでくださいな

SUNTORY×笑点 飲んで、笑おう!キャンペーン

近況

2007-04-21 23:30:20 | diary
珍しく残業が続き、へとへとな毎日です。
普段し慣れない接客業(と言っていいのかな?)を続けると、口角は上がりっぱなしで常に笑顔を湛えつつも、表情とは逆に頭の中はどんどんクールになっていきます。1週間何十何百と同じことを説明しているので、なんにも考えずにすらすらと言葉が口から出てゆき、たまにはお天気や最近のニュースについて初めて会う人に話しかけています。
相手に失礼にならないように、不快感を与えないように煩わしい(以前に比べたら大分簡略化されてはいるけどさ)手続きを踏んでもらうためのこととはいえ、上辺ばかりのゴアイサツは寂しいなぁ。
まぁ、これも明日までのお仕事なのですけどね。

そんな訳でこの1週間日記もすっかりご無沙汰してしまいました。
今週溜まった疲れと欲望(映画を観たい、歌舞伎を観たい、本を読みたい、音楽に浸りたい!)を来週は発散するぞ、と思う土曜の夜です。
おやすみなさい

ホリデイ

2007-04-18 22:14:38 | cinema
「最近、映画を観てもなんだか何も感じないんだよねー」
「何観たの?」
「『シリアナ』とか『桜桃の味』とか。なんか退屈に感じて。でも、『雨に唄えば』はやっぱり可愛くて楽しかったかな」
「ふーん。じゃあ、何も考えないで『ホリデイ』を観てきなよ。なんとなく元気になるよ」

と、友人に言われたので何も考えずに『ホリデイ』を観ました。なんとなく元気になりましたよ。
ラブコメを映画館で観るということがあまり無く、しかも一人で行くことにかなり抵抗があったんですが、同世代と思しき女性のおひとり様が大勢いらっしゃったのでちょっと安心。もちろん、カップルも多かったけど、それより女性同士のグループの方が多かったかな。

で、そんな女性客の多くをトリコにしてしまったであろうジュード・ロウ!ずっるいよ。女に慣れているイケメンで、実は妻を亡くした二人の子持ちで、ずるっずるの泣き虫。こんな三拍子揃った男がモテないわけはなく、ジュード・ロウに何の興味も抱いていなかった私もちょっとときめいてしまいましたよ。
ジュード・ロウの妹(ケイト・ウィンスレット)とホーム・エクスチェンジしてイギリスにやって来たのがキャメロン・ディアス。恋人と別れてコッツウォルズの田舎に来たキャメロン・ディアスとジュード・ロウが恋に落ちるのは目に見えるけど、それがラブコメの王道だもの、いいんです。

一方、キャメロン・ディアスの豪邸に滞在することになったケイト・ウィンスレットはビバリーヒルズのご近所さん・元脚本家のお爺さんや映画音楽家のジャック・ブラックと出会い、やっぱり最終的には落ち着くところに落ち着くのね。

キャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレットとはあまり相性が良くないらしく特段の感慨もなかったけど、ジュード・ロウのイケメンっぷりとジャック・ブラックの愛嬌になんだかへろへろと溶かされてしまいました。素敵な俳優さんを見て心がクプクプ笑えば、それでいいんだわ。


ホリデイ

四月大歌舞伎 中村信二郎改め二代目中村錦之助襲名披露 昼の部

2007-04-15 23:17:02 | kabuki
桜はもう散ってしまったけれど、歌舞伎座には梅、桜、菊とたくさんのお花で賑わっていました。えっ、狂言は4本なのにお花が足りないって?まぁ、それは後ほど。

一、當年祝春駒
浅葱と白の市松模様に白梅、紅梅と梅の香りが匂ってきそうな清々しい舞台でした。
役者さんたちも獅童さん、勘太郎さん、七之助さんときりりとした若手による曽我兄弟と舞鶴で気持ちいい。獅童さん(曽我五郎)はとても立派な歌舞伎顔で、五郎の拵えがよく合ってました。勘太郎さん(曽我十郎)の踊りはやわらかで控え目。ちょっとお上品すぎて物足りなく感じてしまう。荒事の勘太郎さんが見たいなぁ。七之助さんの舞鶴がなんだか色っぽくて素敵。見るたびに艶を纏っているみたい。もう少しふっくらとしたらさらに可愛くなるんじゃないかしら。
工藤祐経は歌六さんで、茶道珍斎には種太郎くん。萬屋・中村屋な一幕。

二、頼朝の死
真山青果の新歌舞伎。うーんと、かなり苦手でした。。
頼家(梅玉さん)は父・頼朝の死と己の無力さに悩み、政子(芝翫さん)は政治のために血を流し、重保(歌昇さん)は主を殺めてしまったことで思い悩み、小周防(福助さん)は何も知らずにただ重保を愛するだけ。
役者さんたちはそれぞれ熱演されていて、場面場面の台詞には聞き入ってしまうけど、でも本をただせばぜーんぶ頼朝のスケベ根性が悪いんじゃん。そのために残された者たちがこんな苦悩を背負うなんて理不尽だわ、と現代人の私はそっぽを向いてしまう。
特に頼家!将軍という重責を負って悩むのは分からないでもないけれど、頼朝の死因に拘るよりもっと他にやるべき職務があるだろう、と重保と小周防へ脅したり宥めたり脅したり宥めたり観ていて辟易するほどの駄将軍ぶりに、すっかり冷めてしまう。ま、若くして将軍になってしまった頼家も気の毒だけど、もっと大人になりなさいよ。
と、そんな風に思ったのは梅玉さんの頼家がぴたりとハマっていたからかしら。一時期演じてられた和事より新歌舞伎の方がずっと梅玉さんに合うなぁ、とは思うけれど新歌舞伎はやっぱり好きじゃない。
政子の芝翫さんは存在だけで政子という女を表していたように感じました。そういえば、開演前に歌舞伎座前で芝翫さんをお見かけしたけれど、思ったよりも小柄な方で、舞台に立つ姿が大きく見えるのも芸の内なのかしら。
歌昇さんの重保と福助さんの小周防のバランスも良かったです。小周防はただただ重保が好きなだけの女の子なんですね。頼家に責められてただただ泣くのは鬱陶しかったけど、重保の妻になれると思い込んで嬉しそうに微笑みながら死んでいくのがまた鬱陶しかった。重保が辛すぎるよ。
うーん、私にとっては後味の悪いいやなお話でした。

三、男女道成寺
「頼朝の死」の後は、打って変わって華やかな桜の舞台。歌舞伎座ではまだ桜が満開ですよ。
こちらのお楽しみは何と言っても仁左衛門さんの白拍子桜子。すっごいハンサムでスマートな白拍子でしたよ!
男であることがばれて鬘を取られて狂言師の頭になってしまい、情けない表情の仁左衛門さんがとってもキュート。歌舞伎界のヒュー・グラントよ(ヒュー様の新作「ラブソングができるまで」が観たい今日この頃。特にヒュー様ファンという訳じゃないんだけど…)。
勘三郎さんの花子は町娘らしい弾けるような若さが魅力的。踊りが短いのが残念だったけど、手踊りが素敵でした。
長唄、囃子、浄瑠璃も心地よく、目にも耳にもご馳走をいただいた一幕でした。あ、撒き手拭いはいただけませんでした。3階ですからね(笑)。

四、鬼一法眼三略巻 菊畑
昼の部最後は錦之助襲名披露狂言の菊畑。
錦之助さんの虎蔵、富十郎さんの鬼一法眼、吉右衛門さんの知恵内、時蔵さんの皆鶴姫、歌昇さんの笠原湛海、という配役はこれまでに何度か観た「菊畑」の中でも特に面白いものだったと思います。
中でも、歌昇さんの湛海がよかった。富十郎さん、吉右衛門さんは言うまでもないけれど、これまでのあまり印象に残らなかった湛海を、歌昇さんが若く野心に溢れた敵役を控えめながらも芯を捉えて演じられているように思いました。
しかし、ここでの主人公は虎蔵ですね。
錦之助さんのすっきりと品のいい顔貌は虎蔵のようなお役によく合いますね。所作にもおっとりとした余裕があって、とても素敵でした。
劇中の襲名口上は隼人くんも控えていましたが、お父さんそっくりのハンサムさん。萬屋さんのお顔立ちって、本当にみなさんそっくりさんですよねぇ。お隣さんも「わぁ、そっくり…」と呟かれていましたよ。


2階ロビーには錦之助さん襲名のお祝いの数々が展示されていました。幼少の吉右衛門さん演じる小四郎(顔は見えず)の写真もありました。一代目の錦之助さんのお写真もありましたが、やっぱり素敵です。二代目より少し線が太いように感じられますが、錦之助さんのこれからのご活躍がますます楽しみです!とりあえず、来月は「法界坊」の手代要助がお楽しみ~♪

I love life

2007-04-12 23:06:29 | diary
あたしは人生を愛してる。

さっき見た映画の登場人物が言っていた。
強くて、美しい言葉だと思った。


まだ5月にもならないというのに、五月病の気分。
まずは、私の人生を愛しよう。少しずつ、好きになろう。
胸を張って、小さな私の人生を愛すべく進んでいこう。

そら似

2007-04-09 23:42:55 | diary
とくん。
数年ぶりにきいた、心臓の鳴る音。
とくん、とくとくとくとく…。
まったくの他人のそら似だっていうのに、私の心は未だあさましくその人を待っていたのか。
久しぶりに、女のフリして思い悩んでみた。

桜が散るように、この「とくん」も消えていくんだろうな。
もう少し、女のフリさせてくれてもいいのにな、と春の雨を無意味に恨んだ。

食いしん坊な鎌倉

2007-04-08 22:10:54 | trip
鎌倉の桜は、見頃を過ぎてしまいました。
先週行くはずだった鎌倉へ行ってきました。

 

段葛の桜は、葉が少し出てしまいましたがまだまだ多くの人出がありました。生憎の曇り空でしたが、散りかけの桜のアンニュイな雰囲気が似合うなぁ。

段葛をふらふらと歩いて最初に向かったのは、KIBIYAベーカリー。オープンしたばかりのお店でパンを購入。桜を眺めながらベンチを借りてクロワッサンをいただきました。このクロワッサンが最高!ぎっしりとした生地がとっても美味しい。

鎌倉会館から出てきた和装の花嫁さんと花婿さんを見ながら豊島屋へ。店内をぐるりと回ってから、お店の裏手へ。
お稲荷様かな?お社の隣を抜けて豊島屋菓寮「八十小路」へ。
クロワッサンを食べたばかりでもなんのその。桜餅(抹茶付き)をいただきます。
塩漬けの桜の葉に挟まれた桜餅は、甘さ控えめで桜の風味と塩の香りが春を運んでくれます。
友人がいただいたわらび餅もまた美味しい。搗き立てのわらび餅は温かくてふうわりと口にとけていく。きなこと黒蜜の風味も素晴らしく、感動。

さてさて、今回のメインはこれ。


小町通をふらふらして駅に戻り、江ノ電で腰越へ。
友人おすすめの「しらすや」を目指すと、お店の前には黒山の人だかり!予約表(?)に名前を書くも、すでに3枚が名前でびっしり。
とりあえず、記入して腰越散歩。

海を見ましょう、と歩いていくと「小動神社」の看板。「こゆるぎじんじゃ」と読むそうです。
散りかけた桜並木の坂を上がると鳥居があり、右手に神社。
坂の途中には老人ホーム(かな?)があり、ホールに集まったお年寄りたちが歌を歌っていた。なんてのどかなんでしょう。江ノ電沿いの土地には、普通の人の日常が覘けてなんだか楽しい。
神社の境内には小さなお社がたくさんあって、その奥には海。小動岬という岬に神社があったんですね。展望台からは江ノ島が一望できます。海にはカラフルなヨットがたくさん揺られていました。
空にはたくさんの鳶が舞い、ヒュールルーヒュールルーと啼いていました。



潮風に吹かれてしばらくぼんやりした後、満福寺へ。
源義経が鎌倉入りを許されず、兄頼朝に釈明をしたためた「腰越状」を書いたお寺として有名なようです。本殿正面には、義経と弁慶が彫られていました。本堂では腰越状や義経と弁慶の襖絵などが見られるようです。
満福寺へ登る石段の元には江ノ電の線路があり、住宅が並んだ狭いカーブを江ノ電がごとごとと走っていました。

再び、潮の香りに誘われて海へ。
「しらす直売」の看板が出ていて、浜に建てられた簡単な小屋の中ではしらすを釜揚げして販売していました。お店のおばちゃんが掌いっぱいに揚げたてのシラスを乗せてくれました。大きな大きなシラスは、塩辛さや生臭さが無くとても新鮮!

シラスをつまんだらお腹がグー。
「しらすや」に戻るも、まだ順番が来ません。結局2時間半待ちで漸く店内へ。
釜揚げシラスと生シラスの乗った「二色丼」(850円)をいただきました。



釜揚げシラスももちろん美味しかったのですが、特筆すべきは生シラス。するすると口の中に入っていく生シラスはまるでクセがなくてとても上品なお味。生姜とノリとお醤油を混ぜてぺろりとたいらげてしまいました。
ごちそうさまでした!

思いがけずシラス丼に時間が掛かり、お店を出ると3時過ぎ。次に向かったのは和田塚の無心庵
食べてばかりだから少し歩きましょう、と1駅手前の由比ガ浜で降りててくてく。



線路近くを歩くので、江ノ電がごとごと走っていきます。
大通りから細い細い路地をくねくねと進んでお店へ。やっぱりの行列に並んで待つこと30分。お店の庭にはたくさんの花が咲き、めだかや金魚が水に遊んでいて静かだけど楽しい空間でした。
暖かな店内に通され、クリームまめかん(650円)をいただきました。小豆の甘さと固さが絶妙でした。

お店の目の前の和田塚駅から鎌倉駅へ戻り、本日の(正しくは、昨日なんですけどね。)鎌倉散歩はお終い。食べてばっかりのお散歩でした。
さて、次回はスニーカー履いて切通し探索でもしましょうか?