トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

MT4及びMT5の両方で稼働するEAを作ろう

2017-09-16 20:22:11 | 投資

 MT4が今後3~5年の猶予期間を経てMT5に統合される日が来ることは間違いなさそうだ。MT5への完全統合化が実現されると、これまで使ってきたMT4用のテクニカル指標や自動売買プログラム(EA)がそのままでは稼働しなくなる。MT4とMT5に互換性のないことの悲劇である。

 MT4で蓄積されてきたテクニカル指標やEAをMT5でも稼働させることのできるプログラム(コンバータ)も開発されたとMetaQuotes社はホームページで紹介している。MT4のEAがMT5のEAに変身するというと聞こえは良いが、実はこれは曲者である。機械的に自動変換されたソースプログラムはソフトウエアの知識がなければ読めたものではないし、聞くところによるとそのコンバータも完全なものではないらしい。手動で訂正を重ねなくてはならないという。MQL5の知識もない状態で、プログラムに修正を加えることなど不可能に近いことだ。 

 「FXメタトレーダー入門」や「FXメタトレーダー実践プログラミング」の著者豊嶋久道氏(神奈川大学工学部教授)は、4年も前からこの厄介な問題に取り組んでこられた。「FXメタトレーダー4&5」(2013年12月パンローリング)、「メタトレーダーではじめるFXシステムトレードプログラミング」(2014年12月ラトルズ)を経て、氏の提案は、「新MT4EA実践プログラミング」(2017年3月Kindle版)で半ば結実した。これはMT4のプログラムをMT5式に書く方法を開発されたものであるが、換言すればこの書式に従うと難なくMT5のプログラムも書けるよう企図されているのだ。いずれ近い将来、「MT4/MT5EA共通実践プログラム(仮称)」が公開されることは十分予想された 。

 そして遂に去る9月14日、氏のブログで「新メタトレ実践本用のMQL4/MQL5共通ライブラリ(β版)」として公開されたのだ。このライブラリを使えば、MT4のEAもMT5のEAもほぼ同じように書けてしまう。我々にとっては魔法のような存在だ。ライブラリの中身は、直ぐには理解できなくても、「FXメタトレーダー実践プログラミング」を読破した人であれば、徐々に理解できるようになる。使い方自体は簡単なので先ず使ってみることだ。どんな複雑なプログラムにも対応できるようになっている。うれしいことに、Kindle版は500円という手ごろな価格だし、その読者用に、期待されていたMT4/MT5共通ライブラリが今回ブログで無料公開されたのである。 

 これによって、今後いつMT5への統合化が行われても対応できる環境が整ったことが確認され、多くのメタトレ利用者も安心したことであろう。

(注)

Kindle版「新MT4EA実践プログラミング」はアマゾンで購入できます。共通ライブラリは下記ブログからダウンロードすることができます。

http://forex.toyolab.com/

 

 

 

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (つき)
2017-09-17 20:52:35
MetaQutes社ができなかった、または怠ったMT4とMT5の互換性を実質的に実現したに等しい功績ですね。

日本だけでなく世界のメタトレ利用者にとっては最高の贈り物です。
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Unknown (管理人)
2017-09-19 16:13:24
Toyolabでは、本件追加説明がされています。
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