マンタマンタに告ぐ

映画・政治経済・日常生活などの観察日記。

美的少女セイコ16

2007-05-01 10:06:12 | Weblog
怪獣ミラー。
千葉県市川市。商業高校。

女性教師が、簿記3級の授業を実施している。星子がコンパクトミラーで、自分の顔を眺めている。アイラインを気にしている。自分は可愛い、ぶりっ子、美人だと自覚している。

唯一の不満は、「全国ミス女子高校生」では「2番」だったということだ。憤慨している。気分悪い。ブイブイ。

その地球の反対側のブラジルでは、「世界性格ブス・ユニバース大会」が開催されていた。25歳以下の独身で美人、国民投票法に従い選出され、性格ブスの女性が審査の対象となる。2年連続、日本の女性が第1位に選ばれた。恥だ。

そんな時、怪獣ミラーが街で暴れている。ブスの女性の怨念がこもった怪獣だ。鏡が嫌いなようだ。

周辺にある、鏡という鏡を吸い込んで、食べてしまう恐ろしい怪獣だ。顔など映るステンレス製の反射物は、サビのように赤茶色に変色してしまった。これでもう、顔は映らない。女性の敵だ。ザケンナよ。

星子は、お化粧の途中なのに、突然鏡が奪われた。1つの窓が、勝手に開いた。鏡は宙を飛んで、怪獣ミラーが呑みこんでしまった。

星子の、アイラインの左右の濃さが違う。とてもじゃないが、世間には見せられない顔になってしまった。許せない。ムカつく。美的少女としては、恥だ。

友人たちの鏡も、バックが開いて飛んで行った。女性教師のバックからも、鏡が飛んで行った。学校中の鏡が飛んで行った。

女性教師は怒った。星子を名指しで呼んだ。
女性教師「星子ちゃんっ!」
星子は、「ハイ」と叫んで立ち上がった。

星子「女性を代表して、怪獣ミラーをもっとブサイクにするわよっ! ヘンシーン」
変身した。美的少女セイコだ。

怒りに任せて、教室の窓を割って飛び出した。開いている窓から、飛び出せよ。ガッチャーン。空を飛んだ。怪獣ミラーの、顔の前に現れた。小さな胸の谷間から、ドデカイ、ビーム銃を取り出した。

セイコ「あたしの鏡を返せ、ビームっ!」

怪獣ミラーは、セイコの前では簡単に倒された。ワー、やられたー。ごめんなさーい。

フフフ。セイコは、逆に怪獣ミラーを利用しようと考え出した。悪巧みだ。怪獣ミラーは、セイコの奴隷となってしまった。絶対服従だ。

セイコの命令で、世界から鏡がなくなった。世界中で、セイコだけが鏡を持っていればよい。これで、世界中の女性たちがブスになる。

これで鏡を所持しているのは、世界でただ1人、星子だけだ。世界中の女性の中で、1番の美人は星子になるのであった。やったね。

その結果星子は、世界中の女性を敵に回した。学校からも嫌われた。その結果、今年の「世界性格ブス・ユニバース大会」で、第1位に選ばれてしまうのであった。

3年連続で、日本人が選ばれてしまった。恥さらしだ。