GOGO三国志!

2014年に復活した白井恵理子先生の劉備くんシリーズや長池先生の「破龍」(完結)他三国志作品を応援しています!

三国志マガジンVOL.14その2(終)漫画・読み物編

2007-03-31 20:19:21 | 三国志/漫画
内容とコメント今回は読み物と漫画作品の簡単なご紹介です。著者はカッコ内です。

漫画作品
漢‐おとこ‐の意地(黄十浪)…文官でありながら、蜀滅亡後もしばらくは呉から人民を守り続けた羅憲(らけん)の話。圧倒的な武勇ではなく、地形や魏の動きを想定した知略、何より漢の誇りで戦に臨む姿が描かれています。

趙広伝~神農憐悲~(閑乃路夕華)…趙雲の子、趙広の話。命じられるままに田を守るものの、無為に過ごす趙広だったが、艾(とうがい)率いる魏軍との防衛戦の中で自問していた戦う目的を見出すが…。民間に伝えられているという事は人々によく慕われる人だったのかもしれません。

親魏倭王(倭日向)…邪馬台国の女王・卑弥呼の話。他国の侵略に見舞われた邪馬台国だが、魏と友好を結び、その圧力をかけてもらい、侵略を防ぐ。卑弥呼の能力がテレパシーで、そのおかげで魏に遣いに行った難升米(ナソメ)と出会う展開がユニークです。
難升米って、今(の教科書)だと読み方が「なんしょうまい」ではなくて「なそめ」なのでしょうか…。

不是人~呂布奉先・野獣誕生~(陳某)…義父・丁原を殺した頃の呂布の話。漢人でない事から苦労も報われない若者はどんな事をしても出世しようと決意し、家族の命乞いをする哀れな老人もためらう事なく手にかける。後の義父も平然と殺害する野獣を生み出したのは強い者だけが生き残る乱世だった…。火鳳燎原より古い作品なのでしょうか?絵柄は今より劇画調です。それがより人いきれというか、人間の息づかいや汗、や獣臭さといった匂いが伝わります。終盤に登場する、今と大違いの董卓にも注目です。

火鳳燎原(陳某)…華雄死亡の裏に陰謀があったという、とうとう野心を見せる呂布。関羽の変わった馬術や張遼登場、最近忘れ去られそうな位出番の少ない司馬家の(?)新人物が顔を出すのも見所です。

鋼鉄三国志(作画:KYO 原案:鋼鉄三国志プロジェクト)…孫権に仕える為に試験を受ける陸遜だが、その相手は彼に恨みを持つある人物だった…。
ひょうひょうとした諸葛瑾も初登場。その目的は未だに謎のままの諸葛亮の暗躍もあります。
三国志ニュースClipでは、アニメ版の声優のコメントが掲載されています。

明珠銀屏(翁子揚)…関羽の仇打ちに出かけ、部下に寝首をかかれた張飛。父と張飛の仇を取りたいと趙雲に槍を習った銀屏は、南征に参加し、孟獲たちを相手に大活躍する。(でも半分趙雲に手伝ってもらってる…
その戦の果てに彼女が選んだ道は平穏なものでした。
雑誌巻頭には銀屏の美麗イラストもあります。

読み物
呉の達人になる為に(島崎晋)…呉という勢力について、その場所の地理と交通手段、人口比率、孫氏の台頭、更には信仰やスローガンまでを解説したもので、呉の名将の履歴書も掲載しています。内容は結構省かれているような気がしますが…。スローガンを読むと、袁術の元を離れた理由の一つと納得出来そうです。

三国志新聞(大澤義貴)…漫画に即した時代背景を新聞風に解説する読み物。今回は時代は卑弥呼から使者が送られた時代の戦や蜀が滅亡するまでの流れが報じられています。
4コマおまけ漫画の「アレ国さん」(末弘リョー子)は単行本宣伝。とうたくさん久々(?)登場。

三国志ブックガイド26冊…タイトルどおり、三国志関連書籍のガイド。数ある関連書籍の中から定番のものをピックアップしたもので、著名な作品は概要を紹介し、目的別の作品紹介もあります。
定番とは言え、個人的にごひいき作品が無いのが残念です。

4ページ1本勝負 三国志演義…三国志漫画を楽しむための「三国志」の黄巾の乱から蜀を始めとして三国が滅亡するまでのあらすじをまとめたもの。

ギャグ漫画
SWEET三国志お試し版(片山まさゆき)…文庫にもなっている人気(?)ギャグ漫画の縮小印刷版。…孔明が鼻から何か出てます。(取れないかな…) 魯粛は半魚人?!
江東の人々が関西弁。その為に、ギャグをせずにはいられない。それでも、一応三国志として話が進んでいきます。孔明があの顔で劉備を持ち上げ、戦の必要性をまじめに語っているのが不思議な光景です。
でもやっぱり曹操の方がかっこ良さそう~。ノリとか。

STOP!劉備くん!(白井恵理子)…今回は大増16ページ。巷をにぎわす色々な事件や話題を早速ネタに、劉備たち三国志の英雄が遊びます。
納豆騒動をうのみにする劉備(でも体には良いです)、事件が発覚したばかりなのにF家製品を安いからと買い込んでくる馬超、「千の風」はせっかくの良い詩が周瑜の場合はやっぱり悲惨な事に…。赤ちゃんポストや金属泥棒までも出て来ます。
点描などの効果で一見爽やかに見える馬超、でもセリフだけ抜き出してみると、かなり怖い事を言っています。恐ろしい演出効果です。キラキラ光っているのは元からですし。(獅子頭の兜)
曹操のコスプレ、何だか多くなってきたような…。





三国志マガジンVOL.14その1「ゲーム特集編」

2007-03-28 20:37:44 | 三国志/漫画
コミックフラッパー5月号増刊コミック三国志マガジンVOL.14/著者はカッコ内/メディアファクトリー/刊行中/550円(込)

内容とコメントおなじみの三国志専門雑誌。今回は三国志を題材にしたゲームを取り上げた漫画やコラムをざっとご紹介します。

三国志大戦特集
「三国志大戦始めました。」(夜櫻明影)…セガのアーケード用カードゲーム「三国志大戦」のレポート漫画その1。三マガの編集者ED氏と「アレ国志」などでおなじみ末弘先生と「三国志大戦」に詳しい2人に誘われた著者がメーカーのセガに乗り込んでゲームを体験します。漫画は著者がカードゲーム初心者である為か、カードの説明やゲームの進め方に触れた内容です。最初はどうしても絵柄にこだわったカード選びをしてしまうのには共感します。

「セガに行って三国志大戦を遊んでみよう!!」(末弘)…「三国志大戦」の経験はDS版のみで、カードを配置して遊ぶのは初めてという著者による「三国志大戦」のレポート漫画その2。こちらは初めて触れるカードにはしゃいだり(1人だけ孤独な人が…)、対戦に熱くなったりと、カードゲームを楽しむ様子が描かれています。見所は玄人(くろうと)を自負する編集者VS末弘先生のシーンでしょうか。
何気に上の漫画の明影先生がバショク風な描かれ方です。バショクも顔を出しています。

また、今回の先生方の攻略ポイントや三国志大戦2~若き獅子の鼓動~で追加された新規武将のコスト・計略などを記したカードリストも掲載されています。

三国志のゲーム特集
「うまなみ三国志」(大澤義貴+荒木風羽)…いつもは三国志の知られざる背景や文化を漫画で解説する作品ですが、今回のテーマは「ゲーム」と言う事で荒木先生がはまった三国志ゲームを語る内容になっています。ゲーム日記漫画?

随筆三国志(大澤義貴)…今回はいつもと違ってゲームライターとして三国志のゲームの歴史や様々なジャンルを紹介する内容。三国志ゲームの代名詞シミュレーションの他、最近人気のアクションやネット対応のものだけでなく、RPGやバラエティなどのジャンルも取り上げています。

「うまなみ三国志」や「随筆三国志」に名前が出てくる「北方三国志」とは、北方謙三さん版「三国志」の朗読を聴く内容のゲームの事でしょうか?確か俳優がセリフを朗読するのです。
あとは横山光輝さん版のスゴロク三国志はアニメ版の劉備たちが確かデフォルメされて(小さくかわいくなって)スゴロクで中原を統一しようとするゲーム。スーパーファミコンなので、当時は価格が高く、今では入手がかなり困難ですが、遊んでみたいです。
あとRPGの「天地を喰らう」。これもファミコン作品。
他にも三国志のバラエティジャンルのゲームは面白そうなのですが古いものばかりで入手困難です。
いっその事、どれもWii(ウィー)のバーチャルコンソール(ファミコンなどのレトロゲームをダウンロードして遊べるサービス。有料で、ネット環境が必要)で配信してくれる事を期待してしまいます。
今の所メガドラやPCエンジン(の一部)も配信中でネオジオのゲーム参入も決まっていますし、色んなゲームが配信されていけば、三国志のレトロゲームで遊べるようになるかもしれません。…その前にWii持っていませんが







長池とも子三国志「破龍」長坂の戦い編

2007-03-15 20:40:57 | 長池とも子「破龍」
三国志烈伝破龍 第十六話「主従の絆」/長池とも子 著/秋田書店/刊行中/雑誌価格600円(込)

内容とコメント「プリンセスGOLD3+4月号」に掲載された少女漫画版三国志。
自分に歯向かう姿勢を見せた孔明(と劉備)に激怒した曹操は大軍を率いて劉備軍を猛追する。
逃げ惑う人々で混乱する中、趙雲は劉備の家族の救出に1人奮戦するが…。
と、今回は趙雲の長坂坡一騎駆けの話が主で、少女漫画ながらも趙雲の豪胆さを窺わせる場面が登場します。(個人的に嬉しいです
また、「破龍」ならではの見せ場としてその趙雲を助けに孔明が向かう場面も加えられています。変わらない天然ぶりも(汗)。
すっかり悪役な曹操や前号の復讐を果たそうとする夏侯惇、情の厚さを見せる劉備と再会した趙雲、孔明の感動の場面に感極まる張飛に、意を汲みつつも冷静に行動を促す関羽と、それぞれの人物描写や激しい戦場の様子もしっかり描かれています。
タイトルは「主従の絆」ですが、趙雲と愛馬「雷光」の信頼も見所の一つです。この馬は公孫瓚(こうそんさん)から賜った馬?と想像してしまいました。

この女性がキラリ!
糜(び)夫人。この作品では趙雲の気質を悟り、劉備の今後を考えた結果としてあの行動を取ったという描かれ方でした。個人的にはやはりエピソード的にも、彼女自身に対しても色々複雑な思いを抱きます。

この人物が???
魯粛。話の後半から初登場した、劉備に呉との同盟を持ちかけて来る人物。
どんな時も笑顔で、相手を持ち上げる言葉遣いが劉備も怪しむほど不気味に映ります
あと2回なのに、また強烈なキャラクターが出て来て、話にどう影響するのか、気になります。
…それと、孫策の影も。

次回からいよいよ赤壁の戦いに入っていくそうなので、色々な思惑が絡んで話が盛り上がりそうです。次回が待ち遠しいです。