マンタマンタに告ぐ

映画・政治経済・日常生活などの観察日記。

美的少女セイコ15

2007-04-30 11:16:49 | Weblog
怪獣ストッキング。
東京都 巣鴨 高岩寺。

とげぬき地蔵前で、セーラー服姿の星子がウンチ座りをしながら、悪友2人とタバコをプカプカと吸っている。吸ったタバコは、携帯灰皿に捨てている。

未成年だけど、マナーは一応守っているようだ。星子はもう、不良少女だ。ヤンキーだ。しかも、なま足だ。でも、足が冷たい。オシャレを楽しみ、美しく見せるということは、耐え忍ぶことなのよ。ニンニン。

近くで、巨大怪獣ストッキングが暴れている。ストッキング・フェチの怪獣だ。女性のストッキングを、掃除機のように口から吸いこんで食べている。

食べると、ニオイが香ばしい。女性の旨み成分を味わっている。恍惚な表情をしている。満足。シアワセ。

ストッキングが、店先から消えていく。女性がはいているストッキングも、無理矢理脱がされている。キャー。

女性たちの足が冷たくなって、困っている。ムクミが消えない。足が細く見えない。とんでもない怪獣だ。女性の敵だ。ムカムカ。

怪獣ストッキングが暴れているのに、星子は気にすることなく、悪友たちとワイワイと会話を楽しんでいる。変身して戦う気が、全然ないようだ。そこへ、3人のおばさんがやってきた。星子に文句を言い出した。

おばさんA「チョッと、怪獣が暴れているのに、どうして変身して戦わないのよ? 戦かいなさいよっ」

星子「あたしの勝手でしょう。あたし、ストッキングなんかはかないもん。なま足派だもん。関係ないもん。フンだ」

おばさんB「しょうがないわねー。あたしたちが、代わって戦うしかないようね。ヘンシーン」。
お腹や二の腕のたるみなどの振動が、変身の合図だ。ブルンブルン。

おばさん3人は、「お掃除戦隊オバサンダー」だった。Tシャツに描かれた稲妻の絵が、まぶしい。3人のおばさんは、手提げのマイバックを左腕に持っている。長ネギが飛び出ている。買い物帰りの姿だ。

3人は巨大化して、怪獣の目の前に現れた。交差点の中央で、怪獣に詰め寄ってワイワイ、ガヤガヤ、ギャーギャーと大声で怒鳴り、わめき散らしている。怪獣は尻ごみをしている。後ずさりをしている。

しょせん、ストッキング・オタクだ。変態だ。動機はいい加減だ。3人のおばさん相手では、さすがの怪獣も歯が立たない。負けてしまった。謝罪、謝罪。

怪獣は、食べたストッキングを全部吐き出し、女性たちに返すことでオバサンダーに許してもらった。吐き出されたストッキングは、女性たちの足に戻された。

でも、キモイ。今さら返してもらっても、バイ菌・唾液・胃液混じりではとてもじゃないが、はけない。

ところが、なま足派の星子の足に、なぜかストッキングが飛んできて無理矢理はかされた。60歳以上のおばさんがはくような、安物で、ぶ厚いストッキングだ。色柄が悪い。オシャレでない。ヤーダー。

星子「何で、あたしがこんなダサいストッキングをはかないとならないのよ。冗談じゃないわよー」

でも、足が温かくて、冷え性の解消にはちょうどよさそうだ。正直言って、内心、喜んでいる。女性のオシャレって、大変なのよ。ウフ…。