音信

小池純代の手帖から

雑談38

2022-04-30 | 雑談


花は葉桜。これから薫風、青嵐の季節へ。
いただいた花のお菓子もこれでおしまい。



  
               †
  なぐさめてくれたる花もおしまいになりたるゆえに雨戸をしめる
                   山崎方代 『右左口』
               †

「くれたる」「なりたる」、それから「ゆえに」に若干の
ひっかかりを覚えたければそう思える。そのひっかかりが
ブリリアンカットの切断面なのだと思いたければそうも思
える。

意味内容はともかくこんなにリズムの刻みがくっきりした
歌だったっけ。
三十一拍分の長さの五線譜にぷっくりしたオタマジャクシ
を游ばせると、こういう歌になるのだ、だぶん。







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