以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

GMモジュールのO/H&無接点化。。。

2023-07-17 10:16:00 | 日記
日々お暑う御座居ます。。。

海の向こうから輸入している部品が予定通り到着せず、、、ヤキモキしている寅🐯です。。。
特にグレートブリテン🇬🇧発、ベルギー🇧🇪でトランジットの便はタダでさえ遅いのに更に遅い傾向があって、、、いつ成田に到着するか全く約束が出来ない。。。
荷物📦の追跡を行うと、、、ベルギー🇧🇪で『IN TRANSIT』のまま。。。
配送予定日を過ぎてもベルギー🇧🇪で『IN TRANSIT』のまま。。。😫

時間⌚️を守るだとか約束を守るだとかの習慣の面でアバウトなお国柄から来とるのか、それとも優雅過ぎて頭に💐花🌸でも咲いとるんか❓❓
日本🇯🇵ほどキチッキチッとはしとらんのは理解出来るが注文品の納期が平気で一ヶ月単位で遅れるのは痺れるわ。。。😫
ロシア🇷🇺の有事から余計に酷くなった気がする。。。

そんな中で此方の予定は思いっきり狂った状況。。。
去る7/13到着予定だった海外オーダー品が届かない事から、取り敢えず着手出来るモノから着手。。。

って事で、、、500EのGMモジュールのO/H&無接点化。。。

基盤上の実装部品をゴッソリと外して、、、



コントロール電源回路の耐久性UP、スイッチング回路の熱害対策、サープレッサーダイオードの規格値変更等々の当社独自のメニューでO/H。。。

LHコントロール電源リレーを撤去してスイッチングロスの少ないFETスイッチング基盤に換装します。。。

ノーマルの機械式電磁リレーはスイッチングの開閉接点の回数寿命がある為割と寿命が早いのです。。。
コトにスイッチングされる電流が5A前後と割と電力値も高いのでリレーの接点開閉時にアーク(火花)が飛ぶ場合があり、リレーの接点を酸化させる傾向にあります。
接点の酸化は電流の導通の抵抗になり、接点での電力降下の原因にもなります。
抵抗になると言う事は、電流エネルギーがエネルギー保存の法則によって抵抗で失われた分が熱に変化します。。。
つまり、電磁式リレーは接点抵抗による熱を発生させます。。。
更に電磁式リレーですからリレー動作に必要なコイルもあります。
コイルも80Ω程度の抵抗ですからコイツに制御電圧は12V。。。
150mA程度の電流が流れますので1.8W程度の電力エネルギーになります。。。

ジュールの法則に当てはめると。。。

Q(J)🟰電圧E(V)×電流I(A)×時間t(s)

仮に30分間リレーがONになったとすると、、、

12V×0.15A×60×30=3,240J

カロリー換算にすると、、、

3,240J/4.18≒775.1cal

と、言った具合ですが30分の電圧印加状態で電磁コイルから熱エネルギーが775.1cal放出されている計算になります。
GMモジュール内部にはV8モデルでは電磁リレーが3ケ入っていますから775.1cal×3ケ=2,325.3≒2.3kcalの熱エネルギーがコイルから放出され、60分では単純に4.6kcalの熱エネルギーが放出されます。

4.6kcalってどの位のエネルギー❓

常温25℃、1Lの水を沸騰させるに要するエネルギーは、、、

水の比熱4.2J/gkと定義すると、、、

水の温度は25℃、水1Lは1000g

ジュールの法則の式に当てはめて、、、

4.2×1000×(100-25)=315,000J

コレをカロリーに換算すると、、、

315,000/4.2=75,000=75kcal必要となります。

則ち、、、

4.6kcal=x(100-25)の式となる訳で、、、

x=4.6/75≒0.061=61ml

つまり約60mlの水を一時間で100℃に到達させるエネルギーと言う事になります。
牛乳瓶約1/3〜1/4の25℃の水を一時間かけて沸騰させる位の熱エネルギーと言った理論になります。。。

コレに機械式電磁リレーの接点抵抗によるon抵抗熱も加わりますのでGMモジュール内部は機械式電磁リレー部分だけでも放出熱は結構激しい事になります。。。
最悪はモジュールBOXの蓋で目玉焼🍳が出来そうな勢いですからね。。。

以上の事から当社では電磁式リレーでのスイッチングをon抵抗の低いFET(電界効果トランジスタ)による半導体スイッチング基盤に置換して無接点化への仕様変更を行っています。
無接点化にするメリットとして、、、

接点を持たないのでonーoff時のアークの発生が無い。
機械式動作が無いので電磁式リレーより遥かに長寿命。
コントロール電源入力による動作熱の発生が殆ど無い。
on抵抗の僅少なFETを使用する為にエネルギーロスも抑えられ熱害を防止。

と、まあこのメリットがGMモジュールの寿命をグンッと引き延ばしてくれますので耐久性の向上と共に『消耗品』的思考の枠から外して考えられる様になります。。。

最近に来てGMモジュールが不調と言うオーナーさんは未だ新品の供給がメーカーから有るそうなのでノーマル新品を購入するか、O/Hによる対策を選択するかじっくりとお考え下さいませ。。。


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