GOGO三国志!

2014年に復活した白井恵理子先生の劉備くんシリーズや長池先生の「破龍」(完結)他三国志作品を応援しています!

長池とも子三国志「破龍」博望坡編

2007-01-28 20:27:22 | 長池とも子「破龍」
三国志烈伝 破龍 第十五話「孔明初陣」/長池とも子 著/秋田書店/刊行中/雑誌価格600円(込)

内容とコメント「プリンセスGOLD2007年2月特大号」に掲載された少女漫画版三国志。今回も主役は諸葛亮。前号の続きで、迷いを持ちながらも、劉備の人となりを見込んで仕える事になった孔明。新参者で若い自分が主君に気に入られている事で劉備陣営の不審や不満にさらされつつも劉備に「天下を三分の計」を説き、平和の実現を目指そうとする。が、劉備たちが身を寄せている荊州を狙い、曹操軍が攻めて来た為に新野城で防戦する事態に。
曹操軍の10万もの兵力に加え、大将は猛将の夏侯惇を相手に、わずかな兵力しか持たない劉備陣営は浮き足立つが、孔明は自分の策で迎え撃つという…。
大筋はサブタイトル通り諸葛亮が初めて軍師として指揮を取り、夏侯惇ら精鋭部隊を火計で破る「博望坡の戦い」の話。今までは何とか力押しや運で何とか戦勝していた事もあり、若く新参者の孔明を侮っていた劉備陣営が孔明の策で団結し、曹操軍を撃退させ、それが孔明の実力を認めさせる。諸葛亮の加入と劉備軍のピンチというタイミングが絶妙な、三国志の名エピソード。
曹操軍は久々に敵役なので夏侯惇は辛い役どころですが、利用されてしまうものの激情家であったり油断してしまう人間性や、于禁がちゃんと自軍に不利な地形に気付いて制止する場面が描かれている所が嬉しいです。
あと、はるばる120キロも孔明を追って来たと言う曹操(やその従者たち)。孔明に「徳を持たない」からと断られて激怒したりと今回は悪役になっています(汗)。以前孔明殺害を企てた事をすっかり忘れて(汗)仕官を勧めたり、孔明を生かすのか殺すのかはっきりしない気分屋な所は曹操らしいのかも、と思います。(大概気に入らない人を処刑した後で悔やんでいるので)
劉備たちは年を重ねているのに夏侯惇や曹操は少しも老けていない所は少女漫画らしいです。(読者サービス?)
孔明は黒い道士服に白羽扇と、おなじみの服装になりました。これが戦に臨む孔明の覚悟と軍の足並みを揃える上手い効果になりました。

覗き見の二人
関羽と張飛。草むらに隠れて劉備と孔明の様子を隠れ見る、前回と全く一緒の役どころ。偉丈夫が2人して覗き見や若造に嫉妬する(?)辺りは、少女漫画読者(女性)にどう映るのでしょうか。2人とも自尊心と孔明への侮りがあるので面白くないだけなのですが。
個人的には関羽は冷静なようで、ちょっとすねているように見えてしまいます。
張飛は次回活躍して欲しいです。…橋の上で。

この武将がキラリ!
登場2回目にしてカラー扉絵にも描かれている趙雲。カラーの水色が清く、聡明な印象です。
外見もさることながら、人物描写がとても良かったです。
是非単行本(いっそ雑誌の方で)で読んでいただきたいので詳細は秘密です。
強くて、かっこ良い、だけでない人物像が描かれています。
「呉・三国志」の伴野朗氏(趙雲ファン)が生きておられたら、この趙雲も「かっこ良い」とおっしゃるかも、と思ってしまうほど良かったです。小説の趙雲もこんな描写でした。どちらの趙雲も本人はあまり自覚がないのでしょうが、自然に出来る所がかっこ良かったりするのでした。
ネタバレは単行本が出た時の紹介文で。(収録される5巻が出るとしても、早くて半年後…
…こんなに立派な気質の持ち主がただ徳というだけで劉備に仕えているのが不思議に思えます。その心情は次回に少しだけでも語られるのか、楽しみです。







白井版三国志「劉備くん!リターンズ!」

2007-01-25 20:38:40 | 劉備くん関連
白井流講談三国志  劉備くん!リターンズ!/白井恵理子 著/メディアファクトリー/刊行中/540円(込)

内容とコメントMF版「続続GOGO玄徳くん!」から半年ぶりに刊行された白井式三国志漫画作品。NHK「人形劇三国志」の人形を元にした劉備くんたち三国志の武将たちが時事ネタや著者の趣味・近況のネタで遊ぶ4コマギャグ漫画。
三国志マガジン掲載分とJUNE掲載分(単行本未収録分)を初めて単行本化。
三マガ掲載分は30ページほどで、作品のほとんどはJUNE分で、後半に収録の「爆笑陰陽師 な~んちゃって晴明」もページ数が多く、読み応えがあります。
登場キャラクターは新キャラ曹植が登場。でもドラマ「渡鬼」の影響が…。曹丕も出ています。
その他は久々に魯粛や孔融が出ていますが、魯粛はちょっとかわいそうな役です。
孔融の財前助教授?(「白い巨塔」の)はハマっているかも?
魏延は最初の扉絵にしか出て来なかった事と、郭嘉の出番が無かったのがちょっと寂しいところです。
また、今回は劉備たちのプライベートが描かれた漫画が多かったです。今までは知られる事の無かった色んな秘密が沢山出て来ました。雑兵A周瑜の戦袍(せんぽう)や曹操の幼少時の夢(よりはその絵)、関羽や張飛の寒い日の戦対策など。個人的に、曹操の書いた絵にどこか既視感が…。

その他の収録作品
「ちょっとだけサラリーマン」編…三国志を現代風に描いた作品。劉備たちは営業マン、曹操は敏腕営業マン(外見では社長の風格)孔明は会社の経費を削減する為に呼ばれた経営コンサルタント、諸葛瑾は社員になってもマイペースな孟獲や馬超に振り回される経理と、役どころもピッタリで、サラリーマン風の「桃園の誓い」や夏侯惇対関羽(名刺交換)、周瑜の接待ゴルフで東南の風が欲しい話、曹操と劉備の「英雄論」もなかなか面白かったです。ビジネス(漫画)雑誌に連載されてもおかしくない内容でした。
…趙雲、会社員になっても阿斗をおんぶしてる…おなじみの「阿斗を頼みます」ネタも現代風に描かれています。

「爆笑陰陽師 な~んちゃって晴明」…陰陽師・安倍晴明(夢枕獏氏の小説や岡野玲子先生の漫画?)のパロディ漫画。平安時代、あらゆる怨念や妖怪に悩まされる都で、まじないを生業とする安倍晴明と、その親友の源博雅(みなもとのひろまさ)あらゆる怨霊騒動に巻き込まれる話をギャグ漫画にアレンジしています。「陰陽師」に出て来る妖怪や鬼の類も登場します。
源博雅は何故か馬超似で(キャラは好青年?)、菅原道真公の怨霊は「玄徳くん!」シリーズに出て来る何進(かしん)似なのが少し違和感がありますが(汗)。
この短編集も面白かったです。

コスプレする人々
「劉備くん!」シリーズではよく劉備がコスプレをして読者を和ませていますが(本人は楽しんでいる)今作は彼だけでなく色んな人がコスプレをしてそのキャラになりきっています。
孟獲はドイツのゴールキーパー(掲載当時)、オリバー・カーンに扮していて、一言も喋らないせいか、なかなかかっこ良いです。気のせいかスタイルも良くなっているような…。
趙雲は「おしん」に扮して「おうん」(お雲)。趙雲の初の(?)コスプレ挑戦ですが、お婆さんに扮した劉備の方がさすがに存在感があります。
あとは「三マガ」に掲載された周瑜扮する桜塚瑜っくん(やっくん)。

この武将がキラキラ♪
タイトルは「劉備くん!」ですが何故か関羽の表紙です。
巻末の著者近況を読むと何故関羽が表紙に描かれたのか判ります。…その時の気持ちで描かれたからいつもよりりりしい関羽の絵になったのかもしれません。
確かにこんな物騒な世の中だったら、一家に一人欲しいかも。背が高いので威圧的。それが却って部屋に入る時とかに頭をつっかえそうですが。
裏表紙は単行本カバーでは初のカラー化の赤兎馬が走って、巻き添えを食う孫権に逃げ惑う劉備と曹操の絵柄。乗り手の関羽も手を焼き気味?(千里走るまで止まらないので)
今作は関羽ファンには色々嬉しい内容で良かったです。

カラーといえば、JUNEは1度も読んだ事がないので100回記念のカラー劉備(扇と青竜刀で舞っている?)や他のカラーページが見られなかったのが残念です。







「アレ国志」&魯粛シリーズが単行本化!

2007-01-24 21:01:53 | 三国志ニュース
今日また何気なく「三国志マガジン」のブログを覗いてみたら、何と末弘先生の「アレ国志」と佐々木泉先生の魯粛シリーズがついに単行本化される事が載っていました。
また、来月2月には志水アキ先生の三国志作品(短編集?)も単行本化されるそうです。(3つとも三国志マガジン連載作品です)

2月23日発売予定
異郷の草~三国志連作集(志水アキ)

3月23日発売予定
江南行~三国志連作集(佐々木泉)
アレ国志(末弘)

今月から何やら新刊ラッシュで、書店の三国志漫画の棚もにぎやかになりそうです。



「劉備くん!」新作単行本発売決定!

2007-01-19 20:58:01 | 三国志ニュース
コミックフラッパーのサイトを何気なく見たら、何と「STOP!劉備くん!」(白井恵理子著)の完全新作版のコミックスのお知らせが載っていてビックリしました。
タイトル:「劉備くん!リターンズ!」
発売日:1月23日(火曜日)
価格:540円(込)

内容は、「三国志マガジン」の新作分と、今まで未収録だったJUNE掲載分、そして幻の「な~んちゃって晴明」を収録しているそうです。晴明って、陰陽師の、でしょうか?

表紙は関羽(りりしいです)。

…と、言う事で…本当に驚きました。言われてみれば「三マガ」で単行本化を匂わせるようなアオリ文とかありましたが、まだまだページ数が足りないから単行本化はずっと先かと思っていました…。

発売日(来週の火曜)まで、あともう少しです。

白井先生、今年も連載を楽しみにしております。