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シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

成人の日

2008-01-14 16:19:15 | きょうは何の日?
今日は「成人の日」。

昭和62年4月から、63年3月までに生まれた135万人が、
大人の仲間入りをした。

昭和62年は、日本はバブルの絶頂期。
竹下首相が、日本中に一億円をバラ撒き、
地上げ屋が、あちこちの土地を買い漁り、
日本は、「金余り国」と言われた年である。


成人式は、昨日行なわれた市町村もあった。
私の住む市も昨日だった。
なので、今日は他市に仕事に出たが、
2日間、方々で振袖姿の女性を見ることができた。

成人式も結婚式も、
やはり主役は女性である。

近年、「荒れる成人式」と言われているが、
大半は、行儀よく式典が進んでいるという。
一部の町の、一部の若者の暴挙を、
全国的な姿として、報道する側もよろしくない。


私の成人式は、もう二十○年前になる。
市のセンターで式典が行なわれ、
著名人が講演するという形で、今とそれほど変わらなかった。

私の年は、
ある著名な、男性ニュースキャスターが講演に来た。
話は、さすがに流暢で聞きやすかった。

「お金も名誉も大切です。
 でも一番大切にして欲しいのは、友達です。
 友達は、金では買えない。
 偉い地位についても、自然にやって来るものではない。
 今日皆さんが、一緒にこの会場に来た友達を、
 どうか一生の友として、大切にして下さい・・」

今でも覚えている、このキャスター氏の話だ。

その時、一緒に会場に行った友達とは、
今も、ずっと仲良くしている。


映画評論家・おすぎさんが以前語っていた。

おすぎさんは昔、ある市の成人式での、講演を依頼された。
そこで、映画をテーマにした、新成人にふさわしい話を考え、
その日を待っていた。

ところが、電話が入る。
その市の、「お偉い方」からだった。

「おすぎさんは、オカマさんだということで、
 成人式には、ふさわしくないと判断させて戴きました。
 キャンセルさせて下さい」

おすぎさんは、何も言わずに切ったという。

おすぎさんは語る。
「人を、肩書きや偏見で判断する成人にはなって欲しくないです」


日本は、あれから20年たって、
経済も、人の心も落ち込んでしまった。
でも、新成人の一人一人が、
これからの日本を変えてほしい。

友達を大切にして。
差別や偏見のない、心豊かな国に。

そう願わずにはいられない。


今年成人の皆さん、心からおめでとう。