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流れに任せて

映画『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』

2024-04-09 08:52:08 | 映画

 

 

 

 

 

 

 

イギリスの作家ブラム・ストーカーによる小説『吸血鬼ドラキュラ』。

 

 

史上最も有名なホラー小説の一つであり、今まで数えきれないくらい何度も映画化されてきた作品ですが、本作はその小説の中でもほんの短い一節、『デメテル号の航海日誌』からインスパイアされた映画です。

 

 

ルーマニアの港から積み荷を積んでイギリスへと向かう貨物船デメテル号に載せられた、多数の木箱。

 

 

その木箱の中に……。

 

 

 

船上で夜な夜な起こる奇怪な事件。何者かに襲われる船員たち。そうして襲われた船員もまた、残された船員たちを襲う。

 

 

皆が良く知っている吸血鬼モノのパターンを、閉ざされた船の中で展開させた、その発想は、特別真新しいわけではないけれど、まあまあ良い発想ではないかな。

 

 

船の中という、外界から隔絶された「密閉」された空間で起こる恐怖と惨劇。上手く作れさえすれば、映画『エイリアン』のような傑作ともなり得ましょう、が

 

 

いかんせん傑作とは

 

 

言い難いなあ。

 

 

 

やっぱりね、ドラキュラさんは「伯爵」つまり貴族なんですよ。だからもっと、貴族らしい高貴な姿をしていないとダメです。

 

しかるに本作のドラキュラさんは、以前にも書いたけど仮面ライダーの蝙蝠男であって

 

 

私が思うドラキュラではない。

 

 

私、ドラキュラには結構うるさいのです(笑)。なにせ子供の頃に、クリストファー・リー演じるドラキュラ伯爵にドハマりして以来、ドラキュラには強い思い入れがありますもんで、まあ、最初からわかっていたこととはいえ、これはドラキュラではありません。

 

 

蝙蝠男です。

 

 

まあ、密閉された空間内で起こる惨劇ということで、その空気感、ピリピリ感やヒリヒリ感(語彙力)はあるものの、吸血鬼モノの「お約束」の範囲内に収まっているので、あまり新味が感じられず

 

 

ホラーとしては、極めて平凡な作りになってしまっている、そんな感じ。

 

 

十字架が効かないってのは、新味だったかもね。でも、宗教的縛りがないというのは、それはそれで、やはりドラキュラではないと思ってしまう。そこら辺りをもっと

 

 

上手く使えなかったものか。

 

 

 

 

 

目の付け所は良かったんですけどね。もうちょっとなんとかならなかったものか。

 

 

うーむ、残念。

 

 

主人公が黒人の医師というのも、ちょっとした違和感を感じてしまった。この時代(1800年代)に、黒人の医者などあり得たのだろうか?これなどは最近の風潮であるガンプラ、じゃないコンプラに配慮したが故ではないのか!?

 

 

なにごとも行き過ぎは良くない。こうしたこともまた、近年のハリウッド映画衰退の原因の一つ、かも知れないなあ。

 

 

もちろん差別は良くない。無くすべきものです。でもね、それはそれ

 

これはこれ、ではないですか?

 

 

まあ、単に私の認識不足で、この時代にも黒人医師はいたというのなら、私の無知をお詫び申し上げる他ありませんが。

 

 

てなわけで、面白くないわけではないけれど、ホラー映画としては平凡な作品でしたね。

 

 

ラスト・シーンは、一応続編が作れそうな終わり方になってるけど、どうかな、続編あるかな。

 

 

あっても、私は観ないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリストファー・リー。

 

 

 

 

これがドラキュラだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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