2017年5月24日(水) 264日目

2017-05-24 21:20:17 | 日記
125回目の夜勤終了。

今回も3人体制のリーダー業務。

最近は夜間に大きな問題も起こらず、比較的落ち着いている傾向だが、
いかんせん気候が気候だけに、
夜勤一回こなした疲れ方が尋常ではない。
年だからと言えばそうなのだろうが、
でも若い人だって動きは鈍くなっているぞ。
(1番元気なのは60代の女性なんじゃないか?)

あと新規入居の人が続々と入って来ていて、
仕事が微妙に増えているのもきつく感じる要因であるということは
確実に言えると思う。

夜間の排泄介助の人数が1人でも増えればきつくなるし、
1人でも減れば楽になる。これは結構大きな違いなんだよね。


☆ ☆ ☆

さて、今日は興味深い問題提起を。

竹内孝仁著『介護基礎学―高齢者自立支援の理論と実践』(医歯薬出版)
を図書館で借りて、実はまだ借り続けているのだが、
その中に非常に興味深いグラフが掲載されている。
それをまずは見ていただきたい。




このグラフは第4章「歩行―自立支援の鍵」に掲載されているものだが、
個人的には驚きのグラフだ。

3月に歩行率34.6%だったのが12月には100%になっている。
1月におむつ率34%だったのが7月には0%になっている。
この施設の平均要介護度は4.0というからかなり重度と言ってもいい。
こんなことがあり得るのか?
常食率と水分量が一緒に提示されているということは、
それらがかなり重要なファクターであるということなのだろうが、
それはいかなる理論に基づくものなのか?

これを達成した詳細についてはこの本に書かれているが(自分もまだ熟読したわけではない)、
人間というのは老いてもなお大いなる可能性を秘めているということだと思う。

この本の著者・竹内孝仁氏は医師であるが、
ネット内では毀誉褒貶いろいろあり、自分にはまだなんとも判断がつきかねるものの、
介護という分野に秘められた可能性を実に興味深く示してくれてはいると思う。

「欧米に寝たきり老人はいない」ということも言われているが、
それはもしかしてこういうことなのだろうか?




こういう書名を見てしまうと
日本という国ははたして人間を大切にする国なのか否か、
そんなことも考えてしまう。

山本七平という人が、日本はなぜ戦争に負けたのか、ということに関して、
21個の要因を挙げていて、

▼非常識な前提を「常識」として行動する
▼生命としての人間を重視しない
▼「芸」を絶対化して合理性を怠る
▼「動員数」だけをそろえて実数がない
▼恐怖心に裏付けられた以外の秩序がない
▼自己を絶対化するあまり反日感情に鈍感である
・・・・・等々

ここで重要なのは2番目の「生命としての人間を重視しない」
ということだと思うけど、「特攻隊精神」などというものは欧米人には到底理解できないものらしい。
今の防衛大臣の稲田とかいう輩が、
いまだに、「戦争で死ぬことで魂が浄化される」なんてことを言っている国だから、
ほんとに何をかいわんやだよ。