猫を飼う上で一番大変なことは何かと問われれば、私は即、“毛玉対策”と答えるでしょう。
トイレに関して猫は非常にきれい好きなので、粗相をするようなことはありません。
トイレが汚いから、他でしちゃおうなんてお行儀の悪いことはしないし、
たとえトイレがなくても、かなりの時間我慢することができます。

実はこれは先代猫ミーコ(享年22歳)↑で実証済み。
外出するとき、どの部屋のドアもすべて開け放していくのに、
その日に限って、うっかりリビングに閉じこめたまま出かけてしまいました。
トイレと水飲み場は洗面所に設置されていたので、彼女はトイレにも行けず水も飲めず。
さて仕事が長引いて10時間ほど経って帰宅すると、
帰宅の気配を察知したミーコがリビングの窓に張りつき、
「フンギャ~ッ、フンニャ~ッ」とガラス越しに泣き叫んでいたのです。
ただならぬ切迫ぶりに慌てて駆け込むと、リビングのドアは二つともピシャリ。
ドアを開けると勢いよく飛び出し、トイレに駆け込んで行きました。
それからたっぷり水を飲み、ピチャピチャいう音がしばらく続き~~。
なんとまぁ、かわいそうなことを!
てなことで、猫はトイレが無いからといってその辺にするようなことはしません。
数日間となると保証はできませんが・・・。
大量の柔毛を持つ猫、あみたろう

さて、ここで現役猫あみたろうの毛玉対策の話をしましょう。
なぜ特にこの猫にとって重要かというと、
あみたろうの場合、柔毛を密に持つ特別な猫だからです。
初めて抱いたとき、いままで味わったことのないビロードのような感触に驚きました。
獣医さんでさえ「この猫の毛の柔らかさは特別」と言うほど。
あみたろうを触った誰もが、毛の柔らかに驚きます。
ふつう猫は水を嫌うので、背中に水滴が落ちるとすっ飛んで逃げて行きます。
先代猫は敏感な猫だったので、大変な騒ぎぶりでした。
ところが、あみたろうの毛はあまりに密で柔らかく、
(触ったことはないけど)まるでビーバーかラッコののよう。
ビーバーやラッコは下毛が柔らかく密なので、水中をいくら泳いでも皮膚までは濡れないのです。

ふつうなら水滴を落とすといずれ地肌に達するのに、
あみたろうの場合、水滴はいつまでも表面に残ったままでまったく意に介しません。
そんな具合ですから、抜け毛の量もおそらくふつう猫の1.5倍以上あるのでは?
これはもう、個体差としか言いようがありません。
猫の毛は2種類に分けられる
猫の毛は外側にツンツン見えるやや固い毛をオーバーコート、
その下に生える柔らかな毛をアンダーコートといいます。
あみたろうの場合、アンダーコートの密度が非常に高く驚くほど柔らかい。


左/背中脇腹などの外側に見えるのはオーバーコート。
右/背中の尾根付近は、かき分けてもアンダーコートが少なめ。



左/柔らかなアンダーコートは体中を覆う。
特に体の両サイドに多く、綿のように柔らか。
中/耳の周辺はアンダーコートのみ。
右/ひっくり返すと、お腹も顎の下もアンダーコートでふわんふわん。
猫はみづくろいが大好き
ところで、猫は体を舐めて綺麗にするみづくろいが大好きで、
抜け毛対策をしないと全部飲み込んでしまいます。
ふつうは吐き出したり排泄されるのですが、
上からも下からも出きれないと固まって毛玉となり、ヘアボール「毛球症」になります。
ヘアボールになると食欲がなくなったり、便が出なくなったり、吐こうとしても吐けなくて苦しんだり。
ついに手術という羽目になることもあります。
ミーコの場合は開腹手術をしました。
手術代は高いから飼い主の懐はつらい、猫もつらい、良いことなしです。
というわけで、私がせっせと励むのは毛玉対策のブラッシング。
猫が吐いても叱らないでね
プランターでエノコログサ(ネコジャラシ)を育て、ときどき葉を食べさせます。
どの猫も細いイネ科の葉は大好きだから夢中で食べ、食べると毛玉を吐くことがあります。
ねだるからと言って、あまりたくさんあげるのは良くありません。
猫が吐くのは胃に溜まった毛を吐き出したいときで、
低い姿勢をとり、“ケッホン、ケッホン”と声を立て始めたら吐くサイン。
飼い主は始末セット(ポリ袋、濡らしたボロ布、トイレットP)を手に、すっ飛んで行きます。
吐き出していなければ掃除しやすいところに猫を運ぶこともありますが、だいたいは間に合いません。
吐き気があるときに抱いて動かされるのは、猫にとってもいやなはずです。
第二弾を吐くこともよくあります。
誰でも、畳の上や絨毯などに吐かれるのはいやですが、
吐いた中に毛の塊が入っていたら、“良かった、Lucky!”
毛の塊は、だいたい鉛筆ぐらいの太さの棒状のことが多いです。
猫が吐くのはふつうのことで、吐かない方がかえって心配。
毛玉対策実践編
毛玉を作らないためにはブラッシングを励行し、
猫が舐め込んでしまう前に、できるだけ取り除いてあげることです。

同時に、毛玉除去剤を舐めさせることも忘れません。
これには溜まった毛の排泄を促す効果があります。
毛玉除去剤は猫が好む味がつけてあるため、カロリー過剰で太る傾向があります。
うちの猫が最も好んでいたのは「ラキサトーン」でした。
ところが、あるとき「ラキサトーン」がリニューアルしたとたん、
“味が変わった、ヤダッ!”と、まったく受け付けなくなりました。
それまでは喜んで舐めていたのに、いまではあみたろうの口をこじ開け、
上顎に擦りつけるという強硬手段に及んでいます。
飼い主、飼い猫共にストレスになり嫌なんですが、
ブラッシングだけでは抜け毛を取り除ききれないのでしかたがありません。
ラキサトーン以外にも3、4種試しましたが、いずれも拒否反応。
抜け毛の多い夏場には週に2、3日、「お食べ!」「ヤダイ」の闘いが繰り広げられます。
毛を梳き取る用具あれこれ
抜け毛取りgoodsは、いままでどれだけ多くの種類を試したことでしょう。
手順は①~③の順で、もっとも頻繁に使うのは①と②

①ピンクのラバー製で、やや力を入れてシュッシュと撫でつけます。
ラバーに絡まって、おもしろいように抜け毛が取れますが、毛が飛び散るのが難点。



②もっとも優秀なのがアンダーコートに有効なFURminator(ファーミネーター)。
いまではリニューアルされてとてもリーズナブルになりました。
これを使うとアンダーコートがごっそり取れる優れもの。

③仕上げにさっと撫でて、体全体に残っている余分な毛を取る熊手型

④これだけの毛が取り除けました。
フワフワ状態だと散りやすいので、ボール状に丸めています。
夏場は2、3日に1回で、直径3㎝ぐらいの球ができます。
こちら↓は、ある獣医師のサイトで、
抜け毛取りにもっとも有効として紹介されていましたが、いまは死蔵品。
アンダーコートを梳き取る能力は上記ファーミネーターの10分の1程度。
猫はただ撫でられているとしか感じないらしくうっとりしていますが、コレではねぇ。

追記:築百数十年という古民家に住む親戚が、ネズミ対策に猫を飼うことにしたようです。
ネズミ対策としてもっとも有効なのは、例えネズミを捕らなくても猫を飼うことだとか。
猫はわずかでも生きものの気配を感じると、根負けするまで気長に待ち受けます。
その執念深さは、ネズミにとってはかなり恐ろしいことでしょう。
もともと、あみたろうの毛の特殊性を書くつもりで画像を撮ってあったのですが、
彼らのため、猫を飼う上で私が一番苦労していることを急いでアップすることしました。
猫を飼っている人には、当たり前の説明ばかりかもしれません。
以下は、今朝、ベランダで蝉の死骸を見つけて興味津々、さんざん転がして遊んだ後、
この態勢で1時間見張っていました。なんとまぁ、根気があること!

トイレに関して猫は非常にきれい好きなので、粗相をするようなことはありません。
トイレが汚いから、他でしちゃおうなんてお行儀の悪いことはしないし、
たとえトイレがなくても、かなりの時間我慢することができます。

実はこれは先代猫ミーコ(享年22歳)↑で実証済み。
外出するとき、どの部屋のドアもすべて開け放していくのに、
その日に限って、うっかりリビングに閉じこめたまま出かけてしまいました。
トイレと水飲み場は洗面所に設置されていたので、彼女はトイレにも行けず水も飲めず。
さて仕事が長引いて10時間ほど経って帰宅すると、
帰宅の気配を察知したミーコがリビングの窓に張りつき、
「フンギャ~ッ、フンニャ~ッ」とガラス越しに泣き叫んでいたのです。
ただならぬ切迫ぶりに慌てて駆け込むと、リビングのドアは二つともピシャリ。
ドアを開けると勢いよく飛び出し、トイレに駆け込んで行きました。
それからたっぷり水を飲み、ピチャピチャいう音がしばらく続き~~。
なんとまぁ、かわいそうなことを!
てなことで、猫はトイレが無いからといってその辺にするようなことはしません。
数日間となると保証はできませんが・・・。
大量の柔毛を持つ猫、あみたろう

さて、ここで現役猫あみたろうの毛玉対策の話をしましょう。
なぜ特にこの猫にとって重要かというと、
あみたろうの場合、柔毛を密に持つ特別な猫だからです。
初めて抱いたとき、いままで味わったことのないビロードのような感触に驚きました。
獣医さんでさえ「この猫の毛の柔らかさは特別」と言うほど。
あみたろうを触った誰もが、毛の柔らかに驚きます。
ふつう猫は水を嫌うので、背中に水滴が落ちるとすっ飛んで逃げて行きます。
先代猫は敏感な猫だったので、大変な騒ぎぶりでした。
ところが、あみたろうの毛はあまりに密で柔らかく、
(触ったことはないけど)まるでビーバーかラッコののよう。
ビーバーやラッコは下毛が柔らかく密なので、水中をいくら泳いでも皮膚までは濡れないのです。

ふつうなら水滴を落とすといずれ地肌に達するのに、
あみたろうの場合、水滴はいつまでも表面に残ったままでまったく意に介しません。
そんな具合ですから、抜け毛の量もおそらくふつう猫の1.5倍以上あるのでは?
これはもう、個体差としか言いようがありません。
猫の毛は2種類に分けられる
猫の毛は外側にツンツン見えるやや固い毛をオーバーコート、
その下に生える柔らかな毛をアンダーコートといいます。
あみたろうの場合、アンダーコートの密度が非常に高く驚くほど柔らかい。


左/背中脇腹などの外側に見えるのはオーバーコート。
右/背中の尾根付近は、かき分けてもアンダーコートが少なめ。



左/柔らかなアンダーコートは体中を覆う。
特に体の両サイドに多く、綿のように柔らか。
中/耳の周辺はアンダーコートのみ。
右/ひっくり返すと、お腹も顎の下もアンダーコートでふわんふわん。
猫はみづくろいが大好き
ところで、猫は体を舐めて綺麗にするみづくろいが大好きで、
抜け毛対策をしないと全部飲み込んでしまいます。
ふつうは吐き出したり排泄されるのですが、
上からも下からも出きれないと固まって毛玉となり、ヘアボール「毛球症」になります。
ヘアボールになると食欲がなくなったり、便が出なくなったり、吐こうとしても吐けなくて苦しんだり。
ついに手術という羽目になることもあります。
ミーコの場合は開腹手術をしました。
手術代は高いから飼い主の懐はつらい、猫もつらい、良いことなしです。
というわけで、私がせっせと励むのは毛玉対策のブラッシング。
猫が吐いても叱らないでね
プランターでエノコログサ(ネコジャラシ)を育て、ときどき葉を食べさせます。
どの猫も細いイネ科の葉は大好きだから夢中で食べ、食べると毛玉を吐くことがあります。
ねだるからと言って、あまりたくさんあげるのは良くありません。
猫が吐くのは胃に溜まった毛を吐き出したいときで、
低い姿勢をとり、“ケッホン、ケッホン”と声を立て始めたら吐くサイン。
飼い主は始末セット(ポリ袋、濡らしたボロ布、トイレットP)を手に、すっ飛んで行きます。
吐き出していなければ掃除しやすいところに猫を運ぶこともありますが、だいたいは間に合いません。
吐き気があるときに抱いて動かされるのは、猫にとってもいやなはずです。
第二弾を吐くこともよくあります。
誰でも、畳の上や絨毯などに吐かれるのはいやですが、
吐いた中に毛の塊が入っていたら、“良かった、Lucky!”
毛の塊は、だいたい鉛筆ぐらいの太さの棒状のことが多いです。
猫が吐くのはふつうのことで、吐かない方がかえって心配。
毛玉対策実践編
毛玉を作らないためにはブラッシングを励行し、
猫が舐め込んでしまう前に、できるだけ取り除いてあげることです。

同時に、毛玉除去剤を舐めさせることも忘れません。
これには溜まった毛の排泄を促す効果があります。
毛玉除去剤は猫が好む味がつけてあるため、カロリー過剰で太る傾向があります。
うちの猫が最も好んでいたのは「ラキサトーン」でした。
ところが、あるとき「ラキサトーン」がリニューアルしたとたん、
“味が変わった、ヤダッ!”と、まったく受け付けなくなりました。
それまでは喜んで舐めていたのに、いまではあみたろうの口をこじ開け、
上顎に擦りつけるという強硬手段に及んでいます。
飼い主、飼い猫共にストレスになり嫌なんですが、
ブラッシングだけでは抜け毛を取り除ききれないのでしかたがありません。
ラキサトーン以外にも3、4種試しましたが、いずれも拒否反応。
抜け毛の多い夏場には週に2、3日、「お食べ!」「ヤダイ」の闘いが繰り広げられます。
毛を梳き取る用具あれこれ
抜け毛取りgoodsは、いままでどれだけ多くの種類を試したことでしょう。
手順は①~③の順で、もっとも頻繁に使うのは①と②

①ピンクのラバー製で、やや力を入れてシュッシュと撫でつけます。
ラバーに絡まって、おもしろいように抜け毛が取れますが、毛が飛び散るのが難点。



②もっとも優秀なのがアンダーコートに有効なFURminator(ファーミネーター)。
いまではリニューアルされてとてもリーズナブルになりました。
これを使うとアンダーコートがごっそり取れる優れもの。

③仕上げにさっと撫でて、体全体に残っている余分な毛を取る熊手型

④これだけの毛が取り除けました。
フワフワ状態だと散りやすいので、ボール状に丸めています。
夏場は2、3日に1回で、直径3㎝ぐらいの球ができます。
こちら↓は、ある獣医師のサイトで、
抜け毛取りにもっとも有効として紹介されていましたが、いまは死蔵品。
アンダーコートを梳き取る能力は上記ファーミネーターの10分の1程度。
猫はただ撫でられているとしか感じないらしくうっとりしていますが、コレではねぇ。

追記:築百数十年という古民家に住む親戚が、ネズミ対策に猫を飼うことにしたようです。
ネズミ対策としてもっとも有効なのは、例えネズミを捕らなくても猫を飼うことだとか。
猫はわずかでも生きものの気配を感じると、根負けするまで気長に待ち受けます。
その執念深さは、ネズミにとってはかなり恐ろしいことでしょう。
もともと、あみたろうの毛の特殊性を書くつもりで画像を撮ってあったのですが、
彼らのため、猫を飼う上で私が一番苦労していることを急いでアップすることしました。
猫を飼っている人には、当たり前の説明ばかりかもしれません。
以下は、今朝、ベランダで蝉の死骸を見つけて興味津々、さんざん転がして遊んだ後、
この態勢で1時間見張っていました。なんとまぁ、根気があること!

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