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襤褸の馬超

2005-03-18 21:08:18 | 三国志/小説(正史ベース)
馬超  曹操を二度追い詰めた豪将/風野 真知雄 著/PHP文庫/刊行中/533円(本体価格)

内容とコメント襤褸(らんる)とは、「ぼろの着物」という意味です。「錦馬超」という華々しい呼び名を持つ馬超を、著者は襤褸であったという見方で執筆されています。父への思慕も曹操への怒りも砂塵にさらわれていくような、淡々とした心情で描かれていて、今までの激情家のイメージを持ったまま読むと違和感を持ってしまいます。父や妻子を殺されて、心の中では激情が渦巻いているのに、周りの人には冷淡に見えてしまいます。…それは読者に対しても同じかもしれません。
文章もただ、馬超のエピソードを淡々と語るだけのような印象です。…一応登場人物や少年期の場面には脚色が見られますが、文章になんだかそっけなさを感じてしまうのです。
とは言え、馬超が主役の貴重な一冊です♪

この武将がキラキラ♪
張飛!です。劉備軍のもとに来た馬超とのエピソードが微笑ましいです。

この武将がキラリ!
ホウ悳。この作品に関しては、馬超よりかっこ良いかも。そして冷静にして非情。
この武将の描写もあっさりしすぎて惜しいです。もうちょっと心理描写があれば感情移入できるのですが。
しかし、郭援のエピソードがあったのはファンには嬉しいところです。鍾繇(しょうよう)ごめんなさい…

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