旅ゆけば

拙い旅の記録とひとりごと

土を踏む

2021-01-31 14:37:00 | 散歩
土を踏む感覚、木々の間から溢れる光、しんと冷たい澄んだ空気、下界と隔絶した感じ(でもすぐ下に人家が見える)にやはり惹かれる感覚があってまたハイキングコースに入った。まだ14時を回ったところで日の入りまでには3時間はあり、里山歩き的にはもう終盤の時間帯ではあるもののまだ強い日の光に勇気を得て再び同じコースを行く。
あと前回内心一人プルプルしていたが、一体時間にしてどのくらいだったのかを計りたいというものあった。
二度目はかなり余裕だった! ゴールまでの道のりを分かっているってすごく安心だ。しかも今回は土曜日だった為、同様にハイキングコースを楽しむ人が割りといた。安心(^o^)
計ってみると大体20分程度の道程だった。
そんなものだったのね。彷徨気味だと時間感覚もよく分からなくなってしまうものだ。
今回は源氏山公園を散策した。

もう花が咲いていたり

素敵な小道があったりして癒やされた。

これは地元だった観音崎公園でも似たような一画があったな。
あそこは特別な場所だ。ハイキングコースからすぐ下に海が見えて景色がとてもきれいというのもあるが、戦跡が豊富でその手の見どころも多い。子供の頃から目には入っていた風景なのだが、大人になって多少なりとも知るにつけ、かなり興味深くなった。
山の上にある戦没船員の碑からは、上皇・上皇后陛下(当時天皇・皇后陛下)の鎮魂の歌の碑があり、それを横にして彼方まで広がる明るい太平洋が見渡せるのだ。
観音崎の高台から硫黄島、サイパン、グアム、ペリリュー島を経て、果てはニューギニアまで。鎮魂は、悠久の時を超え静かに輝く大海原に溶けこんでいく。それにしてもよくあんな所まで南下したよなぁ。大海に沈むってどんな気持ちなんだろう。絶対経験したくない(T_T) 太平洋はフネの墓場だ。
ところで観音崎は、生えている植物も少し南国チックなところがあって自然公園の中を歩いていると何となくジャングルの中にいるように感じたりする。しかも木々の間からは紺碧の海が見え、海岸線などにヤシの木なんかが植えられたりしているものだから、これでもしも、浅瀬に大破したゼロ戦とか砂浜に朽ち果てた九七式中戦車の残骸なんかを転がしといたらそのまんま南方の激戦地跡みたいに見えるんじゃないかと思ったりする。んな訳ないかなぁ(;^ω^)
そんなトリップが出来る場所なのに、すぐ下に降りればレストラン、美術館などがあって、俗世ともすぐに繫がっている。
週末にちょっと異世界へお出掛けするにはもってこいの最高の場所なのだ。
歩くっていい。特に自然の中だと癒やされるし、こんな浮世離れした妄想とも遊べるし、殆どお金も掛からない、その辺のコースなら装備もそんなに要らないし、手軽だし、運動不足解消になるし、筋力アップに貢献するし、ダイエットになるし、普段酷使している目にもとても良い。そして歩くと本当に身体が熱くなる。真冬でもポカポカして電気代節約になるし、いい事尽くめなのだ。
毎回、体内の燃焼には驚かされる。冬でも汗をかく。身体は燃えているんだと実感する。



久々の里山歩き

2021-01-30 15:46:00 | 散歩
前回、入り口までだったハイキングコースに足を踏み入れてみた。鎌倉はここ以外にもハイキングコース入り口が寺院の裏手にあることが多くてそんなルートが寺寺を結んているのかもしれないと思った。
久しぶりのハイキングだ。木々を渡る風が気持ちいい。真冬ではあるが澄んだ空からの太陽光線は強く、帽子は必須だ。
地図で見た限りでは私が歩こうとしている
ハイキングコース(大仏ハイキングコースの一部)は、それほど距離もなく、海蔵寺辺りで下に降りれるものと思っていた。
結果的には想像よりはハードな山道(よじ登らないといけない箇所もあった。ハイキング用シューズて行って良かった)を女一人行く事になり、途中心細さと行く先の距離感の不明さに結構怖かった(^_^;)
う〜ん、やはり一見ちょろそうでも軽々しく一人で入るべきではないのよね。
序盤男性一人とすれ違ったが、もっと山中だったらギョッとしたかも知れない。一人だと他の人が居ても居なくても怖いかも。
女性だと特に変質者との遭遇は最悪だ。ハイキングコースでもめったに人が通らないと言うことはあるだろうし、何かあっても見つかりにくいだろうなぁと。
ハイキング、登山ではありがちだが、入り口やポイントには他に人が居たりするが、行き進めるうちにいつの間にか自分達だけ、なんてことはざらにある。
そこが熊など出るような場所だったら終始落ち着かないし、たった一人だった場合、害獣や害虫、転落、怪我など思わぬ事態に陥ってしまうと一気に大ピンチにもなってしまうのだ。
そんな事を考えながら、大体こんな山中で一人で何してるんだろ…なんて気持ちにもなりつつ、でも久々に踏む土や木の根の感触に癒やされながらひた進んだ。
山に分け入ったときの木々の間から溢れる光の粒とか、自然の香り、しんと冷たい感じなどは、神々の領域に踏み入れたような感激に近いものが湧き上がったりする。
この感じを共有出来るひとがみじかにいるといいのだが。。。
しばらく行くと人工物が!!

山中で心細くなったときには人の手で作った階段とか標識が非常に励まされる代物になったりする。やった!出口が近いか。
実際にはまだ少し山の中を行くことになったが、しばらくすると葛原岡神社の裏についた。ついに海蔵寺には降りられないようだった。
葛原岡神社は、優秀だったが処刑されてしまった人を祀ってあって、でも一方で縁結びや出世の神社でもあるみたいで良くわからん。
鎌倉には非業の死を遂げた人のポイントが結構あると思う。首切りだ切腹だで中世は大変ですな。



浄智寺

2021-01-28 00:03:00 | 散歩
鎌倉の名所にもさり気なくある禍々しい感じ。
そんなものも感じてしまう古く歴史ある古刹、なのかな。
前回入り口までだった浄智寺に入場。
間近で見てみたいと思った現在過去未来像は、とても古く威厳のあるものなんだろうなぁとは思ったが、それぞれの違いとか何故この像が過去でこれが未来なのかまではよく分からなかった。
境内は広く、見所は本堂だけに非ずといった所。
古より佇む墓石の雰囲気はバッチリで水木先生が興味深く散策しそう。
一番奥に見える洞窟は横に掘られており、とてもじゃないが覗き込む気にはならない。いつ掘られたのか分からないもので(相当古い)、以前はコウモリの住処になっていたそう。恐ろし〜。

鎌倉は土地柄何となくじめっとしたうら寂しい所も結構ある。ここなんか一瞬化野っぽい異世界感があった。
ところで私は割とレトロな物とか郷愁やら哀愁を感じるようなものが好きだったりする。東北のこけしや赤べこに代表されるような素朴な民芸品も好きだ。昔からのその土地の誰かの手作り。皆少しずつ違う形、ふたつとない顔。
またシチュエーションとしては、例えば地方のややうらぶれた土産物店の一画にひっそりと陳列されたお土産こけし(あんまり見かけなくなって寂しい)、伊豆方面に点在するホテルの廃墟、田舎の温泉地にある場末のレストラン等。民芸品以外はあくまで遠目からの観賞だけで十分な場合もあるが。今までで一番印象的なのは、震災直後の2013年晩秋に訪れた福島県土湯温泉のこけし達だろう。震災と風評被害ですっかり寂れた温泉街に土湯こけしが陳列してある小さな展示場(倉庫?物置?)みたいな建物があって、無料で鍵も掛かっていない中、沢山の土湯温泉こけしが飾られている。ダンボールの中に打ち捨てられているようなものもたくさんあった。その中にはかなり凝ったものも。
今は、土湯温泉は復興したようで安心したが、当時のあの震災の傷跡と言うかうら寂しさはかなりのものがあった。
鎌倉の暗さはそういうものとは違うのだが、ややもすると感じる禍々しさも、あえてその土地ならではのユニークなものだと割り切って楽しむにはいいかも知れない。

最後に布袋様。こ、怖い。。。





浄智寺入り口にて

2021-01-24 12:20:59 | 散歩
平日の夕方近く、散歩で浄智寺に立ち寄る。既に閉門されていて入り口付近と周辺だけだったが少しばかり散策した。
鎌倉辺りは日帰りで観光ができる場所だったため、子供の頃から母と訪れる事もあり、大抵の名所は以前にも来たことがあるなぁという印象を受ける。
この浄智寺の入り口にある小さな古い石橋(渡れない)と湧き水、石段の奥に見える寺の感じなどもそうだ。湧き水は、鎌倉十井の一つの甘露ノ井との事で、浅いながらも澄んだ水をたたえている。いかにも砂糖水みたいなものを想像する名前だが、飲んでみたいとは思わない(お腹壊しそう)鎌倉の湧き水だ。
既に閉門のため、興味深い境内には入れないが、外側から少しのぞかせてもらった。

寺の奥の方まで行ってみるとハイキングコースに入り、海蔵寺へ抜けられそうだった。
しかし全く人気がないのとあと10分程度で日没の時間となるため、その日は引き返した。
まだ若干の明るさはあったものの既に周囲は刻一刻と夕闇の気配をはらみ出している。
最近は、ネットで日の出日没の時刻が分単位で分かるものを日々チェックして生活しているので、いつ日が落ちるのかがある程度分かるようになった。太陽の動きを意識すると結構面白い。今はまだまだ寒い日が続くものの日を追うごとに一分ずつ日没が遅くなっているのが分かる。少しずつ季節が進んで夏に向かっている事は嬉しい(>ω<)
ところでこれからは日照時間は長くなるばかりでまた短くなるってことはないのかな?
一度進んだ季節はもう戻らないのだろうか。それも観察してみよう。
帰りは夕暮れとなり、スカ線沿いから遠くに富士山が浮かんで見えた。
近所の高台からは夕闇に映える孤高の富士がよく見えた。近くにこんな名所があったとは。神奈川県に住むと大体よく富士山が見えるものなのかな。
それはなかなかの姿で良い気分転換になったほどだった。


カルシウム含有量日本一の湯

2021-01-12 00:00:00 | 小旅行
蕎麦屋を出て、駅に向かって元来た道を引き返し、駅をまたいで反対側出口の方へ向かう。駅から徒歩5分程度の場所に、鶴巻温泉弘法の里湯はあった。
必ず向かう前に、営業しているか、入場制限はないか確認してきている。
受付に行くと、平日だがこの時勢なので休日時のように2時間制とのことだった。入館料は800円。まあいい。入ってみると意外にも割と利用者がいる。結構密な状態かも。。。ちょっと不安になってしまった。余所者の私。そそくさと服を脱ぎ、浴室に向かう。雰囲気は湯楽の里や上大岡のある黒湯っぽい雰囲気で、きれいではある。 しかし割と人が多いな。
お湯は、無色透明で柔らかい感じだった。おぉ、これはカルシウムが多いな!とは感じなかったが、悪くないお湯だった。
入浴者は、近所の人達か。通常は大山の登山帰りの人などにも人気の立ち寄り温泉とのことだ。
今日は、まだ正月休み中とは言え、平日なので、地元の人が多い印象だった。
しかし、人間の加齢による体型の崩れ方って見るに堪えない場合もあるな。。。
公衆浴場はそんな市井の人達の裸を嫌が応にも見せられる場になっており、正直微妙だ。私もお腹がすっかり中年だけど。。。
2時間までというのもあるし、田舎の人達で思いがけず割と密な状態の温泉にそれほど寛ぎを感じなかったのが正直なところ。結局人がずっと多い状態の露天風呂には入れなかった。カルシウム含有量が多いのは内湯なのでまあいいやと諦めた。1時間くらいで上がり、同じく密な更衣室をなるべく早く脱し、2階の休憩室に行ってみた。広くてきれいな部屋だった。通常時だったら居心地いいだろうが、生憎飲食物持ち込み禁止とは。。。長居できないようになっていた。それもこれもコロナのせいだろう。
帰りは、下の売店で、秦野名物というピーナッツサブレと秦野の和紅茶を購入した。和紅茶はなかなか当たりの品だった。
神奈川県の山奥の風情に少々戸惑ったが、いい温泉だった。
ところで帰り道は、行きより面倒だった。
小田急線の鶴巻温泉駅から相模大野まで行き、そこで江ノ島線に乗り換えて藤沢まで行き、またそこで東海道線に乗り換え、大船着と言う形だった。横浜に行くより時間がかかるような。そして料金も高いような。
ひとつ、相模大野の駅って広いなと思った。そこで鶴巻温泉の蕎麦屋のそばにあったパン屋で買ったパンを食べた。今回は少食で乗り切った。