GOGO三国志!

2014年に復活した白井恵理子先生の劉備くんシリーズや長池先生の「破龍」(完結)他三国志作品を応援しています!

MF版「続・STOP劉備くん!」

2005-12-24 15:41:18 | 劉備くん関連
続・STOP劉備くん!/白井恵理子 著/メディアファクトリー/刊行中/540円(込)
内容とコメント1994年に角川書店から刊行された三国志ギャグ漫画「続・STOP 劉備くん!」に「三国志マガジンVOL.4」掲載分を加えた復刊+新作本。
諸葛瑾や馬超、雑兵Aや黄忠など新たな武将を加え、この巻の頃から「三国志」の枠を超えたキャラに暴走し始めます。登場済みのキャラクターもパワーアップしています。
ネタも時事ネタだけに留まらず、著者の生活や趣味の世界も描かれるようになりました。学習ネタも多少あります。
当時の紅茶やウーロン茶、ポリンキーのCMが懐かしいです。(歌えます…苦笑)
よく見ると当時ハマっていた「沈黙の艦隊」テレホンカードを当てた事が…。
著者の近況を書いたあとがきには「人形劇三国志」の最後の公演に行かれた事や先月刊行されたMF版「劉備くん!」を見て当時を懐かしんだ事などが記されています。
また、角川版では収録されていた巻末付録・「三国志」関連年表(「特集・三国志の英雄たち」から転載)は今回は掲載されていません。

このイラストがキラキラ♪
表紙、裏表紙イラストの劉備たち。曹操や孫権はこれが表紙デビュー(裏表紙にはなりましたが)の為か、綺麗に着飾り、武器や棒を持ってかっこ良くポーズを取っています。
劉備も負けじと剣を掲げたポーズを取っています。文字通りキラキラしています。
表紙、裏表紙イラストの劉備たち。曹操や孫権はこれが表紙デビュー(裏表紙にはなりましたが)の為か、綺麗に着飾り、武器や棒を持ってかっこ良くポーズを取っています。
劉備も負けじと剣を掲げたポーズを取っています。文字通りキラキラしています。

このイラストがキラリ!
裏表紙の呉の人々。孫策と雑兵Aはこれが初カラーでしょうか?
諸葛瑾は彩色が一新されていて嬉しいです。チェック柄がおしゃれです。
表紙、裏表紙とも、衣装の影や模様が丁寧に再現されています。

年末限定!この漫画がキラキラ♪
この作品ではたき火、クリスマスネタや「NHK紅白歌合戦」、えりまきをする周瑜軍、お年玉、雪の日の戦、インフルエンザなど、冬のネタが満載です。
クリスマスには何と関羽サンタが登場し、赤兎馬トナカイで劉備たちの元に駆けつけますが……。
関羽が赤兎馬に振り回されるネタの一つですが、サンタの格好がかわいらしいです。







TOP絵の美女は貂蝉?

2005-12-16 20:55:30 | 三国志ニュース
以前書いた「破龍」の今後の展開の追記で触れた「TOP絵の女性」は、貂蝉であるらしいです。
根拠は今日発売された「プリンセスGOLD」と長池先生のHPでの次号予告。
これによると、「美女連環」を曹操が仕掛けるという驚きの内容になっています。
曹操自身は貂蝉に惹かれないのか、それとも冷酷さを貫くのか、この話での曹操像もとても楽しみになってきました。
来年1月16日発売の2月号に掲載予定です。

…と言うか、貂蝉だったんですね~。最初に彼女を見た時に「貂蝉?」と思いましたが手前に曹操がいるのでその印象をすぐに払拭して「じゃあ誰?」と色々考え込んでしまいました 素直な印象のままで良かったのですね。

ミニ冷温蔵庫プレゼント
早速雑誌を見て諸葛亮と弟・均の絵をチェックしました。絵柄は楽しそうな孔明と、その後ろで大きくため息をしている均。今にも二人の会話が聞こえてきそうです。

安能 務「三国演義」

2005-12-09 20:47:11 | 三国志/小説(演義ベース)
三国演義(全六巻)/安能 務(あのう つとむ) 著/講談社/未確認(刊行中?)/各1900円(本体価格)
内容とコメント物語の展開は「演義」のままですが、人物の性格は「正史」で見られるものを著者なりに若干変えて描いています。(劉備や孔明を冷めた目で見る簡雍(かんよう)の人物像は何となく著者自身を反映しているような気がします。)
それでいて、時折武将の描写(特に性格)が矛盾しているような印象も受けます。
例えば、諸葛亮に余裕を見せておいて後で悔しがる周瑜。まるで情緒不安定のように見えてしまいます。
文章は言葉を辞書を引かないと判らないほど堅いです。漢和辞典を引く回数も多かったです。2ページに1回は引いていたような…。
文章はシリアスなのですが、会話になると「やあ、きみ」や「そうだね」など途端に表現が軟らかくなり、肩すかしをくらったようで戸惑います。数々の緊迫した場面もこれで台無しになっていると思います。
劉備の馬になるはずだった「的盧」(てきろ)が別の武将の愛馬になって活躍したり(ホウ統が劉備の馬に乗って落命する点は同じ)、張飛と関羽が孔明に逆らって自分で兵を養う具体的な方法、関羽と張遼が幼なじみ、など、他にも豊富な著者独自の設定が新鮮なので難解な文章の中、投げ出す事無く読み続けられます。
この武将がキラキラ♪
呉の武将たち。「三国志」ものではその活躍がおざなりにされている事が多いのですが、この作品では比較的出番が多く描かれます。
特に甘寧は呉のエースとして活躍する姿がたくさん見られます。
この武将がトホホ
孔明と陳宮。陳宮は呂伯奢一家殺害後に曹操と別れてからさっぱり出なくなってしまいます。てっきり徐州で曹操が行った大量虐殺をやめるよう忠告に訪れたり、あるいは呂布のもとに走るのかと思っていたのですが…。完全に忘れ去られているようです

孔明は呉に説客に来た時や劉備軍にいる時などは周瑜たちに見守られる「道化」のような役回りになっています。十万本の矢の集め方は周瑜にも判っていたけれど、あえて放っておいたり、関羽たちを従わせようとやたらとはりきっている孔明の場面は何だか気の毒に思えてしまいます。その割に後半は立派な人物に書き換えられていて、矛盾を感じてしまうのです。
この武将がキラリ!
趙雲。こんな所にも?と思うほど出番が多いです。この作品では心打たれる武将が多かった中、かっこ良さだけでなく設定の点でも良かった事が決め手になりました。
張飛を兄のように慕い、関羽の弔い合戦を宣言する劉備を諫める場面では言葉の裏に、死に物狂いで孫権を討とうとする張飛を止めようとした意図があった事が演出されています。
この場面がキラリ!
甘寧の死の場面。大木の下に座ったまま迎えた最期は穏やかでまるで絵をみているかのような印象的なシーンになりました。
諸葛亮の子諸葛瞻(しょかつせん)・尚(しょう)父子が「孔明の名声」という首枷(くびかせ)に苦しめられながらも潔く死を覚悟する場面や折り重なって戦死する場面に涙ぐみます。
この女性がキラリ!
劉備の第五皇子・劉(りゅうじん)の妻・崔(さい)夫人。潔い気質と、柱に頭を打ち付けて自殺する、ちょっとビックリする最期、それ以上に劉に見せた微笑みが魅力的です





「三国志マガジンVOL.6」その3(終)・イラスト編

2005-12-03 20:27:53 | 三国志/漫画
最終回のその3は三国志イラストが楽しめる作品のご紹介です。

「三国志大戦オリジナルポスター」は「三国志大戦」の武将たちが大きく印刷されたポスターで、「三国志マガジン」初の付録です。悪魔絵のような董卓がちょっと隠れてしまったのが残念です。

「三マガ式 三国志人物伝」(挿絵:大宮司雅子)は主に読者アンケートで人気のある武将を編集部が鑑定し、その人物像を紹介するコーナー。今回は劉備、曹操、諸葛亮、関羽、馬超、孫策、周瑜、夏侯惇が登場し、京劇風の挿絵で描かれています。
データには役職などの経歴や能力をグラフ化したものも掲載しています。
繊細なイラストが美しいです。

「三国志大戦 スタッフインタビュー」は「三国志大戦」の追加データ版「乱世の群狼」に登場する新勢力(西涼軍、袁紹軍)と新カードについてのインタビュー。
武将の能力に込めたスタッフの意図やカードイラストの製作裏話が語られます。
ゲーム好きな方には攻略のヒントになり、三国志好きな方にはカード絵の凝った内容を知る事が出来る嬉しい企画です。

巻末の「読者と雑誌の水魚の清談」内の「三国画廊」や「アレ国志特集」でも読者から送られた武将たちのイラストを楽しむ事が出来ます。
「アレ国志」は郭嘉と曹操の独壇場となっています。

この設定がキラキラ♪
「三国志大戦」の一部の武将が仮面や覆面をしている理由。納得できる内容で、とても良い設定なのですが、心情的にはやはり素顔で戦って欲しい、戦わせてあげたいです。
…実際にはカードを見た事がないのですが(汗)。
でも華雄(かゆう)の仮面(お面?)は例外ですよね…?

このイラストがキラリ!
表紙イラストの劉備(中井覺)。わらじ(の幻?)を胸で温める様に抱き、思いを込めているかのような劉備の絵。
これは漢中王となった時のでしょうか、それとも蜀帝になった時でしょうか…また、劉備自身のイメージによって見方は全く違ってくる味わい深いイラストです。
主観的には遠くなってしまった故郷や幼い頃に思いを馳せている様子に見え、それがこの上なく気に入ってしまいました。

追記
「三国志マガジン」のブログによると、この劉備は蜀帝になった時のようです。何となく最初に受けた感じのままだったので驚きました。
でも、この時は既に関羽は…。そう思うと、何だか寂しげな印象も受けます…。






「三国志マガジンVOL.6」その2・読み物編

2005-12-02 20:27:50 | 三国志/漫画
今回のその2はコラムなどの読み物のご紹介です。

「三国志ニュースClip」は三国志のグッズやゲーム情報、刊行中の単行本を紹介するコーナーです。

「10分でわかる三国志~前編~」は三国志のあらすじをMF文庫「三国志」(原作:寺島優 作画:李志清)の渋い挿絵付きでざっと紹介しています。今回は「黄巾の乱」から「赤壁の戦い」までが語られます。

「うまなみ三国志」(大澤良貴+荒木風羽)は今回もお金がテーマです。後漢時代の役職と給与の仕組みを紹介し、同じ役職でも任地や家柄で収入が異なってくる事を劉備たちの収入を比較する事で知る事が出来ます。結構劉備は高給取り(意外…)とか。
袁紹配下の人たちが名門にこだわったのって、収入の高さもあったのかもしれませんね…権威とかだったらまだ良かったのですが。結局はお金、という身も蓋も無い見方もこれで出来てしまう(?)斬新な企画です。
今回は電卓があると更に判りやすいです。(でも三国志にロマンを求めている方にはオススメ出来ません…)
他にもこの時代の米や牛1頭、馬1頭、成人男性のひと月の生活費の相場も紹介されています。

「随筆三国志」(大澤良貴)は前回に続いてこれもお金の話。
赤壁の戦い以後に劉備や孫権が行った「通貨を流通させて物価を安定させた」経済政策と、その通貨が良質だった為に魏で作った貨幣の価値が危ぶまれ、また物資がどんどん外国に流れ出し、困った曹操が何とか銅(通貨供給)を得る為にやはり銅の産出地である「漢中」に目を付けた事を推測しています。魏の遺跡から蜀や呉の銭が発掘される事を挙げた事から、信ぴょう性は高いと思われます。
物語の人物なら親近感を抱きますが、こうして実際の歴史上の人物として劉備たちを見ると、政治家としてのセンスの高さに何だか気後れしてしまいます…。

「三国志新聞」(大澤良貴)は漫画作品にリンクした三国志の出来事を記事にしたもので、今回は関羽の樊城への進撃や曹髦(そうぼう)のクーデターについて報じられています。
「司馬昭、皇帝を弑逆(しいぎゃく)」の見出しで司馬昭の目論見がすっかり露見しています。曹髦についてはその高い評価や聡明さを物語るエピソードが紹介されています。

「三国ゲーム志」は過去に出された三国志のゲームを振り返るコーナー。今回は1991年にゲームセンターに登場したカプコンの「クイズ三國志‐知略の覇者‐」。三国志なのに三国志ジャンルの出題がちょっぴりしかない不思議なクイズゲームで、攻め込む国を選び、クイズを解いて中国統一を目指す内容です。
選べる武将や攻め込んでくる部族やイベントなどは三国志ファンにも満足できる内容だそうです。一部の(?)軍師ファンには嬉しい要素も…。
三国志が好きだけど、あまり知識が無いという方でも楽しめそうです。
一度遊んでみたくなりました。

この武将がキラリ!
張飛。今回の「うまなみ三国志」はお金の話で味気なかったのですが、馬や酒の相場の高さを紹介した所で、張飛の呂布から馬を500頭もかすめ取り、酒を水のようにガブガブ飲んだエピソードが紹介され、その豪快さ(無駄遣い振り?)に救われる思いです。
さすが張飛!