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ブロッコリーについた虫

 ブロッコリーの入っている透明な袋の内側に、茶色っぽい深緑の点々がついているのが透けて見えたので、慎重に中身を袋から出して、房の裏側から覗いて見たら、茶色に焦げ茶の絣のような模様の入った芋虫が、房の中に頭を突っ込んで眠っていた。
 その芋虫のついた房だけ切り取って、庭に捨てようと思っていったん外まで出たけれど、雑草のいっぱい生えた庭の一角を見て、何となく躊躇した。今あるひと房がなくなったら、食べ物に困るに違いない。蟻にも襲われるかもしれない。毎日野菜を取り替えたり、蛹になるときの土を用意してやったりするのは面倒臭くて気が重いが、芋虫が葉っぱをかじったり脱皮をしたりするのを子供に見せたらきっと喜ぶだろうと思い、やっぱり飼うことに決めて、台所に戻って空いたトマトのケースにブロッコリーごと入れた。
 残りのブロッコリーは茹でようと思って、房を包丁で切り取っていると、刃が通った後から突然、今度は薄緑色の芋虫の上半身がぶらりと出てきて、まさかもう一匹いるとは思っていなかったからぎょっとした。
 一匹も二匹も同じなので、薄緑のほうも茶色と一緒にトマトのケースに入れたが、どちらも、じっとしたまま動かない。しばらく冷蔵庫に入っていたから、仮死状態で眠っているのだろうと思って、目覚めるのを待った。
 しかしいくら待っても、芋虫たちは目覚めなかった。野菜室くらいの温度なら耐えられたかもしれないが、チルド室に何日か入れておいたから、もう死んでしまっているようだった。
 残念なようなほっとしたような気がした。


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