トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

CCIとMAと移動平均乖離(MAKairi)と

2022-03-23 22:21:43 | 投資

 提携先の顧客のお一人からCCIを中心素材とする自動売買プログラム(EA)作成の依頼を受けている。提供いただいた記事をはじめYouTube等に提唱の手法10種ほどを簡易EAにして検証してみたが、どれも満足のいくものはなかった。

 思うに、CCIは1980年代に商品取引用に開発された分析手法であったこと、また当時は裁量取引を指向されていたに違いないから、そもそもEAには不向きかもしれない。と半分あきらめながらも計算式を眺めていると、あることに気がついた。これって、移動平均線乖離の計算式にそっくりなのである。

 冒頭に掲げたチャートは過去のGBPJPYの15分足に、メインチャートには単純移動平均線を、サブチャートには上段にはCCIを下段にはMAKairiを表示している。いずれも計算期間は7、適用価格はCCIに合わせてTypical Priceに統一されている。

 3個のインジケータを比較して分かったことは、次の通りである。

① 価格の移動平均線クロス

メインチャートに数本の黄色い縦線を入れてみたが、これはローソク足が移動平均線(MA7)をクロスする時点である。この垂直線は、サブチャートのCCI及びMAKairiのゼロ(0)ラインを同時にクロスする時点であることが判明する。つまり価格が過去の基準点(移動平均のライン)に戻ったことであり、まさしくCCIは移動平均乖離そのこととほぼ同意義であることが証明された。順張りにCCIを利用する場合には、ゼロクロスが一応理にかなっていることが理解できる。

② CCIの100超え、-100切り

CCIの100と-100にレベル表示のラインが入っている。CCIの解説の中にはローソク足が100ラインを上から下に切り下げれば売り転換、-100ラインを下から上に切り上げれば買い転換とするものがある。また、逆に100を上に抜ければ順張りの買い、-100を下抜ければ順張りの売りとするものもあるが、いずれも信用できない。MAKairiの10ライン、-10ラインと比較してみてほしい。乖離率10%を超えることはそれほどない。10%を超えた場合は、ほぼほぼそこが最高点であり、ほどなく相場の転換が示現されている。CCIの100%超えは随分誇張されているというか拡大されているのが分かる。これこそ、CCIが商品相場の分析のために開発された証左ではなかろうか。

 以上の分析を踏まえてのこれからのEA開発方針は次のようになろう。

① CCIは商品取引用として変動式の計算上、誇張的に拡大されているから、汎用的利用には移動平均乖離(MAKair)が適しているように思う。Nikkei 225やNSDQ等の指標CFDにも応用できるよう、組み合わせるインジケータやパラメータにて調整できるようにしたい。

② ゼロラインクロスと移動平均線をエントリー条件、クロスの直前に10%及び-10%超のピークやボトムがあればフィルターとして使いたいものである。