チョコな奴

チョコはチョコでも卵巣チョコレート嚢胞から命名。すっかり体調も戻りブログに趣味のことなど書きたくなってきた今日この頃…

ボンボン

2007-04-15 23:21:47 | 映画
ぽっかりと時間が空いてしまったので、昨日、TVで紹介されていた映画「ボンボン」を見に行ってきた。

ミニシアター系のシネカノン配給で私は川崎の映画館で見た。日曜の夜、お客は20人以下。たぶん生まれて初めてアルゼンチン映画だと思う。パタゴニアがアルゼンチンとチリの地域の呼び名であることもこの映画で初めて知った。

20年勤めたガソリンスタンドを首になった52歳の男の物語。装飾したナイフを作り売りさばこうとしても売れない。あげくのはてには無許可で販売したと警備員に注意され賄賂として装飾ナイフを提供したり、踏んだり蹴ったり。妻とは20年会っていないらしい。娘の家に居候。どうみてもやっかいものだ。ある日、車の故障で途方にくれていた女性の車を牽引してその女性の家に行くと娘と母親の2人暮らし。父親は亡くなって、繁殖用に飼われた大型犬「ボンボン」をお礼として無理やり押し付けられる。いっしょにドライブしているだけで、なんとなく心が温まった主人公。その後、ボンボンがドックショーで上位入賞し、繁殖でお金を稼げると目論むのだが・・・

ボンボンは「ハッピーフィート」のペンギンちゃんのように愛嬌たっぷりで可愛いというわけではない。ひょうひょうとした表情でわが道を行くといった感じ。大人しいし、いっしょにいたらなんとなく話しかけたくなるような犬だ。実は血統書付きのとても優秀な犬らしいのだが、ぜんぜんそんな風情がない。そこがいいのかもしれない。

物語は淡々と進んでゆき、けして大笑いしたり、泣いたりするようなお話ではない。なんとなくホっと心が温まる感じ。ヨーロッパでは大ブレイクでたくさんの賞も受賞しているらしい。アルゼンチンの荒涼とした景色とハリウッド映画のようなこれでもか的なストーリー展開でもないところがヨーロッパで受けているように思う。

ハリウッド映画慣れした人にはけっして見てはいけません。


最新の画像もっと見る