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本能寺の変・謀略説

2006年02月22日 | ノンフィクション
「信長は謀略で殺されたのか・本能寺の変・謀略説を嗤う」【鈴木真哉・藤本正行著 洋泉社】
買ったばかりでまだ読んでいませんが、タイトルから分かるように中身は「謀略説を嗤う」です。

  「信長と十字架」立花京子著 集英社新書
   信長が日本を覇するのに、イエズス会から資金や兵器の援助を
   受けていたという説。
  「謎とき本能寺の変」 藤田達生著 講談社現代新書
   本能寺の変の黒幕を足利幕府最後の将軍、足利義昭に擬しています。

殺されたのが誰であるにしろ、人はその背後に「なにか」の意思を想像しないではいられないようです。ましてや織田信長が殺されたとなれば、その裏に「誰か」が暗躍しているのではないか、と想像するのは当然でしょう。上の本のほかに秀吉、家康、本願寺、朝廷が本能寺の変の黒幕に擬せられています。 

でも、権力社会はそんなにシンプルなのでしょうか。一人(ひとつ)の意思がはっきりとその目的を完遂できるほど、社会システムがしっかりしていたのでしょうか。現代でもさほど変わっていないと思いますが、権力構造とはさまざまな意思が絡み合っているものであって、どこでどうなるという予測は不可能に近いものではないですか。だから一瞬のスキをついた本能寺の変が成り立ったわけでしょう。

フィクションとしてはとても面白いです。永井豪のマンガみたいに宇宙人が背後にいたっていい。

しかし事実はさほど面白いものではない、と思いますがいかがでしょう。
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