社長の品格  成功への羅針盤

二十年ぶりの封印を解き、今再び俳優業に復帰した女社長ブログです。

ブレヒトの演劇論

2012-12-17 20:50:54 | 読書
      

只今読んでいる本、ブレヒトの演劇論。
25~6年前に私が読んだ本です。

お芝居を封印した時、芝居に関連したものは、後輩に譲ったり、処分したりしたはずなのに。
その後数度の引っ越しがあったのに、何故か今もなお書棚にしまってありました。
それさえすっかり忘れていて、二十数年の時を経た今、再び手にしようとは。
開いてみて驚きです。たくさん線が引かれていたから。
あの頃の私が、咀嚼しようと真剣に読んでいたのですね。
翻訳されている分、文章の組み立て方が小難しい教科書のようになっていて、
果たしてこの難しげな本を若い経験の少ない私は理解できたのであろうかと考えながら、今の私がじっくりと読んでいます。
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海岸列車

2012-03-17 12:30:19 | 読書

       
ようやく読み終えた宮本輝の「海岸列車 上」。

独特なタッチで表現でされた宮本ワールドに
魅了され読んでいた筈なのに時間が掛かったこと。

そもそも私は本を読むのがとびきり遅い。
世間では速読がもてはやされているけれど、
私はちっとも関心がない。
読んでは前のページに戻りじっくり、じっくり
描写を味わって楽しんでいる。
何しろ印刷されている活字が好きなので、
紙のにおいやインクのにおいがさらに
読書を楽しくしてくれる。
これはけして電子書籍では味わえない。

さらに遅い理由は同時に2~3冊を読んでいる。
じっくり1冊を読めば良いのに、
そうはいかなくなってくる。
先日の足利ミュージカルの発表会でも、
和物のセリフが一つあり、
そのセリフに命を吹き込みたくて、
「真田幸村」を途中から優先にして読んだり。

なにかを読んでいるところから、
緊急でビジネス書を読む必要に迫られたり、
すぐに読みたくなる衝動に駆られる本に出会ったり。
(そんなときは大抵すぐに読んだ方が良い場合が多いので、
優先することにしている。)

昨日まで、現代小説だったのに、急に戦国時代
なんかへ行って真田幸村に会ってきたり、
東京にいたのが、アメリカにいたり、そしてまた
真田幸村に戻り、
「久しぶり!げんきだったあ?で、戦に出るの?」
とわけのわからない事を心でつぶやきながら、
本の続きを読んでいる。

時空を超えて、いろいろな人と出会えて、
いろいろな経験できて・・・
これだから読書は楽しいのだけれど、
さすがに読むのがこれほど遅いと
生きている間にいったいどれくらいの本が読めるのだろうか・・・

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デヴィ・スカルノ回想記

2011-06-26 11:23:15 | 読書
         

昨日は体のメンテナンス日。
全身鉛のように重くなって、
思考回路も回らない状態。
ため込んできた疲れは、
日々の手入れ程度ではもう間に合わず、
決断力、発想力は停滞し、
健全な思考は臨めません。

幸い、この週末はきちんとお休みが取れます。
予約もせず、マッサージ処へすがる思いで
体を引きずり出掛けました。
週末はとても込んでいる様子で、
1時間半を待たなければ、受けられないということ。

ということで、
並びにあるミスタードーナッツでコーヒータイム。
バッグにはちょっとした空き時間用に、
いつも本をしのばせています。
たまたま持っていたのがデヴィ夫人の「デヴィ・スカルノ回想記」

私が持っている全てのデヴィー夫人の書籍は
サイン入りですが、勿論この本も。
この本、お薦めです!
日本人でただ一人、外国の国家元首の妻となった
女性の波欄に満ちた人生が赤裸々に書かれてあります。
私が感想を書いてしまうのもはばかれるので控えますが、
写真も満載でとても興味を持って読み薦められます。
是非読んでみて下さい。

コーヒーをすすりながら
読書がきるこんな時間、しあわせ。
待ち時間もあっという間です。

その後私は骨盤矯正をうけました。
うたたね状態の1時間・・・

帰りの足取りのなんて軽いこと。
一歩前に出す足が、あまりに軽いのに驚きです。
体中ぽかぽかしているし、
骨盤の位置が明らかに変わったのが自分で良くわかります。
日ごろから姿勢には充分注意を払っていますが、
その姿勢を維持することがなんてたやすいのでしょう。

さあ、また明日から元気に活動を繰り広げて参りましょう!
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毅然

2008-04-01 00:13:22 | 読書
土日の大宮は電車利用のおかげで移動中を含め2冊の本が読めました。
忙しさを理由に読書は優先順位からはずされ、少々活字不足の欲求がつのってきていた頃なので、仕事しながらも移動や合い間にストレス発散していました。

派遣業は人あっての仕事なので、いつでもどこでも人と関わることが最大の
業務なので、今回の仕事も例外にあらず。大勢の方々と関わっていくなかでそれはそれはいろんなタイプの方々にお会いします。タイプという枠に決め付けるのはあまり好きではないのですが、十人いれば十人の考えがあって当然なので、それについて肯定も否定もしません。ただ時として、あまりに自己中心的だったり、人を陥れるようなことを平気でしてみたり、目に余る人もいることも事実。今回は私の知る中で今までにいなかった強烈な人と相対することになりましたが、そんなときは毅然と振舞うだけです。正直関わりたくはないし、暇もないのですが、全くそのことに避けていては、こちら側が気づけば立場的に悪くなって落としこまれてしまい本来必要のない苦労をしなければならなくなるという状況が起きても不思議がありません。負のエネルギーに対して堂々対処してゆかねばなりません。
結局二日間の仕事を終えましたがなにか釈然としません。
それでも私なりに考え行動し、しっかり立場上の任務をこなした作業だったので、
私自身に拍手を送ってあげたいと思います。

ばななさんの本を読んでいると早く家に帰りたくなります。
仕事をこなしたら少しでも早く家族との時間を共有したいと。
仕事でたとえ不愉快な思いをしたとしても、精一杯の仕事したら嫌なこと、考えても意味のないことは忘れて貴重な時間というのを家族と共に過ごしたい。
普段あたり前に思っているしあわせな出来事をばななさんはいつも原点に戻してくれるのです。

やっぱりばなな

2008-02-19 17:24:48 | 読書
一ヶ月ほど前DVDで「アルゼンチンババア」を観た。
まだ私はばななさんの原作を読んでいなかったのだけれど、
家族皆がこれは「ママに」とレンタルやさんですすめるものだから、
そのタイミングがありがたく、「それじゃあ」ということで借りたのでした。
さすがばななさんだなあと、興味深く楽しませてもらったのですが、
やっぱり原作が気になって仕方なかったのですぐ本屋さんへ行きました。
読もうとしている本が山積みになっていて、ここのところ出張が多かったおかげで、
移動の電車を利用して読み進めることが出来、「アルゼンチンババア」までようやく辿り着きました。
やっぱりばななさんは最高です!!
長尾監督がばななワールドを素晴らしい味付けで料理していることに感無量なのですが
原作を読むと私自身のばななワールドが色付きで立体化されそれはそれはリアルに私に挑んできます。

「ユリさんはまるで古ぼけて暗い家の中に、その地味な背景の色の中に、少しづつ溶けていくように見えた。」
最愛の家族の死。出会い。別れ。生き方。
私の頭の中にアルゼンチンタンゴが流れる。タンゴのステップは人生への歩みなのかもしれない。

今更ながら漱石

2008-01-15 02:18:38 | 読書
いやはや無事3日間のイベントが終わりました。
3日目はなんとか喉の調子も少し落ち着き、本調子ではないものの、取りあえずなんとかなりました。
移動中と休憩の時間を利用してスケジュールの調整やら読書やら英語を勉強していました。

今読んでいるのは夏目漱石です。何十年ぶりでしょうか、漱石とは。
先日とっちゃんが「夢十夜」のDVDを借りてきて一緒に観ていたのですが、
疲れていた私は始めの方しかろくに見ることができないまま朝を迎えてしまいました。
短編の小説にそれ程関心のない私は漱石の短編は読んでおらず、
今更ながら漱石に関心をもって読んでいる所です。
せっかくなら原作を読んでもう一度「夢十夜」を観てみよう。そうでないとそれぞれの監督の意図も読めないし、
私の中の漱石とそれぞれの監督の漱石を比べる楽しさも味わいたいと思ったのです。
「夢十夜」は既に読み終えていますが、それが納められている文庫本1冊を読み終え
時間ができた時再びDVDをレンタルしようと思います。さていつになってしまうでしょう?

ターシャの庭

2007-12-21 00:52:28 | 読書

今日、本屋に立ち寄った。

私のガーデニングライフでの憧れの人。
ターシャ・テューダー

アメリカ・バーモント州の片田舎に住む90を越したおばあさんだ。
彼女は絵本作家。
彼女の絵は私のような大の大人を少女に変えてしまう不思議な魅力がある。
体は細く、しわくちゃのおばあさんなのに、
海のような広さと、雪解けの春のような暖かさと、
毅然と人生を生きてた力強さで計り知れない大きな存在感がある。
彼女は30万坪の広大な敷地をこつこつとこの上ない素晴らしい庭にかえてきた。
野菜や果物を育て、収穫したものをある時はせっせせっせとジャムにする。
季節を自然体で受け入れ、晴れの日も雨の日も雪の日もすべてを吸収して
楽しんでしまえる大地のような人。

私のガーデニングライフは彼女の影響なしで語れない。
今は仕事優先で思ったように庭仕事もままならないけれど、
心根は彼女のようでいたい。
私の長女、けいたんもターシャが好きなので私の気持ちを理解してくれる。
いつか私がおばあさんになって仕事の一線から離れたら
ひっそり田舎でそんな生活を送りたいと思う。
よぼよぼのおばあさんになっても自分の足で歩いて土を耕し
ハーブやお花や果物を育て鶏やウサギと会話して、時々絵を描いたり。
家族は心配するだろうけど、それがきっと私の幸せだから
黙って見守って欲しいと。今からそんなことを言っている。

ターシャの庭の写真集が出ていたので、迷いもなく買ってきた。


ばななさんと家族の死

2007-12-19 03:34:37 | 読書
「まぼろしハワイ」読みました。
出張中の移動の電車と仕事の合間に。

電車の中で、そしてざわざわした食堂の中で
思わず涙がこぼれそうになって、ごまかしながら読みました。
透けて見えてしまうくらい透明で、壊れてしまいそうなくらいピュアで、
もろそうにみえるのにでも強い。
子供の頃父親を亡くしている私としては、
家族を失う悲しみとか寂しさとか、そこから抜け出そうとする人間の力強さとか、
怠慢さとか、人の気持ちとは対照的に、あの美しくて、
抱かれてしまうくらい広いハワイを舞台にされてしまうともうお手上げです。


父を亡くしてから、いつも生の裏側には死がありました。
だから、「今を大切にしよう」と12歳の女の子は考えました。
”今”は一瞬だから大切にしよう。
そんなことを考えながらそれから30年の月日が流れました。
まぼろしハワイを読んでいると
父親を亡くしたばかりのあの頃の私を
今の私がぎゅっと抱きしめてあげたくなります。そんなことが出来るのなら。
今、私がこうして生きてるのもあの頃の毅然とした
12歳の私がいたからだと思います。
父の死はいろんなことを教えてくれました。
そんな大切なことを思い起こさせてくれる一冊でした。

現実はきれいごとばかりで生きてゆけないけれど、
ばななさんの小説のようにピュアでいつまでたってもいたいと思います。
おばあさんになっても。

敬愛なるばななさん

2007-12-10 07:54:03 | 読書
昨日、吉本ばななの「まぼろしハワイ」を
買いました。 嬉しい!
ばななさんはやっぱりハードカバーでしょ。
大事に本棚に並べたいと思います。
ばななさんが5年間の歳月を要しハワイを行き来して書いた書。
一晩で読みきってしまう衝動に駆られますが、
敬愛なるばななさんを中途半端に追いそれ読めません。
仕事の切りをつけて、お楽しみはとっておき、
あたため膨らまそうと思います。
幸いばななさんはそんな一読者の私の期待を裏切った事がなく、
私の心をみたしてくれます。
お楽しみが出来たので、仕事にも拍車がかかります。
ルンルンルン! ホントのホントにうれしい!


太宰とバナナ

2007-12-05 21:58:07 | 読書
中学、高校は音楽、演劇、でつっぱしってきた。
同時に本も数々読みあさった。
とりあえず、国語の教科書に出てきた著者の本から読み始めたので、
日本文学が私の読書の始まり。
それにすかっり夢中になり始めた頃、
今度は外国文学を読むようになった。
スタンダールの「赤と黒」なんて中学生が読んで分かるわけもなく、
今読み返すとまるで別の作品だ。

いろいろ読んだけれど私の中での文学の原点は”太宰治”。
思春期の私にたくさんのことを考えさせてくれた。
だから至極わたしの生き方に影響を与えていると思う。
良いこと・悪いこと両方あって人間なのだ。
肯定も否定もしない。
全てをひっくるめて人間らしい人間と呼ぶのだと思う。
劇団に入団したての頃は、私が一番若輩者だったので、
当時は劇団のマスコット的存在でいた。
そんな娘が、「愛読書は太宰です。」というものだから、
結構先輩達は面を食らった様子だった。

太宰についで、続々と登場してくる新鋭作家に惹かれていった。
特に”吉本ばなな”の出会いはこれまた私に平手を食らわした。
至極ショックだった。
これほどまでに、純粋で悲しくって
けれど凛とした強い作品が書けるのか・・・。
1987年に「キッチン」でデビューしてから
首を長くして次の作品を待ちわび、そして読みきる。
「アムリタ」あたりまでは。

手術・退団・結婚・出産とめまぐるしく
いろんな事が起こってゆく。
そして二人目、三人目が生まれ、無我夢中に過ごす毎日。
そのうえ欲張りな私はビジネスにも世界を広げ始めるものだから
物理的に小説を読む時間がなくなってゆく。
本好きになってもらいたくて、
毎晩、子供達に絵本の読み聞かせをしていた。
ビジネスのノウハウは書物などからも学んだ。
だからその頃読んでいた本は、
絵本をはじめとした子供向けのものと、ビジネス書。

月日は流れ、しばらく振りに吉本ばななの「NP」を読み返した。
あれから20年ちかくが経っているというのに、
あの頃の感性に引きずり戻された。
何も怖いものがなく、ただ夢に向かって突き進む
信念みたいなもの。
だからこそ壊れやすくて美しいのかもしれない。

そんな時間が経過して
ようやく、再び吉本ばななに巡り会った。
ずいぶんと意欲的に書いてくださっているので、
ファンの私としては嬉しくって仕方ない。