ねこ絵描き岡田千夏のねこまんが、ねこイラスト、時々エッセイ
猫と千夏とエトセトラ
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黄色い新幹線

月に数回、東京博多間を往復していて、前に一度、京都駅の横の国道を車で通ったとき、駅から出てくるところを見たことがある。
夏休みのこと、幼稚園の友達の、電車が大好きな男の子のお母さんが、今度の週の何日の何時頃、おそらくドクターイエローが京都駅を通過するから、見に行くのだと云った。おそらく、というのは、ドクターイエローの正確な時刻表をJRは公表していない。鉄道ファンの人たちが集め合った目撃情報を元に、いつどこを通るのかということを推測するのだそうである。限られた本数でいつ通るかもはっきりしないから、ほかの普通の新幹線などに比べると、見ることが難しい車両であるらしい。前に私がたまたま見たのは、よっぽど珍しいことだったのかもしれない。
ドクターイエローが京都駅を通過すると思われる予定日の前日、昼過ぎに何となくそのことを思い出して、どういう風に通過日時を調べるのだろうという他愛のない興味から、ネットでドクターイエローを検索してみたら、「移動端末用ドクターイエロー速報版」という掲示板が引っかかってきた。ドクターイエローを目撃した人が、リアルタイムで目撃した時間と場所を書き込む専用の掲示板であるらしい。一番新しい書き込みには「何月何日、13時14分、豊橋通過しました」とあった。おや、と思ってなんとなく胸がどきどきした。日付をよく見直したら、まさにきょうその日の日付である。時計を見ると時刻は13時20分、ちょうど数分前に書き込まれたものらしかった。
慌ててほかのドクターイエローサイトで、豊橋から京都までどのくらい時間が掛かるのかを調べた。約1時間。
今すぐ車で京都駅に向ったら、なんとか間に合いそうである。うちの子供も電車が大好きだ。それに自分としてもここまで首を突っ込んだ以上、見てみたいという気になっていた。
友達にすぐ電話をして、明日ではなくきょう通過するらしい、それもまもなく、ということを伝えて、今から車で一緒に行くかと尋ねたら行くと云うので、身支度もそこそこに、彼ら親子を拾って京都駅へ向った。
川端通がいつもより混み合っているように思えて、苛々した。ようやく駅ビルの駐車場に入れて、そこからまた新幹線のプラットフォームまでは距離がある。
入場券を買って改札を通り、階段を駆け上っていくと、正面にある電光掲示板の一番上に「回送」の文字が光っているのが見えた。あれじゃないかと云いながら階段を登りきったところに、いた。停車中の大きな黄色い新幹線が、カモノハシのような平べったい最後尾車両をホームに横たえている。
いた、と叫んだ瞬間、発車のベルが鳴りはじめた。慌ててバッグからカメラを引っ張り出して、とりあえず撮った。そのあいだにもドクターイエローはするすると動き出してどんどん遠ざかっていった。駅を離れ、線路から立ち昇る陽炎に揺らめきながら、やがてカーブの向こうに見えなくなった。
あまりにも短い時間のことだったので、黄色い新幹線を見ることができたという有り難味とか実感はなかった。子供たちも、いまいちぴんと来ないような顔をしていた。
あとで、黄色い新幹線と白い新幹線とどっちが好き、と尋ねたら、白い方がかっこいいという答えであった。
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