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あいづっこ宣言

2024-10-28 04:03:50 | 時代劇

江戸時代、会津藩士の子供たち、3歳から9歳までの男の子たちは、十人前後の「什」というグループを作っていました。

 

その「什」において、会津藩士の心構えが教育されました。これが

 

「什」の掟。と言われるものです。

 

 

 

一、年長者(としうえのひと)の言うことに背いてはなりませぬ

 

一、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ

 

一、嘘言(うそ)を言うことはなりませぬ

 

一、卑怯な振舞をしてはなりませぬ

 

一、弱い者をいぢめてはなりませぬ

 

一、戸外で物を食べてはなりませぬ

 

一、戸外で婦人(おんな)と言葉を交えてはなりませぬ

 

ならぬことはならぬものです

 

 

 

 

この掟はそれぞれの什によっても微妙に違ったようで、婦人と云々の掟は、なかった什もあったようです。

 

 

いずれにしろ、「ならぬものはならぬ」このくだりが強烈ですよね。

 

 

映画『侍タイムスリッパー』の主人公、高坂新左衛門は、このような厳しい教育のもとに育ったわけで、映画本編にこの什の掟は登場しませんが

 

 

高坂殿の背後に、この什の掟がなんとなく見えた気がする。会津藩士という設定に説得力があるんです。

 

 

これはやはり、山口馬木也という役者の持つ、資質なのかな。

 

 

 

 

 

現在、会津若松市は、この什の掟を現代風にアレンジした「あいづっこ宣言」を、子供たちへの教育の方向性として掲げています。

 

 

 

一、人をいたわります

 

二、ありがとうごめんなさいを言います

 

三、がまんをします

 

四、卑怯なふるまいをしません

 

五、会津を誇り年上を敬います

 

六、夢に向かってがんばります

 

やってはならぬ やらねばならぬ

ならぬことはならぬものです

 

 

 

高坂殿、あなたが生きた、あなたが愛した会津の精神は、こうして今でも

 

 

受け継がれていますよ。

 

 

良かったね。

 

 

 

 

 

この立ち姿、「本物」の侍がいる。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (美樹枝)
2024-10-28 20:35:21
映画館、行きましたよ。
「侍タイムスリッパー」
なんというか、、泣いたし笑ったし、、
なんというか、、リアルな、この時代に生きて生き生きしていた男の人は、きっとこんな御人が多かったのではなかろうか、と思えて。
なんて素直で、朴訥でありながら、芯太く、しっかり地に立っておられる姿。
ごくごく自然な会津言葉。
愛嬌もありチャーミング。
目上と見た相手に対するリスペクト。
気になる女人に対する可愛らしさ。
迫力ある剣士姿。
揺るぎない信念。
人として、なんて魅力的な御人だろう。
日本の男の人て、こんなに素敵でしたか?
ラスト近くのシーン、ホッと胸を撫でおろした。
本当の真剣なのかな。
時代劇、改めて素晴らしい思いました。
これは現代劇だっけ。
映画館オリジナルのポスター、写真に撮ったのに何故か写ってなかった。
クスッ「今はまだ」でしたっけ(間違ってるかも)
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Unknown (美樹枝)
2024-10-28 20:47:34
連投、申し訳ないです。
今の日本は本当に平和で良かったなぁ。。
(色々ありつつも)
こんなに命を懸けてくだされた
多くの先人の方々の想いを大切に生きないと、と思いました。
もしかして生まれて来れただけで、私たちて祝福されてたんだね。
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Unknown (薫兄者)
2024-10-28 23:28:17
美樹枝さん、そうですか!観ましたか!
気に入ってもらえてよかった。
ね、本物の侍がいたでしょ(笑)。
クライマックスの殺陣はもちろん本身の刀ではないんだけれど、いかにも真剣を使っているように見えちゃう。でも劇中劇での殺陣はいかにもテレビ時代劇らしい段取りの殺陣。この使い分けの上手さね。ラストの殺陣はやはり「間」ですよね。あれは黒澤明作品『椿三十郎』へのオマージュでもあるんだけど、あの長い「間」が緊迫感を生むし、鍔迫り合いであんなにハラハラするなんて思ってもいなかったし、ホントに良く出来た殺陣ですよ。
自主制作映画とはいえ、細かいところまで丁寧に丁寧に作られてます。あの時代を生きた人たちの想いを伝えていきたい。いかなきゃいけないと思いますね。
いずれは忘れ去られるかもしれない。でもそれは
高坂「今日ではない!」
このセリフが別の意味で使われたりしてね(笑)。ほんとによく出来てます。極上のエンタテインメント映画。一人でも多くの人に観ていただきたいし、感じていただきたいです。
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Unknown (薫兄者)
2024-10-28 23:30:30
あと、殺陣師の関本を演じた峰蘭太郎さん、良かったでしょ!立ち姿がめっちゃカッコイイ。あの方もまた、本物です。
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Unknown (美樹枝)
2024-10-29 06:42:28
あの長い間!!
「椿三十郎」へのオマージュだったのですと!(゜◇゜)ガーン
あぁ、、焼きつきました。 

山口馬木也さんばかりでなく、関本氏もそうであられたか!
はい、お年、ある程度召しておられるに関わらず(失礼?)めっちゃかっこいい!
体つきも、こう、、こなれた人物では?
しかも人間性すぐれた大人な俳優さんでは、、と感じ、渋く光っておられました。
役者さん方の存在感、立ち居振る舞いだけで、沢山の情報?オーラ?その方の何かを感じられるのね。

あ、「今日ではない!」でしたね💦
えらい違いのニュアンスになってしまいます、、
何度も御無礼つかまつります💧

良き佳き作品のご紹介、有り難うございました。
演劇仲間やラインにて「侍タイムスリッパー」
布教(ププッ)しております。
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Unknown (薫兄者)
2024-10-29 08:49:01
美樹枝さん、布教活動よろしくね~(笑)。
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Unknown (issan)
2024-10-29 21:47:35
『あいづっこ宣言』が、今の子供達に受け継がれているって、東北の皆様はなんて素晴らしいのでしょう。日本人ならば、全国民が受け継ぐべき、あるべき姿ですよね。
個人的にはお恥ずかしい人生でしたが、こう学びたかったなぁ…。って受け身なんかい!ごめんなさい🙏
高坂新左衛門さん、そして山口馬木也さんは、実直で朴訥で、不思議なくらいそのままのお人ですね。
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Unknown (薫兄者)
2024-10-30 08:17:39
issanさん、東北というか、会津の方々が素晴らしいんです。先人たちが遺したものを、現代風にアレンジしながらもちゃんと受け継いでいる。こうあるべきだなと、思いますね。
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