NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を観ていてつくづく思うのは
「政治は勝たなきゃ意味がない」
ってことですね。
これが倫理とか○○道とかの話だったら、「負けて悔いなし」ということもあるでしょう。しかし
政治は勝たなければ、
成したいことが成し遂げられない。
初めは政治なんかに関心のなかった北条義時が、好むと好まざるとに関わらず政治を主導する立場となっていく課程で、手段を選ばない「恐い」人になっていく。
これまでの大河ドラマで、あそこまでキャラ変した主人公はいないんじゃないかな。でも、そうならざるを得ないリアリティというのが、ストーリーの流れの中に破綻なく、ちゃんと組み込まれているから、驚きつつも納得してしまう。
これは、あの善児が涙を流したシ―ンで義時が示した「冷たい」反応によって、如実に表されている絶妙さね。
三谷幸喜脚本の凄さ、ですねえ。
「政治は勝たなきゃ意味がない」だから
手段を選んではいられない。
これは歴史を通してずっと行われてきた事実です。
天下を取った人達、天下を取った政権は皆そうしてきた。
明治新政府も、西郷隆盛もそう。
英雄と呼ばれる人ほど、大概非道なことも対で行っている。
それはある意味、仕方がない点もあるでしょう。しかし、
しかし、仕方がないだけで済ませてしまって
それで良いのでしょうか?
良し悪しのジャッジは簡単に下せるものではないし、するべきでもない。
ただ、この事実を、
我々は真摯に受け止める必要はあるだろう。
そうした歴史の積み重ねの上に、我々の「生」があるのだから。
「政治は勝たなきゃ意味がない」これは現代でも同じ。
だから政権政党は、見えないところで「良くない」こともやってきた。
それはある意味「仕方がない」面もあるけれど、
あるけれど、
けれど……。
最近、これまで見えなかったもの、隠れていたものが、表に出てき始めているようです。政治の世界でも。
これを好機として、色々変わっていけば良いなと
漠然とですが、思っています。
これは政治の話ではありません。エンタテインメントから見た、歴史の話です。
エンタテインメントからでも、これくらいのことは学べるという話。
くどいようですが、私は政治と恋愛の話はいたしません。
それが薩摩血を引く子孫として今世生まれてきた意味なのかとも思うからです。
本音をいえば、逃げたくなる自分がいますが……。
逆に言えば、全ての人間に責任があるとも言える。人間の歴史は善悪の縒り合わせで出来ていて、その歴史の流れの上にすべての人間は生かされているのだから。
だから、考えるべきは「今」と「これから」だと思う。過去を真摯に受け止めつつも、これから為すべきことを考えるのが
生産的って奴かな。