GOGO三国志!

2014年に復活した白井恵理子先生の劉備くんシリーズや長池先生の「破龍」(完結)他三国志作品を応援しています!

長池とも子 三国志「破龍」孫策編第2話

2005-08-30 20:26:25 | 長池とも子「破龍」
三国志烈伝 破龍 第5話 江東の暗雲 /長池とも子 著/秋田書店/発売中/580円(込)
内容とコメント「プリンセスGOLD」(毎月16日発売)2005 9月号に掲載された、三国志の少女漫画版。今回は主人公の一人、孫策編の第2回。荊州に侵攻した孫軍の、襄陽(じょうよう)での長期戦から峴山(けんざん)の悲劇で状況が一変し、已(や)む無く停戦に至るまでが描かれています。
孫策と父・孫堅の会話が非常に良かったです。過去…昔でも現在でも軽んじられる人間や生命の尊さを語るシーンは単なる少女漫画の域を出た強いメッセージ性が有ります。
少女漫画が苦手な方にも是非読んでいただきたいです。
一方で周瑜の思惑で洛陽に遠ざけられてしまった孫策の想い人・芳春(ほうしゅん)の今後も気になります。孫策との再会はあるのでしょうか…。
この武将がキラキラ♪
程普と韓当。程普は熱くなりがちな孫策や取り乱す孫軍を冷静に引っ張る智将、韓当は黄蓋同様、情に脆い人。三人揃って初陣の孫策に若き孫堅を重ね、ほほ笑ましくプレッシャーをかけるのでありました。
この武将がキラリ!
孫堅と黄蓋。孫堅は武勇一筋の猛将でありながらも、命をいとおしみ、その営みを守りたいと願い戦う温和な面を見せてくれます。ちょっと意外でしたが、かっこ良いです。
黄蓋は勇猛果敢で情も厚い、とにかく熱い人です。


「猛将伝」続報・立志モード

2005-08-26 20:11:36 | 三国志ニュース
「真・三國無双4 猛将伝」でエディット武将の立身出世を図る「立志モード」の内容と戦闘の流れが明らかになってきました。
エディット武将の作成は、まず性別や性格(音声)は「3」の「Empires」を踏襲したものに身長などの新たに選択できる要素が追加されました。背の高さはリーチ(手が届く範囲)に影響しそうです。
仕える武将も選べるそうです。
戦をする前に自分のスキル(技能)をかなり細かく設定できるようで、馬術や計略、統率、情報分野など、色々な項目があり、得意のタイプを戦ごとに変更できるそうです。この選択は戦況や戦場によって有利・不利になると思われるので慎重に選ぶべきかもしれません。

前作では、一つだけ選べる武器(とモーション)が、今回は戦場で獲得する武器を装備する事で変更が出来るようになりました。戦場で拾いさえすれば替えられるようですが、せっかくかっこいい武将を作ったのに、拾った武器が大喬・小喬の扇ばかりでそれを装備して戦う、というちょっとかっこ悪い状況も考えられます。(あくまで想像ですが)

ただ敵を倒すだけでなく、計略を発動させる事も出来るようです。うまく戦局を覆す事が出来るか、或いは覆されるか、一番面白い要素になりそうです。
いずれにしても、弱いうちは仕える武将が守ってくれるなどしてくれるようですが、(武将によっては置いて行かれるかも?)主力武将の負担になると戦況にも影響してしまうかもしれません。情報源:週刊ファミ通 9月9日号(エンターブレイン刊)


藤 水名子三国志「赤壁の宴」

2005-08-19 20:28:46 | 三国志/小説(正史ベース)
赤壁の宴(えん)/藤 水名子(ふじ みなこ) 著/講談社/未確認/1500円(本体価格)
内容とコメント読んでビックリ、周瑜が孫策に想いを寄せる話。その想いが不吉を呼び、孫策の命は奪われ、取り残された周瑜は赤壁での勝利を彼に捧げ、後を追う様にして亡くなるまでを描いています。
周瑜は冷たい面の中に隠すも、非常に女性的です。(もちろん男性ですが。)その為女性に対して強い嫉妬や嫌悪感を抱いている、という人物像になっています。
その毒気を抜いてくれる妻・小喬の健気さにホッとさせられます。
くせのある人物描写に目が行きがちですが、中国文学科に学んだ著者の時代描写も正確です。
ただ、年月が過ぎるのが早いのと、情勢の語りが淡々としているのが少し物足りないです。
新鮮だったのは、孫策の妹・恵姫(けいき・孫夫人)が幼い頃から周瑜を想っていたという設定です。これも私小説で有りそうで無かった発想です。

この武将がキラリ!
黄蓋。孫堅の代から仕える忠臣なのに、赤壁の戦に登場するまで周瑜にその存在をすっかり忘れ去られているトホホなお方ですが、しっかり火計を成功させてくれます!

三好徹 「三国志外伝」

2005-08-09 20:11:34 | 三国志/小説(正史ベース)
三国志外伝/三好徹 著/光文社/未確認(刊行中?)/2100円(本体価格)
内容とコメント甄皇后、孔融、臧洪(そうこう)、許靖(きょせい)、虞翻(ぐほん)、荀、夏侯月姫(張飛の妻)、諸葛瑾、賈詡(かく)、楊脩(ようしゅう)、孟達、張温、ホウ徳、馬謖(ばしょく)、諸葛恪(しょかつかく)、曹植、それぞれを主役に、周囲との関わりや生涯を描いた作品。
主に権力者の気まぐれに翻弄される謀臣たちが登場する他、曹丕の子・曹叡(そうえい)の没年が陳寿の記載した年齢と食い違いが見られる事から彼の実の父親や、関羽に援軍を送らず、その後魏に走った孟達の真意、「泣いて馬謖を斬る」の真実を大胆に推測しています。
この作品を読むと、また違った「三国志」の姿が見えてきます。
全ての謎は陳寿が握っているような気もするのですが。

この武将がキラキラ♪
武将ではなく、謀士や名士の人々。武将のような派手な活躍は無いものの、権力をもたらすきっかけをもたらしたり、主君を支えている彼らこそが真の「三国志」の立役者なのかもしれません。

この武将がキラリ!
太史慈!正確な弓の腕前と、約束を守る律儀な武者振りがすがすがしいです。

この描写がキラリ!
孫策と虞翻。虞翻が孫策に献策する姿や、その活き活きとした様子が見られるのはこの作品だけかもしれません。
孫策に仕える理由の決定打となったその計らいが粋で、孫策の人物像も爽やかな印象になっています。