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藤 水名子三国志「赤壁の宴」

2005-08-19 20:28:46 | 三国志/小説(正史ベース)
赤壁の宴(えん)/藤 水名子(ふじ みなこ) 著/講談社/未確認/1500円(本体価格)
内容とコメント読んでビックリ、周瑜が孫策に想いを寄せる話。その想いが不吉を呼び、孫策の命は奪われ、取り残された周瑜は赤壁での勝利を彼に捧げ、後を追う様にして亡くなるまでを描いています。
周瑜は冷たい面の中に隠すも、非常に女性的です。(もちろん男性ですが。)その為女性に対して強い嫉妬や嫌悪感を抱いている、という人物像になっています。
その毒気を抜いてくれる妻・小喬の健気さにホッとさせられます。
くせのある人物描写に目が行きがちですが、中国文学科に学んだ著者の時代描写も正確です。
ただ、年月が過ぎるのが早いのと、情勢の語りが淡々としているのが少し物足りないです。
新鮮だったのは、孫策の妹・恵姫(けいき・孫夫人)が幼い頃から周瑜を想っていたという設定です。これも私小説で有りそうで無かった発想です。

この武将がキラリ!
黄蓋。孫堅の代から仕える忠臣なのに、赤壁の戦に登場するまで周瑜にその存在をすっかり忘れ去られているトホホなお方ですが、しっかり火計を成功させてくれます!

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