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映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

秀山祭九月大歌舞伎 昼の部

2008-09-16 23:29:02 | kabuki
お久しぶりの更新です。みなさまお元気ですか?
いつの間にやら秋の虫が鳴く季節になり、夏のパジャマでは心細くなってきました。秋が深まりますね。

さてさて、秀山祭に行ってきました。
さわやかな「竜馬がゆく」に、重厚な「逆櫓」、美しさと恐ろしさが綯い交ぜの「日本振袖始」という3幕で、大満足。
中でも、吉右衛門さんの樋口がでっかくて凄まじかったなぁ。現在、彼を超える時代物の役者さんはいるのかしら?
時間とお金があったら、ぜひぜひ今月の歌舞伎座へ(注:松竹の回し者でも社員でもありませんよ。)!

一.竜馬がゆく 風雲篇
去年の秀山祭の「竜馬がゆく 立志篇」がとても素敵だったので、今年もまた期待してしまいましたが、期待を裏切られることのない楽しい舞台でした。
「立志篇」では、歌六さんの勝海舟と染五郎さんの竜馬の顔合わせが斬新でしたが、今年は染五郎さん竜馬に、亀治郎さんのおりょう、松緑さんの中岡、錦之助さんの西郷さんといったまた新しい顔合わせ。
亀治郎さんの男勝りで頭のよいおりょうと、情熱と冷静を併せ持つ染五郎さんの竜馬が、楽しかったですね~。
松緑さん(中岡)のお顔は、えーっと、お人形みたいに気合が入っていて思わずオペラグラスで追いかけてしまいました(笑)。
錦之助さんの西郷さんはちょっと想像できませんでしたが、声も歩き方もいつもの錦之助さんを忘れてしまいそうになりました。堂々とした薩摩の宝、でしたね。ただ、どうしても後ろ姿が小さい。そこだけが残念でした。
来年は狂瀾篇、再来年は怒涛篇と続くのでしょうか?小説「竜馬がゆく」も読んでみようかな。

二.逆櫓
初めて見るお芝居でした。
義経千本桜の「渡海屋」に似たように感じられましたが、こちらは木曽義仲の腹心・樋口兼光のお話です(この辺の歴史に詳しければ、もっと楽しめるんでしょうねぇ。あー、気合を入れて勉強しなおすか…)。
一見、地味目な顔合わせなんですよね。歌六さん、東蔵さん、芝雀さん、吉右衛門さん。あ、小吉くん(カワイイ!!)。
そして、お昼をいただいた後のついうとうとしたくなる時間帯なんですよね。で、やっぱりコックリしてしまいましたよ。なので、芝雀さんのお筆は半分寝てしまいました(泣)。
歌六さんの権四郎の、孫(槌松)を思う気持ちが強く憐れで悲しかった。東蔵さんのおよしも、子を思い夫を思うしっとりとしたいい女でした。
しかし、何と言っても吉右衛門さんの兼光です!船頭松右衛門もすっきりと穏やかないい男ですが、額に傷を負い捕手に囲まれて舞台に経つ兼光は圧巻。
何十人もの捕手に囲まれながらもその捕手たちのパワーをも吸い取るような吉右衛門さんの大きさと荒みに、ただただ圧倒されるばかりでした。大きな体躯のせいもあるんでしょうけれど、全身から漲る気迫が凄まじく、こんな舞台を25日間も続ける役者さんって、本当に凄い。
筋が前後しましたが、歌昇さん、錦之助さん、染五郎さんの3船頭さんたちもさわやかでした。

三.日本振袖始
時代は幕末から平安末期、さらに神話の時代へと遡ってスサノオノミコトのヤマタノオロチ退治の舞踊です。
この踊りは、玉三郎さんの美しさを堪能すればいいのかしらと思って見始めましたが、岩長姫から大蛇の本章を顕した玉三郎さん(&大蛇チーム!)のおどろおどろしい迫力が楽しかった!
お酒に酔う岩長姫もふらふらとしていた可愛かったんですけどね。

夜の部の「河内山」も見たいんですが、ちょっと無理かな…。ま、「逆櫓」を見逃さなかったことに感謝!


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