旅ゆけば

拙い旅の記録とひとりごと

閉店の悲しみ

2020-12-02 00:00:00 | 日記
長く親しんできた店が閉店すると言うのはなんとも切なく寂しいものだ。そこから時代の流れ、月日の流れ、世の不景気、老朽化、高齢化などなど感じてしまう。今まで何度かそんな切なさを経験してきた。
割と頻繁に利用してきた徒歩で行けるパシオスが閉店になると聞いたのは今回の帰省の折だった。
土曜日、15時位から入店してお世話になりましたと言わんばかりに隅々見渡して買い得なものを買った。パシオスは、子供の頃は親に連れて行かれると退屈で退屈で仕方なかったものだが、成人して自分のお金で衣料品を購入するようになってからは利用することが多かった。
服を買うのは意外と時間と労力が必要だ。
帰る頃には外は真っ暗になっていた。帰りは京急を使えば、この辺は真っ暗だよという母の電話があったが、元来吝嗇なのと歩いても大したことはないだろうという思いから山越えすることにした。しかし上り始めてすぐ後悔。本当に真っ暗で人っ子一人いない状態(^_^;) そうよね、この辺はこんな感じになるのよね。おまけに風も吹き荒んでいる。
大袋を持って一人必死に急坂を登る中年女性。
風の唸り声に魑魅魍魎の気配を錯覚してしまった。正に寂しい峠道なので追い剥ぎ、変質者の類も出るかも(*_*; そっちの方が怖い。苦労して安い物を買いに出て襲われたんじゃつまらない。おそろし。
何とか峠を越したが下り道は、人家もほとんど無く、右は崖で気が抜けない。やっと海の方の景色が開ける。遠くに房総、横浜、そして一番近くに横須賀中央辺りの街の灯りが見える。今は高速道路が通ってしまいそれが邪魔してよく見えるポイントが狭まってしまったが、私は昔からここは隠れたビューポイントだと思っている。夜の海を挟んで街の光が輝き、筋のように広がっている。馬堀側からの急坂を上って振り返れば、昔(高速道路が通る前)は本当に「急な坂道 駆け上ったら 今も海が見えるでしょうか」の歌詞にぴったりだと子供の頃から思っていた。実際は汐入あたりの何処かをモデルにしたのだろうけど。
街の明かりの数は減ってしまっているかも知れないが、一応この景色だけは今も変わらないものだろう。

日曜日、今度は母も一緒に行って仕上げの買い物をした。これで多分浦賀のパシオスとは、お別れということになってしまうだろう。残念。
浦賀は警察署も久里浜に行ってしまうらしいので、本当に寂しくなるね〜(´・ω・`)
コメント