このところ福岡でも、雪がちらつくような冬らしい天気になった。
18日深夜、前原市白糸で、五穀豊穣を願う寒みそぎが行われた。
熊野神社の祭礼で、五穀豊穣を願い400年も続くといわれている。
午前零時を合図に、70人ほどの男たちは褌ひとつのいでたちで、
たいまつを先頭に、神社から200m程走り、近くの川付川のみそぎ場まで向かう。
川に入った男たちは、新米を研ぐ間、肩を組み合い水をかけ合う。
気温5度、小雨の降るなか男たちの体からは湯気が立ち上る。
このところ福岡でも、雪がちらつくような冬らしい天気になった。
18日深夜、前原市白糸で、五穀豊穣を願う寒みそぎが行われた。
熊野神社の祭礼で、五穀豊穣を願い400年も続くといわれている。
午前零時を合図に、70人ほどの男たちは褌ひとつのいでたちで、
たいまつを先頭に、神社から200m程走り、近くの川付川のみそぎ場まで向かう。
川に入った男たちは、新米を研ぐ間、肩を組み合い水をかけ合う。
気温5度、小雨の降るなか男たちの体からは湯気が立ち上る。
女や酒よりサイコロ好きで すってんてんのあのじいさん、あんたこそが正直ものさ
この国ときたら 賭けるものなどないさ ・・・・・・・・・
吉田拓郎作による落陽の歌詞の一部である。
この歌、ハードボイルド感にあふれている。。
ふと、このような人生を送ってみたいと、この歌を聴くたびに思ったことがある。
しかし、毎朝、玄関で靴に足を通し、駅に向かっている頃には、
すっかり牙を抜かれ、変わらぬ風景の中を歩いている。
それでも満たされない気持ちは、カバンの中の文庫本でハードボイルドな世界をかけている。
九州は冬でも温暖な気候だと思われているふしがある。
しかし、冬の福岡を訪ねた方の口からは、
一様に寒いところですねと驚きの声が出る。
特に福岡などの沿岸部は、
冬には鉛色の雲に覆われ、冷たい風が吹く。
裏日本独特の冬である。
それでも、九州道をわずかばかり南に下ると、雲が切れ青空が広がっていることが多い。
雲間から天使のはしごが伸びている。
暑い雲に届けてとばかりにタワークレーンが伸びる。
はしごを下りてきた天使が、ひょいとクレーンの先に腰かけこちらを見ているような気がする。
この時期、 鐘崎漁港のどこかでホシザメの開いたものが風に揺れている。
フグ延縄にトラフグと一緒にかかるらしく、開いて天日干し、お湯で戻し秘伝のタレで味付けするらしい。
ゆらりゆらりと風に揺れながらも、ぶら下がった彼は、決してこの恨み忘れまいぞというような
きつい目をしてこちらを睨んでくる。
それでも、洗濯物と同じように風に揺れる様は、ユーモラスではある。
神郡といわれた宗像市に「ちはやふる 金の岬を過ぎぬとも われは忘れし志賀乃(しかの)すめ神」と万葉集に詠まれた鐘崎がある。
この時期、鐘崎から出漁する船団の天然トラフグの水揚げ量は日本屈指である。
その多くは、下関の南風泊市場で競られ日本各地の料亭や家庭の食卓を飾る。
この鐘崎の正月料理に、ノウサバ料理がある。地元鐘崎の人は、
数の子と呼び珍味としておせち料理とともに、お正月にはなくてはならないもとなっているという。
その正体はホシザメとい名のサメという。
これだけ吊るされていると、ちょっとドッキリしてしまう。