問わず語りの...

流れに任せて

江戸時代は暗黒時代ではない

2023-03-02 04:38:09 | 歴史、民俗

これ、以前にも書いたと思うんですけどね。一応もう一度念を押しておきたい。

 

 

元禄文化や化政文化に代表されるように、江戸時代は庶民文化が大きく花開きました。

 

 

これは社会が安定していたというなによりの証拠です。

 

 

世界中を見回してみても、紛争ばかりで社会が安定していない国々では、庶民文化が花開くのは難しい。やはり社会の安定無しに

 

 

庶民文化の発展はない。

 

 

よく徳川幕府の方針として

 

【百姓は生かさぬよう殺さぬよう】なんてことが言われていますが、これはまったくのデマであることがわかっています。

 

 

江戸幕府の方針は、あくまで質素倹約を奨励する極めて道徳的なもので、決して「ギリギリまで搾取し尽くせ!」みたいなものではなかった。

 

 

この【百姓は…】云々は歴史の教科書にも載っていました。これは教育の現場でデマを教えていたということになります。そんなことをした大本はやはり

 

 

明治政府、でしょうね。

 

 

徳川幕府を倒した正統性を示すため、ことさらに徳川幕府を貶め、江戸時代は暗黒時代であり、それを糺したのが明治政府であるというイメージを植え付けた。

 

 

そのイメージは未だに、ある程度まで効いていると言って良い。

 

 

例えば時代劇。『水戸黄門』とか『座頭市』とか『三匹が斬る!』とか、こうした日本中を旅して回る時代劇では、行く先々で悪い奴らが庶民を搾取しているという状況に出くわし、主人公たちが悪い奴らをやっつける。というのが基本の筋立てですね。

 

 

テレビドラマは毎週放送しなければなりません。そうしますと旅の行く先々に悪人がいるという話にしないと、物語が成立しなくなってしまう。

 

 

結果として、日本中どこへいっても悪党ばかりで、どこへいっても庶民は搾取されている、みたいなことになってしまう。

 

 

でも実際には、そんなことはなかった。

 

 

江戸の頃の武士たちには儒教道徳が浸透していましたから、お役人は基本的に皆真面目だった。

 

そりゃ悪い役人もいたでしょうけど、テレビ時代劇みたいな、日本中悪い役人だらけ、なんてことはなかったのです。

 

 

時代劇をみただけで、江戸時代は庶民にとって酷い時代、暗黒時代だったと言うのは、いかにも短絡的。その点はちゃんと勉強して欲しいですな。

 

 

江戸時代についてはまだまだ言いたいことがありますが、今日はこのくらいにして置きましょう。

 

 

続きはいずれ、また。

 

 

 

 

 

『水戸黄門』

 

 

 

 

 

『座頭市』

 

 

 

 

『三匹が斬る!』

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (チャメ子)
2023-03-09 11:38:31
江戸時代はしゃかいが安定していて、庶民の文化が花開いた時代だったのですね。
歴史というものは、後からその時の支配層が都合の良いように改ざん出来る、ある意味とても不確かな怖いものなのですね。
明治政府、あかんやないか〜い!!!と叱っておきましょう。(笑)
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Unknown (薫兄者)
2023-03-09 12:05:03
チャメさん、はははは、叱っておいてください(笑)。
返信する

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