GOGO三国志!

2014年に復活した白井恵理子先生の劉備くんシリーズや長池先生の「破龍」(完結)他三国志作品を応援しています!

MF版「続続・GOGO玄徳くん!!」

2006-05-28 20:09:49 | 劉備くん関連
白井式プチ三国志 続続・GOGO玄徳くん!!/白井恵理子 著/メディアファクトリー/刊行中/540円(込)
内容とコメント2002年に潮出版社から刊行された同作品に今回は単行本未収録作品と書き下ろし作品を加えた復刊+新作本。
「NHK人形劇三国志」と「三国志」のエピソードに時事ネタや著者の趣味や読書傾向などを混ぜ込んだ4コマギャグ漫画。
作品にも漂う不況の中でも、呂布が具体的な生活設計を見せ、董卓や馬超がものすごいプラス思考を、黄蓋(こうがい)と黄忠が老人力を、夢見がちな劉備が天然ボケぶりと不屈の精神を発揮するなど、今回も武将たちが元気に活躍しています。
当時の時事ネタと劉備たちのギャグが満載の懐かしくて笑える漫画です。

書き下ろし作品は「新作・STOP!劉備くん!」。今回は15ページと大量掲載です。
久々に登場した荀(じゅんいく)や「いい人」・劉備の話は読書ネタ、前回はメロディ電報で涙は誘われなかった「出師(すいし)の表」、今度は絵手紙編、他には「生協の白石さん」、「電車男」ネタがあり、「ライフカード」CMネタで呂布と姜維が描かれ、何故か戦場にいる雷親父さんに関羽の応援団(高校野球?)、梁甫吟(りょうほぎん)を聞いて社会格差を感じる劉備たち(実はバレンタインのチョコ数=人気度の格差)、曹操から逃げる劉備と愛馬・白竜のスノーボードネタ(かっこ良い…のは途中まで)が描かれています。

単行本未収録作品は何故かタイトルは「孟獲くん!!」。相変わらず雑兵Aに振り回される周瑜やショックの大きさを孟獲や諸葛瑾の強烈さで表す話、馬超の恋愛アタックの話があります。

もう一つの未収録作品は「劉備くん!」と全く関係無い、アニメ「エヴァンゲリオン」ネタ。もしも綾波レイやゲンドウが白井先生のアシスタントになったら…?などの話が描かれています。

書き下ろしのあとがきは著者の漫画に関する思い出などが語られています。
表紙イラストは孔明。カバーの色も紫と、いつものお笑いやかわいさと違う引き締まった印象です。

この武将がキラキラ♪
裏表紙に描かれている呉の人々。何故か食卓を囲むイラストです。表紙は孔明に取られてしまったけれど、おいしそうにご飯をたいらげ、おかわりも要求する孫権、ガツガツと食べる周瑜、給仕係の雑兵A、意味も無く眉間にしわを寄せた表情でから揚げを取ろうとする諸葛瑾がいます。黙々と静かに食べている魯粛は今回初のカラー化で嬉しいです。
みんな口元にご飯粒を付けているほほ笑ましい絵柄に和みます。 ※この作品は一応三国志漫画です
漫画本編ではミュージカル(インド映画)にも挑戦しています。







長池とも子三国志「破龍」曹操と夏侯惇

2006-05-23 20:18:45 | 長池とも子「破龍」
三国志烈伝  破龍 第十話「盲夏侯」/長池とも子 著/秋田書店/刊行中/雑誌価格580円(込)
内容とコメント「プリンセスGOLD2006年6月号」に掲載された少女漫画版三国志で今回は曹操が主役の話。董卓討伐戦を軸に曹操と家族同様に育った夏侯惇の絆が描かれています。
洛陽にいる董卓を討とうと水関(しすいかん)まで進軍した曹操軍はそこで待ち受けていた董卓配下の猛将・呂布の圧倒的な強さに追い込まれる。曹操をかばって一人立ち向かう夏侯惇だが…。
一言も発しないサイボーグ的な印象の呂布や片目を失う夏侯惇の壮絶なシーンなど、今回も先生ならではの描写が展開します。
また、今回は典韋(てんい)や許チョなど、曹操配下の武将が出番が少ないながらも登場しています。
夏侯淵も夏侯惇の代わりを頑張って務めています。
曹操がメインの話なので連合に参加した孫堅軍は残念ながら描かれません。劉備は顔見せ程度に登場します。マイペースながらも、三兄弟の仲の良さが描かれ、少し寂し気な曹操の演出に効果的になっています。張飛の顔がかわいい…。関羽は控えめな表情です。

この武将がキラキラ♪
曹操と夏侯惇。2人の絆をテーマにしたという事で、前半は夏侯惇の視点で、中盤からは曹操視点で描く事で相手がどう映り、自分が戦う理由に繋がっているのかが判りやすくなっています。2人のファンなら読んで損無し、の内容です。
個人的には夏侯惇が不在なのに「行くぞ夏侯惇!!」と言ってしまった後にハッとするシーンや不在(空白)時の夏侯惇がやっていた事にツボを押されました(苦笑)。
ラストも良いです。

この武将が  
袁紹。曹操(正確には夏侯惇)に担ぎ上げられた連合軍の大将として登場します…が、ウエーブのかかった髪(もみあげは縦ロール=巻き毛)に、ファー(毛皮)付きの派手なマントと、外見は少女漫画仕様で設定は目立ちたがりやのお坊ちゃま。その割にはちっとも目立っていないイロモノ(面白?)キャラに描かれていて、先生もHPでおっしゃっていたようにクレームが付きそうです。
その情報を読んだ後であったり、かつ曹操の濃いアイラインにもだいぶ慣れたと思ったので、どんな袁紹像が来ても大丈夫だと思っていたのですが、最初に見た時はかなり引きました(汗)。牡丹のバックと「フフーン」の書きゼリフが特に引きます。
「三国志マガジン」に連載中の「火鳳燎原」や「曹操孟徳正伝」などで色々な袁紹像を見る事が出来、最近密かに袁紹ブームだったのですが、この袁紹もかなり強烈な印象になりました…。本当にこの方が相手だと、「官渡の戦い」はどうなってしまうのか、想像も付きません。楽しみなのは配下の人たちの人物像です。

この武将がキラリ!
気を取り直してごひいき武将です。出来れば曹操と夏侯惇にしたい所ですが、主観的にはやっぱり関羽です。華雄の首を討ち取って戻って来たシーンより、その後の曹操と話す関羽の方が断然かっこ良いです。関羽の戦う理由を聞き、前回で非情な印象の曹操が少し打ち解けるシーン。これを描く事で、後に関羽とのエピソードに繋げるのかも…と、勘ぐってしまいました。
あと、ヒゲが少し伸びてきました(ヒゲ報告)。

この話も7月14日に発売される3巻に収録されるそうなので、各武将のファンの方は楽しみになさって下さい。袁紹ファンの方は覚悟が要りそうです…。

次回予告!
来月の「破龍」はいよいよ強烈袁紹との決戦「官渡の戦い」が描かれます…が、次回予告によると、その前に国の行く末を見極めようと孔明が曹操の元を訪れるそうです。
曹操と孔明の出会いは一体どんな展開になるのでしょうか…?楽しみです。(袁紹置き去り?!)










長池とも子三国志「破龍」3巻発売決定!

2006-05-07 20:50:40 | 三国志ニュース
長池先生の公式HPにて、「破龍」の単行本第3巻の発売が正式に決定しました。
発売日は7月14日(金)。
残念ながらおまけ漫画はありませんが、今月のプリンセスGOLD6月号掲載の「盲夏侯」までを収録するそうです。カバーイラストも楽しみです。
単行本、出る事になって本当に良かったです。単行本が実現したのも「破龍」ファンの皆様のご支持のお陰です。ありがとうございました
今回の3巻には劉備、関羽、張飛、呂布、かわいい(?)董卓、曹操よりかっこ良い(?)夏侯惇、そして貂蝉が出て来ますので未読の方はお楽しみになさって下さい。
まだ実感が湧きませんが、発売日が待ち遠しいです






長池とも子三国志「破龍」劉備と曹操の出会い編

2006-05-04 20:26:04 | 長池とも子「破龍」
三国志烈伝破龍 第九話「両雄の邂逅(かいこう)」/長池とも子 著/秋田書店/刊行中/雑誌価格580円(込)
内容とコメント「プリンセスGOLD」5月号に掲載された少女漫画版三国志。少女漫画なのに少年漫画っぽい描写の劉備編の、今回は第2回。
黄巾賊討伐に参加し、農民兵ながらも目覚しい活躍を見せた劉備たちは、長引く戦の最中、疫病の流行と黄巾賊の襲撃ですっかり荒れ果てた村を見つけ、そこで同じく黄巾賊討伐に赴いた曹操と出会う。
疫病を治す薬を求める劉備だが、曹操は疫病の蔓延を防ぐ為に村を住民ごと焼き払うと言い放つ。 関羽のとりなしで曹操に1晩だけ猶予をもらった劉備は病の原因と治療法を探すが…?
と、言う事で劉備が曹操と出会う話。この話では2人の人物描写が徹底して対照的になっています。劉備の、口数は多いものの人命を優先する熱さと、曹操の国の大儀の為に家族も切り捨てる冷静さ、疫病の対処の仕方も2人できれいに意見が分かれています。絵やコマ割の仕方(絵の見せ方)でも対照的になっているのが判りやすいです。黄巾の乱鎮圧後に軍馬を従えた曹操に対し、劉備の方は旗印も歩兵もボロボロで疲れきっていたり。
劉備は紅霞(こうか)とのシーンでも熱いです。(男気で生きている人なので)
曹操はクールすぎていつもはけん制役の夏侯惇の熱さが目立ってしまいます。このクールさを見てから「連環の計」を読むとまた違った印象になりそうです。
この武将が???
劉備。熱さやラストの明るい笑顔は良いのですが、口先で曹操から逃れようとするしたたかさがあったり(裏の顔?)、相変わらず掴み所の無い性格のようで、すんなりと感情移入するのは難しいです…。
劉備もそうですが、登場人物の絵が段々かっこ良くなっているのが嬉しいです
長池先生ニュース!
次回は「盲夏侯」。少女漫画だと左目エピソードはどうなってしまうのでしょうか?
その次(現在執筆中)が「官渡前夜」。戦の話も袁紹たちの人物像も気になりますが、もしかしたら先生独自の展開もあるかも?と期待してしまいます。
今は曹操編が進行していますが…個人的には関羽や張飛の活躍も見てみたいです。