残念なことだが、一般のFXトレーダーの約8割の人は損失を被っているそうだ。いろんなところで、FX業者の元社員たちが語っているから、その通りなのであろう。
そんな中で、月間ベースで、もう5年間以上も勝ち続けている人がいる。決して大儲けしているわけではないが、着実に残高を増やしているから感心している。その手法を、少し訊きだすことができた。
秘訣はプロが絶対行わない(できない)ことをやるそうだ。一番重要なことは、逆指値しか使わないことだそうだ。次のような話を聴くと、なるほどと思ってしまう。
例えば、価格が週足のボリンジャーバンドで-σ2近くに達した、もしくはLinear Regressionが10年来の安値周辺にあるといった通貨ペアに注目する。普通の人は、相当安値に達したから買い出動となりがちだが、これは危険が伴う。そこが底値である保証は何もない。ナンピン買い下がりとなっては、本末転倒であろう。USDJPYの現値が110.00で、この価格がボリンジャーバンドの-σ2に達しているとしよう。彼は、次のような行動をとる。
① 110.50に逆指値で買い注文を1ロット、続いて111.00に1ロット、111.50に1ロット、以下0.50間隔で連続した逆指値の買い注文を複数本出しておく。
② 思惑通り、相場がボリンジャーバンドの底で反転した場合は、上に述べた逆指値が次々とで約定して行く。典型的な順張りである。含み益が満足できる状態になれば、すべてのポジションを一斉決済する。
③ しかし、そうは問屋が卸さない。往々にして相場はさらに下がっていくことも多い、いわゆるバンドウオークという状態だ。彼は抜かりない。相場が109.50まで下がってきた。でも考えてもらいたい。これまでの注文は110.50以上の逆指値注文であるから、いずれも待機注文として残っているだけで、損益面では何の被害も被っていない。
109.50に価格が達したやいなや、ここで110.00の逆指値買注文を出すことになる。以下、50銭下がるごとに50銭上の逆指値買注文を繰り返していく。いずれ相場は何処かで反転し、それまでの待機注文が、次々と約定して行き、順張りのうまみを謳歌することになる。 下がっている途中では、決してポジションを取ラないというのが基本方針だ。
④ 彼の戦法では、含み益が満足すべき段階に達したところで一斉決済するのだが、個々の注文に利確値を設定して、コツコツと利益を重ねて行ってもよいとのこと。そう、こうなるともうTrapRepeatIFDそのものである。
⑤ 一つ疑問が残る。上の例で110.50以上の逆指値注文の出し方は分かるが、相場が下げ続けている状態で、将来の価格に基づいた逆指値注文など不可能だから、パソコンの前に張り付いていなければならないことにならないか。トラリピを専門に扱う業者でも、そんな注文方式は不可能だ。でも、世界標準とされるMT4を使えば実現できてしまう、それもこの手法に限り、手動(厳密には半手動)でできてしまうからうれしい。
⑤ 証拠金のことも考えなくてはならない。多くの日本の業者では、注文を出す段階で証拠金が用意されていなければならない。MT4採用会社では、証拠金は約定済みのオープンポジションに対してのみ課される。これもMT4が有利性を持つ所以だ。
半手動での取引手法等の詳細は、次項に譲る。
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