Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

ハロウィン!

2007-10-31 00:43:54 | flower
いよいよハロウィンですね!
私の生活にはほとんど関係のない行事だけど、毎年この時期のお花はころころしたカボチャを使うのが楽しいんです。
という訳で、ハロウィンのアレンジ。



分かります?ジャックが顔を覗かせています。
よーく見ると、3人いるんですよ。

 

全体像はこんな感じ。



右側の白いぷちぷちしたのは、シンフォリカルポスというスイカズラ科の木です。白いのがオーソドックスみたいだけど、ピンクや赤もあるようです。
かわいい木だけど、うまく使えませんでした…。

明日は、もう11月。今年もあと2ヶ月ですね。
悔いなく楽しく過ごしましょ。

三越歌舞伎「傾城反魂香」

2007-10-28 00:16:41 | kabuki
三越歌舞伎に行ってきました。初・三越劇場でしたよ。
以前、三越をお買い物中に「デパートの中に劇場があるなんて不思議ー」とぼんやり思っていましたが、そこに足を踏み入れるなんて想像してもいませんでした。
その三越劇場。客席数516席の小さくてクラシカルな雰囲気のある味わい深い劇場でした。大理石の柱にグリーンの壁、天井にはステンドグラス。
短い花道が舞台下手の壁沿いに、上手舞台隣には義太夫の床が客席のすぐ横にありました。で、緞帳が上がると、定式幕。パリの老舗デパート・サマリテーヌに、突然歌舞伎の舞台が現れたみたいな不思議な感覚でした(すっごい横道ですが、サマリテーヌが2005年に閉店していた、というのを今知ってびっくりしました。一度行っただけですが、デパート内のレストランでセーヌ川を眺めながらいただいたランチはとても素敵だったのに…)。
三越劇場については、コチラ

すでに興行は終わってしまいましたが、三越歌舞伎の感想をすこし。

「傾城反魂香」というお芝居は、あまり好きじゃありません。吃音であることが大きな障害であるにも拘らず絵師として頑張る又平は偉いぞ的なところからどうも気に食わないんです。まぁ、それはそれとして横に寄せておくことにして拝見しました。

序幕
「近江国高嶋館の場」
お話の発端は、お殿様お気に入りの絵師・四郎二郎(笑也さん)が銀杏の前(春猿さん)に見初められますが、家老・道犬(猿也さん)らの計略により銀杏の前は連れ去られ、四郎二郎は柱に縛り付けられながらも自分の肩を裂いて血で虎を描くと絵の虎が飛び出てきて……という、まぁそれだけのお話。
笑也さんの四郎二郎はさわやかで素敵だし、春猿さんの銀杏の前も華やかで可愛かったけど、この二人が入れ違ったらそれも面白そうだなぁと思って拝見しました。色気のある二枚目と清楚なお姫様で、こちらもお似合いになるんじゃないかしら。
この場の功労賞(?)は絵から飛び出してきた虎でしたね。猿也さんたちを相手の立ち廻りは走ったり立ち上がったり大活躍。足で体を掻く仕草の可愛らしさや賢い様子にニコニコでした。
「同 塀外竹薮の場」
こちらの場は、連れ去られた銀杏の前を守るために四郎二郎の弟子・雅楽之助(段次郎さん)が大奮闘。
すっきりと端正な姿も素敵でしたが、死を決してからの気の流れが変わったような立ち廻りの凄まじさに圧倒されました。
舞台も劇場も小さい分だけ、役者さんの息づかいがもろに感じられて非常に面白かったです。江戸の芝居小屋の規模はこんなふうなのかな、と想像しましたよ。

二幕目
「土佐将監閑居の場」
25分ほどの休憩を挟んで二幕目。
お芝居の冒頭に出て来る虎は、四郎二郎の描いた虎だったんですね。
先ず、修理之助(弘太郎さん)がすっきりと品の良い武家の出の若い絵師といった風情でよかったです。表面だけじゃなく、性根がきちんと入っていてね。
でも、やっぱり笑三郎さんのおとくが素敵!夫思いで情が厚く、明るくてけな気で。右近さんの又平も若くてとぼけた味がおかしくて、とてもいい夫婦でした。
最初に書いたように、「ども又」の設定は好きになれないけれど、障害を持つことが一人前ではないと認識されていた時代に立ってみると、又平の苦悩は計り知れず、自由に動かない口に手を当てて苦しみ嘆く又平がリアルに浮き上がってきて、言いようのない悲しみを覚えました。
そして、苦しむ又平に寄り添い優しく手を撫でるおとくがとてもとても素敵で、羨望の眼差しでこの若い夫婦を眺めてしまいました。
最後は、銀杏の前を救うために又平夫婦は出立しますが、このときは花道を行くのではなく、客席中央の通路を通っての引っ込みとなりました。
チョコチョコと動く又平と夫を気遣う優しいおとく、右近さんと笑三郎さんのカップルは持ち前の明るさと清々しさでとてもとても大満足でした。
銀杏の前は無事に救出できたかしらね?

『ショートソング』枡野浩一

2007-10-22 21:34:05 | book
7月6日が何の日かは知らないけれど、随分以前は百人一首はほぼ暗記していた(させられた?)という、まるっきり試験対策な短歌知識しかないワタクシです。コンバンハ。
で、「7月6日はサラダ記念日」と胸を張って答えることのできる方はすでにお読みになっているかもしれませんが、『ショートソング』を読みました。

著者の枡野さんも書かれているように()、青春小説の王道を行く甘くて苦くてすこし酸っぱくてとびきり楽しい小説でした。

小説は、イケメンハーフなのに気弱で自身の無い大学生・国友くんと天才歌人でプレイボーイのメガネ男子なデザイナー・伊賀さんの日常が短歌を中心に短い文章で綴られています。
二人のキャラクター設定も楽しいけど、小説の中に登場する短歌たちが実にいきいきとしていて面白い。。
5・7・5・7・7(字余りもあるから、正確には違うけど)という短い言葉でその瞬間の空気とか記憶とかをザクッと切り取る感性の凄さに、ノックアウトですよ。
で、その短歌がまた小説にまあるく収まっているんですね。
最近短歌をまるで知らない私には、「あれ、短歌ってこんなに剥き出しでいいの?写真よりも生々しいよ」なんて思ってしまう歌もざくざく出てきて、結構動揺してしまいましたよ。下ネタ全開だしね。
でも、その若い短歌たちが無敵にいろんな色の光を放っていて、どれもこれも愛おしい。

その中から、なんとなく好きな歌たち。
・好きだった雨、雨だったあのころの日々、あのころの日々だった君(枡野浩一)
・あきらめた夢のひとつもある方が誰かに優しくなれる気がする(柳澤真実)
・なんだっていいから自身が持ちたくて毛糸洗いをアクロンでする(仁尾智)
もっとドラマティックでハラハラする歌もたくさんあってなかなか強烈だけど、今日の気分はこんなんでした。

「携帯小説」として連載されていたようなので文章は短くて読みやすいし、とにかくクスクスと笑いっぱなし。
私的ツボは、瞳さんのエッチDVDを巡る国友くんと伊賀さんの噛み合わない(表面は噛み合ってるんだけどね)会話。いやー、可笑しかった。国友くんは真実を知ったらどう反応したのかな?
イケメン国友くんがツタヤでエッチビデオとサンボマスターを借りるのにも笑わせられました。
吉祥寺が舞台で、実在するカフェもたくさん出てきます。茨城住まいの私には、2つくらいしか分からなかったのが残念。

伊賀さんはね、酷いオトコなんですよ。どこまでも強気なプレイボーイで、女の子は自分と付き合うためにあるって思ってるみたいな。で、飽きて捨てることに何の罪悪感も抱いていないような。
私の周りにはプレイボーイな友達なんていないから聞けないけれど、プレイボーイな人がいたら聞いてみたい。こんなオトコをどう思う?酷い奴でしょ。
でもね、小説ではちゃんとオトシマエ付けてくれてます。
だって、そこはほら「青春小説」ですからね、だいじょうぶです。
あ、最後の短歌も「だいじょうぶ」で始まっています。気になるでしょ?

錦秋演舞場祭り 中村勘三郎奮闘 十月大歌舞伎 昼の部

2007-10-19 21:57:48 | kabuki
先日携帯からちょこっと更新しましたが、まさしく勘三郎さん大奮闘の錦秋演舞場祭りでした。面白かったー!
という訳で、遅くなりましたが演舞場レポ。

「俊寛」
若い俊寛でした。
全体の座組みのせいだと思うけど、俊寛や少将や千鳥各々の苦悩を浮き彫りにするのではなく、「チーム俊寛」とでも言うか全体の一体感を感じましたね。
例えば、俊寛(勘三郎さん)の都への慕情はそれほど強く表されず、そのために瀬尾(彌十郎さん)と争うのはただただ千鳥(七之助さん)を成経(勘太郎さん)と共に都へ送りたいがためといったふうに。
成経と千鳥にしても、お互いを思いやるというよりかは俊寛をなんとか都へ連れて行きたいというふうに、置かれた視点の重さが以前に見た「俊寛」とは少し異なっているように感じました。
そうして、俊寛を中心にがっちりと一つの家族のようにまとまったこの人たちだったら、いつか俊寛を都に戻す手立てを考えてきっとこの先また島へ戻ってくるんじゃないか、なぁんてへんな妄想(?)をしてしまいましたよ。
いちばん印象的だったのは、島にひとり残された俊寛の表情。「おおい、おおい…」と見送る俊寛の目は空っぽで、なんにも見えてないみたいなどうしようもない空虚さばかりがありました。

「連獅子」
幕が引かれると、ぴりぴりとした緊張感が走りました。囃子方さんたちの気合なのか、客席の興奮なのか、いったいどんな舞台が始まるんだろう、とわくわくしながら勘三郎さんたちの出を待ちました。
勘太郎さんの足はもう大丈夫なのかしらなどとこっそり心配していたんですが、怪我をまるで感じさせない力強さに、そんなに使って平気なのかと逆に心配するくらいの安定した踊りでした。
七之助さんも気合十分でしたねー。ジャンプなんて、めちゃめちゃ高くてびっくりするくらい。
やっぱりなんといっても気持ちのいいのは、がっちりと合った3人の息のよさですね。トントンと床を打つ音がぴたりと合って、強さと美しさのなんと心地良いことか!
圧巻はなんといっても後ジテの毛振りでしょうね。勇壮で美しい3人の獅子の毛振りは乱れることなく同じ弧を描いていました。
下半身の安定感では勘太郎さんには敵わないものの、七之助さんも頑張ってましたね。
言葉なんかじゃ書き尽くせない感動と興奮をもらいました。歌舞伎を観続けていて本当によかった。ありがとうございました!!

「人情噺文七元結」
山田洋次監督補綴、だったんですね(Saさん、ありがとうございました)。「ほうおう」にも載ってたんでしたが見落としていましたよ。
コチラにも紹介されているように、「連獅子」とともにシネマ歌舞伎として撮影されているようです。わーい、楽しみ♪
文句なしに楽しくて、ほろっと涙がこぼれる、というのは山田監督の得意技なんでしょうね。で、中村屋さんと成駒屋さん(西・東)のタッグががっぷり組まれていて泣いたり笑ったり大忙しのお芝居でした。
まず、勘三郎さん・長兵衛と扇雀さん・お兼の夫婦に爆笑させられましたよ。「俊寛」では、きりりと素敵な基康だった扇雀さんがボロボロだけど(着るものがね、笑)情の厚いおかみさんに。可愛くって可笑しくって、最高に素敵でした。
角海老の座敷がまた良かったですね~。芝翫さん・お駒の存在感と芝のぶさん・お久の可憐なことといったら!
芝のぶさん、完璧に17歳の女の子でしたよ。長兵衛を思いやる素直ないい娘さんでね、やっぱりボロボロなんだけど可愛くって切なくって。
小山三さんの女郎がまた粋で豪華!
勘太郎さん・文七が風に飛ばされてしまいそうな心もとない手代っぷりでしたが、でも勘三郎さん譲りの間の上手さで大笑いさせていただきました。
大家さんは仲二朗さんだったんでしょうか。困った店子の面倒をよく見てくれそうな信用できる大家さんでした。
最後には、ボロボロだったお久ちゃんも白塗りできれいな着物のお嬢さんに。勘太郎さんと並ぶ芝のぶさん、可愛かったですよー。でも、ボロボロなのに可愛いお久ちゃんがやっぱり印象深かった!
シネマ歌舞伎は、来年秋公開予定だそうです。歌舞伎を観る人も見ない人も、ぜひぜひ!

私事

2007-10-16 23:30:32 | diary
体の丈夫なのだけがとりえ、と思っていたのに頭痛が止まず、涙が出るほどの痛みを覚えて仕方なく病院へ。
首のレントゲンを撮ったところ、私の首は長くて細くて曲がっているそうで、その上首を支える筋肉が少なすぎて支えることが出来なくて、そのために頭痛が起こるのでしょうとのこと。
ではどのように解決すればいいのかと聞いたところ、頚椎の変形を戻すことは不可能だからとにかく運動をして筋肉を付けなければいけないらしい。
そういえば、最近はまるで動いてないもんね。
ビリーズ・ブートキャンプに再入隊するか…。

というのを、職場で先輩に話したところ。
「そういえば、アクアちゃん昨日くらいから様子がおかしかったよね。お大事に」
と優しい言葉を掛けてくれました。そして、
「なんか、目もおかしいんじゃない?赤いよ」
って、あの、アイシャドーをピンクにしてみたんですけど…。
そんなに似合ってなかったですか。。。

週末には念願の(?)MRIに入ることになりました。
PCの見すぎも良くないそうなのですが、まぁひっそりと更新しようと思ってます。

金木犀

2007-10-10 23:40:16 | diary
今の季節、私の住むまちは金木犀の香りに包まれます。
すっきりと冷たいくらいの空気を流れる甘い香り。
まちのほとんどの家庭には金木犀が植えられ、朝夕のあいさつの後には「金木犀の季節ですね。」と付け加えます。
かつて、金木犀が町の木だった名残りの香り。

市町村合併によって町は市へ、金木犀は桜へと変わりました。
それでも金木犀の香りは、変わることなく秋の風に乗って漂います。
多くのものが失われたり変わっていく中で、ずっと変わらずにあり続けるものをこれからも大切にしていきたいなぁと思い、またこの素敵な香りをする木を植えてくれた先人たちに感謝しています。
でも、私たちはこの先の未来に何かを残し、何かを伝えていくことはできるのだろうかという大きな不安も抱えています。

子供の頃に遊んだ公園や広場は荒れ、田畑は潰されていきます。
小学校の近くにあった沢はずいぶん前に無くなり、鮒を釣った沼もいつの間にか埋め立てられて駐車場になりました。
神社で行われていたお相撲やお祭も気がつけば姿を消しました。
まちは生きているんだから絶えず変化するものだけど、この変化は急激すぎてあまりに多くのものが無くなっていくばかりで何も生み出すことはできなかったんじゃないかしら。
そして、この先も何かをつくり伝えていくことを私たちの世代はできないんじゃないか、と漠然とした不安を感じています。

それでも、金木犀の香りだけはずっと絶やさずに伝えていきたいなぁと、頬を冷たく撫ぜる秋の風に吹かれながら思うのです。

ピエール・アデルニ ”アウト・マール(沖へ)”

2007-10-09 23:21:23 | music
このところちょっとぼんやり過ごしていて、ぼんやりし過ぎていたせいか秋も深くなってきていることに今日やっと気付きました。
そのぼんやりのお供は、この夏さんざんお世話になったピエール・アデルニの”アウト・マール(沖へ)”というアルバム。2年前に発売された1st.アルバム”CASA DE PRAIA~浜辺の家”で「ブラジルのジャック・ジョンソン」と話題になっていたそうですが、そのことも今日初めて知りましたよ。

この夏、囁くように歌うフランス訛り(らしい)のポルトガル語と控えめにリズムを刻むギターの音色が心地よくて、30分に満たない短いアルバムを何回も何回もリピートしては、暑さを凌いでいました。もしかしたら、クーラー無しで過ごしたのは、ピエール・アデルニさんのおかげかも。「今年はなぜかクーラーつけなかったんだよねー」と言うと友達は目を丸くしますが、ほんとにつけなかったんですよ!職場では28度設定でつけてたけどね。
ボッサのリズムは船を揺らす波のように平和で、アデルニさんの声はどこか甘くて懐かしい。そしてウクレレの明るいリズム!
詞もまた素敵なんですけどね、ポルトガル語を理解しない私にはきっと本当の良さなんて分かってないんだろうな。

そろそろ本格的な冬支度をしなければ。
アデルニさんともしばしのお別れかしらね。

アジコ

2007-10-05 23:15:03 | diary
猫ばかり拾っている友達がいて、彼女の家では3匹の猫と2人の人間、お腹の中に1人の豆太郎がいる。
その友達の影響かもしれないけど、捨てられた猫や犬を見るとどうしても心の隅っこがザワザワしてしまい、ついつい連れて帰ってしまう。飼えないことは十分分かっているけど、放っておかれない。
で、今週も2匹の仔猫を連れてきた。
元気な茶トラの男の子と、おっとりしたサビ柄の女の子。

茶トラくんは写真写りも良く、友人達の興味を惹き、早々に後輩の家にお婿にいくことになった。
ところが、サビの女の子の貰い手がなかなか決まらない。
メス猫が欲しい、という方に画像を見せるも、「味がありすぎる」と断られ(この一件から、彼女の名前は「アジコ」になった)、里親募集のHPに載せるも全く問い合わせが無く、すっかり凹んでしまうが、当のアジコは何も知らずに寝て、遊んで、ゴハンを食べる毎日。
これはもう、アジコを連れて家を出るしかないかと思いかけた今日、やっと飼い主さんが決まった!飼っていた猫が病死してしまい、メス猫を探しているというおばあさん。画像を見て、アジコを気に入ってくれたらしい!!よかったね、アジコ。

でも、もうアジコとの蜜月は無いかと思うと、かなり寂しい。
アジコのために仕事が終わるとすぐに帰宅して、トイレ掃除にゴハン。食事の後はひたすら遊ぶ毎日。
この連休が終わったら、もうきっとアジコとは会えない。
お利口な猫って訳じゃないから、きっとあたしのことは忘れてしまうだろう。
仕方が無いけどさ、寂しいね。
だから、幸せになるんだよー。ずっと、可愛がってもらうんだよー。
毛糸遊びに夢中になると怖い顔になるからね、気をつけるんだよー。
バイバイ、アジコ。