Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

二月雑感

2005-02-28 23:59:59 | diary
アカデミー賞も発表されて、二月もあっという間にお仕舞い。12分の2が早くも過ぎてしまった
『アビエイター』がごっそり持っていくのかと思ったら、意外な結末でした。
でも、ジェイミー・フォックスの主演男優賞受賞は素直に嬉しいな。
『ミリオンダラー・ベイビー』気になりますね。やるな、クリント・イーストウッド。

*テレビまわり
今月のテレビ賞(?)はなんと言っても、『鬼平犯科帳』ですね!
吉右衛門さんの久々の長谷川さまにメロメロでした。
その後、ビデオを借りようとしたら、半分以上が貸し出し中。みんな考えることは同じなのね。

*本まわり
『鬼平』に感化され池波正太郎を読んでみようと思ったのだけど、時代物は初心者なので宮部みゆきから入ることにした。
『本所深川ふしぎ草紙』と『かまいたち』。
すらすら読めてしまうんだけど、時代物の面白さは今ひとつ分からなかった。
京極夏彦の『百物語』シリーズの方が面白い。又一さんのお話、好きなんです。

*夜まわり
今月もまた、風邪と虫歯と仕事に苦しめられ、引きこもりがち
まるで夜遊びしてないわ。
来月早々には親知らずを抜くため、またまた引きこもり?
春になったら、顔を出しましょう。

*歌舞伎まわり
珍しく、歌舞伎本でお勉強。
『歌舞伎 家の芸』『歌舞伎 型の魅力』『勘九郎日記「か」の字』など。
来月からいよいよ襲名披露興行ですね。先日も書いたけど、3月4月は我慢の日々よ


*ブログまわり
このブログ自体もかなり引きこもりがちで、TBやコメントを付けに行くことはなかなかできない。
もらうと、すっごい嬉しいんですけどね
そんなわけで、春になったら少しずつあちこちに顔を出しに行こうかなと思ってます。

3月は、私にとっていろいろと「記念月」でもあるのです。
スウィートでハッピーな春を迎えましょ

『柳宗悦の民藝と巨匠たち展』

2005-02-27 22:13:17 | art
『柳宗悦の民藝と巨匠たち展 作家たちは民藝に何を学んだのか-』を観に茨城県陶芸美術館へ行ってまいりました。
”民藝”とは、柳宗悦らが提唱した普段使いの健康・自然・無心の美を指す。
展示は日本民藝館所蔵のものがほとんどで、内容も日本民藝館に倣っているらしい。

面白かったのは、「李朝工芸」。
陶器の素晴らしさはもちろんだけど、梅に鳥の螺鈿を施した物入れなど、手元に取り寄せたくなる。
文盲の人のための軸は、可愛いデザインでつい頬がゆるむ。

「民藝の巨匠たち」では、バーナード・リーチや濱田庄司、河井寛治郎らの作品を紹介する。
富本憲吉の静謐な大皿や壺、コーヒーカップなどは完璧な美しさで目が釘付け。
棟方志功の生命力には圧倒されるのみ。

戦前、柳宗悦らが見出した美は、忘れられてしまった時期もあったんだろう。
でも、日本が持つ普遍の美しさは大切にしていきたいし、きちんと使うことで守っていきたい。
とりあえず、紅型のお着物作ってしまう?

『穴』

2005-02-26 22:43:15 | cinema
映画『穴』を観た。
だって、このジャケット見たら観るしかないでしょ?
レンタルビデオ店で、今まで何を見過ごしていたの!?と借りてしまいました。

銀行の横領に巻き込まれた女性記者の冒険。
コミカルなミステリーでテンポがよく、ストーリーも面白い。
石原慎太郎は歌ってるし。
でもねぇ、とっても残念なことにジャケに負けてます。。。
多分、京マチ子が私のツボを大きく外している。
誰ならいいのかと言われると分からないけど、京マチ子じゃないことは確かだ。
変身シーンもたくさんあるけど、ウキウキしない。いちばん似合っていたのが「田舎娘風着物姿」ってとこが辛い…。
ストーリーがいいだけに、すっごい残念だわ。
大好きな、sweet pizzicato five 野宮さんみたいなクールビューティーな女性記者だったら、スウィートでキャッチーな映画になったのにね。

三月大歌舞伎 配役変更

2005-02-24 22:08:58 | kabuki
第十八代目中村勘三郎襲名披露 三月大歌舞伎、七之助さんの休演による配役変更が出た。
七之助さんの休演は、止むを得ないと言うしかないのかな。
『真夜中の弥次さん喜多さん』は予定どおり公開されるみたい。
クドカン初監督作品、楽しみだけど若干の不安も。
配役変更はショックでした
実は、ミーハーに福助さんのファンなんです…。
3月は休日出勤が重なるため、(福助さんが出演なさる)夜の部を一日だけ押さえていたのに。昼の部も観たくなるじゃないか。
4月もまったく予定が組めないため、諦めてチケット取らなかったのに。
5月(研辰)と6月(桜姫)をお楽しみに、しばらく自粛しようと思っていたのに。
観たい病が疼いてしまうよ朝一幕見してしまう?

『ベッカムに恋して』

2005-02-23 23:35:11 | cinema
映画『ベッカムに恋して』を観た。
もう、キャラクターがみんなキュートでハッピーよ
主人公・ジェスの家族とご親戚一同、インド人パワー炸裂でおかしい。
このジェスのパパがすっごい可愛いの
ジェス姉・ピンキーの結婚のためにおうちの飾り付けをするんだけど、ハシゴに乗る後ろ姿、哀愁なんだけどおかしいの。
ジュールス・ママもイイよ
ピンクピンクのお洋服で女を強調していて、そそっかしくてでも娘をとっても愛しているのね。
登場人物がすべて肯定的に描かれていて、安心して観られる。
ジェスの親友・トニーも良かったなぁ。「ベッカムを愛している」ってトニーに「インド人じゃないのに!」って返すジェスもすっごい可愛い
手っ取り早く言うと家族と夢と友情と恋のお話なんだけど、もう単純に楽しんじゃえばいい。
テレビで放映されたとしたら、家族そろって楽しめる映画でしょう。
冒頭で今どきの女の子たちが、ヴィトンのバッグを持ってたのには笑った。イギリスも日本も変わらないのかな

アメリカインディンのように

2005-02-21 22:37:21 | diary
アメリカインディアンのガイドを連れて、車でアメリカを横断した人のお話。
ジープでハイウェイを走り抜けていたある日、ガイドのインディアンが動かなくなってしまう。
あんまりスピードが速いから、魂が追いつかなくなってしまい、魂が来るのを待たなければならない。
どこかで読んで、なんとなく頷いた。

最近は、考えることややらなくちゃいけないことが多すぎて、疲れてしまう。
ぼーっと体も心も休ませてあげたいのに。。
インディアンのガイドさんをゆっくり待ってあげたツーリストのように、優しい時間が欲しいなぁ。。。

2回目のフラワーアレンジメントは、ちょっと生け花風。

真壁のひなまつり

2005-02-20 23:15:00 | ibaraki
カテゴリを追加してみた。「茨城」です
私は茨城生まれの茨城育ち。以前はあんまり好きじゃなかった故郷だけど、最近はちょっとずつ好ましく思えてきた。
茨城弁もヤンキーも田んぼも畑も得意じゃないけれど

さてさて、今日は真壁のひなまつりに行ってきました。
真壁町は真壁城の城下町として栄えてきて、江戸時代後期から昭和初期にかけての家屋が今でも町のあちこちにある(→ココをチェック!)
真壁のひなまつりは、町の商家におひなさまを展示している。
小さな町だからさくっと歩いて回れるし、今どきお目にかかれない古い看板や面白いポスターなども発見できて楽しい。


こちらは、「御殿雛」って説明がありました。
お内裏様とお雛様がおうちの中にいらっしゃるんです。すっごい可愛い


「石の町・真壁」ならではの、お雛様
五人囃子や仕丁もいました。持たせてもらったけど、重たかった。


吊るし雛(?)もありました。
こちらは、鳥シリーズ…。雑貨屋さんの店先で、なぜか仮面ライダーのお弁当箱(銀色のアルマイトっていうのかな、懐かしい)と一緒に飾られていました。

おしゃれなお店やカフェなどは無かったけれど、ちょっと懐かしい雰囲気と面白い発見を味わうことができて、なかなか楽しいイベントでした
明日はおうちのお雛様をお飾りしよう♪

『Ray』

2005-02-19 18:08:48 | cinema
映画『Ray』を観た。
レイ・チャールズは故人にしてグラミー賞8部門受賞だし、「サンデー毎日」のコラムで中野翠さんもオススメしてたし(彼女と映画の趣味はよく似ている)、なにより家に帰りたくなかった。

ジェイミー・フォックスが凄い!!
レイ・チャールズ自身が指名したというだけあって、ルックスも仕草もピアノもレイ・チャールズそのもの。本物のレイ・チャールズは見たことないんだけど、「これがレイ・チャールズだ!」っていうオーラを出してたよ。

お話は、ショウ・ビジネス、人種差別、幼少期のトラウマ、薬物依存、女たち、と内容盛りだくさんなんだけど、比較的あっさりと進んでいく。
そのあっさり加減がレイ・チャールズの人間性によるものなのかなぁ?と途中辛かった。
甘えん坊で投げやりで、アレサママが泣くよぉ、とイライラさせられた。でも、そう思わせられちゃうってことは、きっと正解なんでしょう。

音楽が、凄いです。
”What'd I Say”が生まれるシーンなんて、ぞくぞくした。
もう、楽しくて楽しくて映画館で一緒に踊りたくなってしまったよ。
ジャズ、R&B、ゴスペル、カントリーとレイ・チャールズのナンバーが響きまくる。
ほんとうに、アメリカの音楽シーンをリードしてきた人なんだなぁ。
圧倒的な音楽の力に強く心を打たれました

『テルミン』

2005-02-17 23:59:59 | cinema
映画『テルミン』を観た。
手を触れずに演奏する電子楽器「テルミン」を発明したレフ・セルゲイヴィッチ・テルミン博士を追ったドキュメンタリー。
ロシアで1920年にテルミンを発明したテルミン博士、アメリカ公演でオーケストラと演奏し大成功を修める。若くてブルーの瞳で自信に溢れ光り輝いている。
側には、まだ19歳のテルミニスト・クララが丸い可愛い顔で微笑んでいる。
この頃のテルミン博士はほんとにステキです。当時としては異例の黒人女性との結婚、というエピソードにもそそられる。

しかし、時代は冷戦のど真ん中。
ある日、ロシア人にさらわれ、長い間KGBに囚われてしまう。その後もソ連でのおそらく辛く厳しいであろう生活…。アメリカの友人たちも博士の生死すら確認できなかった。
何十年もの時を経て現れるテルミン博士は、顔には深い皺、丸く曲がった肩、よれよれの洋服。以前のステキなテルミン博士の面影は褪せていて、ひどく切ない気持ちになりました。
でも、なぜかここからの方が映画は面白くなる。
ふと思い出したのは、『ブエナ☆ビスタ☆ソシアルクラブ』のコンパイ爺さん。
まるでタイプは違う二人だけど、それぞれ国の事情により西側諸国(懐かしい響きだ…)と大きく引き離されたところは同じ。
再び、アメリカを歩くテルミン博士のまるでフィクションのような佇まいは、『ブエナ☆ビスタ』と同様のドキュメンタリーの持つ強い力を感じた。

ラストには、いつのまにか涙が伝った。
なんて言えばいいのかわからないけれど、今の私の小さな人生ではまだ体験できない、大きな大きな愛のようなものを感じたのかもしれない。
クララがテルミン博士を前にして、初期のテルミンを「愛しいテルミン」と言うシーン、すっごくドキドキして嬉しかった。