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あみたろう徒然小箱

お気に入りのモノに囲まれ、
顔のつぶれたキジ猫と暮らせば、あぁ、極楽、極楽♪

メガネ跡が残らない、超軽量・新チタンのメガネ

2014-09-06 | goods ・インテリア


明45治生まれだった亡き母は、私よりずっとお洒落でした。
当時としては珍しいフランス製オーガニック化粧品を使い、
家の中でもコルセット着用「体型を崩さないよう努力しなきゃ」が口癖。
もちろんファッションも常に関心の的、家の中でも小ぎれいなお洒落を心がけていました。
その母が老眼鏡をかけるようになり、もっとも嫌がっていたのが、
眼鏡の跡が鼻に付いてしまうことでした。
鼻柱の根元には、メガネの鼻パットの跡がくっきり。
「あぁ、この跡が嫌なのよ」と、ため息まじりに鏡を見ていたのを思い出します。
母が嘆いていたのは20年以上前のことで、
当時は重いガラスレンズ、鼻パットもプラスティック製でしたから、
跡の付き方はいまよりずっと酷かったのです。
いまはプラスティックレンズが主流となり、鼻受けもシリコン製で、ずっと軽くなりました。
母譲りの鼻の形をした私、老眼鏡をかけるようになると、
当時の母の嘆きがよーく判るようになりました。

10年ほど前、イワキでアイメトリクスを作ったことがあります。
耳に掛けるアームが二重のシリコン製なのでぴたりと耳を捉えて安定感があり、しかも軽い。
特にスポーツ選手に好まれ、古田敦也さん愛用でも知られています。
イワキに眼鏡跡が残らないメガネを作りたいと電話すると、
アイメトリクスより更にお勧めのメガネが2種類あります、という返事でした。

1つはデンマーク製のメガネフレームリンドバーグ
水谷豊さんが相棒の中でかけているのがこのフレームです。
ネジを使用しない画期的な構造で超軽量。
究極のシンプルデザインが多く、“simple is best”をモットーとする私は、コレだと確信しました。
もう一つの候補は、福井県鯖江市シャルマン株式会社製。
名前はラインアートで、シンプルとはほど遠い。
私好みじゃないのです。
アームにあれこれ飾りを入れたフレームは大嫌いですから、サイトで見ただけで失格。

さて隣町のイワキの店頭で手に取ってみると、両者ともほぼ同量の軽さ。
しかし好みのリンドバーグは、メガネの着脱がスムーズにいきません。
両手でそっと外せばいいのですが、
行動がかなり雑な私のこと、かけたり外したりにかなり神経を使います。
老眼鏡はひんぱんに着脱しますから、その気遣いに戸惑いました。
リンドバーグに後ろ髪を引かれつつ、ラインアートの棚へ。

「同じ超軽量で、ラインアートは大変に使い勝手が良いと評判ですよ」
そのデザインを冷たく一瞥しつつ、とりあえずかけてみました。
おぉ、なんというかけ心地の良さ、しかも着脱は非常にスムーズ。
ラインアートは、新開発のチタン「エクセレントチタン」を使用していて、
このチタンはその特性や独自性が評価され、
「第4回 ものづくり日本大賞 特別賞」を受賞したんだそうです。
シャルマン株式会社と東北大学金属材料研究所とが、
8 年にわたる共同研究を進めて開発したのだとか。
「この3本ラインがデコラティブで嫌だわ」と、不満な私。
しかし、このカーブしている3本の新チタンアームが、
頭部へのホールド感を比類ないものにしているのだとわかるのです。
「プレス加工によって凹凸がつけられた3本のエクセレンスチタンが、
段階的に頭の側面にフィットしてレンズ部分の重さを分散。
見た目以上に軽い掛け心地になっている」のだとか。
この3本のラインとそのカーブ、機能的な意味があったんですね。
頭をいくら振っても位置がずれることは決してありませんが、
フワンと頭部を包み込むタイプのこのシリーズ、激しい運動には向かないかもしれません。

というわけで、デザイン的にしぶしぶ妥協して、
最もシンプルなデザインを選んだのが冒頭のメガネ。
1年間かけてみての感想は、軽さ、かけ心地の快適さ、着脱の楽さとも抜群。
もちろん鼻柱に跡は残りません。
頭部を包み込むホールド感はちょっと信じがたい感触で、眼鏡をかけている感覚がありません。
外したとき、両アームがバネの力でふわふわ~んと跳ね返るのも驚きでした。
その幅は、先のエクセレンスチタンのサイトにあるトップ画像ぐらい。
両レンズの間のチタン部を片手でつまみ軽く前に引っ張ると、スルッと外れます。
私のような乱暴者が扱っても、メガネ自体へのダメージはありません。
だから、このデザインだったのですねぇ。ウムウム。
というわけで先週、一年ぶりにもう一つ作りに行ってきました。

デコラティブと敬遠していたのですが、画期的な新素材と構造による機能性には脱帽。
“simple is best”とはほど遠いけれど、喜んで妥協です。
無駄に見えるデザインも、機能性に裏付けされているのならいいじゃないですか。

デザインにこだわる私をこんなふうに妥協させるなんて・・・・、思いがけない新メガネでした。

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