2016年11月13日(日) オフの日

2016-11-13 20:44:06 | 日記
今日はオフ。

アメリカ大統領選挙が終わって、いろいろな言説が飛び交っているが、
本日は自分が注目したものをいくつか。

まずはアメリカのコラムニスト、ポール・クレイグ・ロバーツの記事
「労働者階級が選挙に勝った」
この人の経歴を見れば明らかにエスタブリッシュメントであるにも関わらず、
このような一般的に言われるところの“陰謀論”的な記事を書いているのは驚きだ。
トランプ政権が閣僚にどういう人物を選ぶのかが問題で、ネオコンを抱え込む危険性もある。
ヒラリーは破れたが、オリガーキー(寡頭制)が破れたわけではまだない、という内容。


アメリカ国民がオリガーキーを打ち破ることができたアメリカ大統領選挙は歴史的なものだ。ドナルド・トランプに対する悪質なマスコミ・キャンペーンにもかかわらず、オリガーキーの代理人、ヒラリー・クリントンは敗北した。これは、マスコミと、既存政党支配体制は、もはやアメリカ国民の信頼を得ていないことを示している。

トランプが、彼と、アメリカの雇用を回復し、ロシア、中国、シリアやイランと、友好的で礼儀をわきまえた関係を確立するという目標に仕える閣僚を選び、任命できるかどうかはまだわからない。

トランプの勝利に対し、オリガーキーが一体どう対応するのかまだわからない。ウオール街や連邦準備金制度理事会 トランプを守勢に立たせるために、経済危機を引き起こして、トランプに、連中の誰かを財務長官に任命するよう強制するために危機を利用することが可能だ。CIAとペンタゴンのならずもの職員連中は、ロシアとの友好的な関係を粉砕するような偽旗攻撃を引き起こしかねない。トランプが間違いをして、閣僚にネオコンを抱え込む可能性もある。

トランプには、少なくとも希望はある。トランプが、閣僚任命で、まずい判断をしたり、邪魔をされたりしない限り、アメリカ政府が仕組んだロシアとの対立の終焉、ポーランドとルーマニアのロシア国境にあるアメリカ・ミサイル撤去、ウクライナ国内紛争の終焉、アメリカ政府によるシリア政府打倒の取り組みの終焉が期待できる。ところが、こうしたものの実現は、アメリカ・オリガーキーの敗北を意味する。トランプはヒラリーを破ったとは言え、オリガーキーはいまだ存在しており、強力だ。

トランプは、ソ連崩壊から25年後、NATOにはもはや意味はないと言っている。もし彼がその見解を守り続ければ、アメリカ政府のEU傀儡諸国における大きな政治敵変化を意味する。現在のEUとNATOの幹部によるロシアに対する敵意は、終わらざるを得まい。ドイツのメルケル首相は態度を改めるか、取って代わられるしかない。NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は解任されなければなるまい。

トランプが彼の閣僚に誰を選ぶのか我々は知らない。トランプは、様々な可能性や、案件に対する彼らの立場を良く知らない可能性が高い。実際、誰がトランプに助言をするのか、彼らがどういう助言をするのか次第だ。閣僚を見れば、現在、可能性がある変化に、期待がもてるかどうかがわかる。

もし、オリガーキーがトランプを支配できず、彼が実際に軍安保複合体の権限と予算抑制に成功し、金融部門に政治的に責任をとらせることができれば、トランプは暗殺されかねない。

トランプは、ヒラリーを監獄に入れると言った。彼はまず、全てのネオコンとともに、反逆罪と戦争犯罪で裁判にかけるべきなのだ。それによって、ネオコンが覇権を得ようとしている他の二核大国との平和の為の準備ができよう。ネオコンには、依然、見えない陰の政府内に、連絡相手はいるだろうが、人間の屑どもが偽旗作戦や暗殺を組織するのはより困難になるだろう。それでも、軍安保複合体のならずもの分子は、暗殺をやり遂げることはできようが、政権内にネオコンがいなければ、隠蔽はずっと困難になろう。

敵が考えている以上に、トランプには理解力と洞察力がある。トランプのような人物が、余りに多くの強力な敵を作る危険を冒したり、彼の富と評判に対する危険を冒したりするはずはなく、彼は、既存支配体制に対する国民の不満のおかげで、大統領に選ばれる可能性があることを知っていたに違いない。

一体誰が、各長官や次官補になるのかを見るまでは、先がどうなるかはわからない。もし、それがいつもの連中であれば、トランプが取り込まれたことがわかる。

選挙の嬉しい持続的効果は、ヒラリーの楽勝と、アメリカ上院での民主党多数派さえ予言したアメリカ・マスコミが完全に信用を失ったことだ。マスコミにとって、より重要なのは、影響力と信憑性の消滅で、大統領予備選挙と大統領選挙運動の間の、トランプに対する猛烈なマスコミ攻撃にもかかわらず、マスコミは、1パーセントのたまり場である北東と西海岸以外には効果がなかった。それ以外の場所は、マスコミを無視した。

オリガーキーがトランプが勝利するのを許すだろうとは私は考えていなかった。ところがオリガーキーは自らのマスコミ・プロパガンダに欺かれたもののようだ。ヒラリーの勝利は間違いないと確信し、連中は不正選挙計画を実行する準備ができていなかったのだ。

ヒラリーは破れたが、オリガーキーが破れたわけではない。もしトランプが、融和的になり、手を貸して、既成支配層を政権に採用するようになれば、アメリカ国民はまたもや失望することになろう。オリガーキーによって、あらゆる組織が徹底的に腐敗している国においては、流血の惨事なしに、本当の変化を達成するのは困難だ。


【Paul Craig Roberts】 元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。 


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続いて、このブログでも何回か紹介したブログ「夕のメッセージ」より、
(「夜」であったり、「朝」であったりすることもあるみたい)
「飼い主のいない初の大統領」
ポール・クレイグ・ロバーツと同じく、
選挙に勝った事は最終の勝負に勝った事を意味しない、新たな戦いの始まりである、
という内容。
確かにそう思う。1%支配層は自分たちの都合で平気で人を殺してしまう連中だし、
(何と言っても戦争を起こしてしこたま儲けてきた連中だし)
トランプ暗殺の危険性は今後も常にあると思う。


これまでの米の大統領は必ず飼い主がいた。ヒラリーも当然同じである。飼い犬しか大統領になれないのが米の大統領選挙の筈だった。大統領の飼い主にとってトランプは全く想定外の存在だった訳である。飼い主にとってトランプの勝利はあってはならない事であり、あらゆる不正をやってトランプの敗北を実現しようとした。トランプの勝利は飼い主のあらゆる不正を乗り越えて実現されたものである。飼い主にとってあり得ない事がトランプの勝利だった。

飼い主は飼い犬を失った。飼い主無き大統領が誕生した。トランプは正に米の最高権力者になった。オバマは最高権力者ではなかった。ヒラリー夫もブッシュ親子も同じである。トランプが真の最高権力者になれたのは、国民・99%の強い支持を得たからだった。トランプは99%に向けて徹底的にメッセージを送った。暴言だのの批判は徹底的メッセージ故に起きたものだった。99%にメッセージが届かなければ、トランプが飼い主の監視下にある選挙を切り抜ける事はできなかった。トランプは見事に99%の心にメッセージを届けた。一体トランプの本当の支持率がどの位だったのか、知りたいものである。あらゆる困難妨害を乗り越えての勝利は、相当な高支持率以外に理由を見出せない筈である。

国民多数の強烈な支持を得、尚且つ飼い主のいない新大統領は正に米の真の最高権力者である。米にとって初めての出来事である。米の飼い主はもう立場を失った。しかし、黒マスコミは黒マスコミのままである。トランプ大統領になったからって急にまともになる訳が無い。トランプは今後新政権の閣僚を指名して行く事になるが、どこかで見たような顔が沢山出て来るかも知れない。トランプ一人で何でもできる訳じゃない。素人大統領を実務面で支えるのは沢山の専門家達である。この連中はずっと飼い犬だった訳である。黒マスコミが黒マスコミであるのと同様、この連中も黒と見ておかねばならない。

政治の素人だったトランプに国民は期待を寄せた。しかし、実際に素人を支えるのは黒い飼い犬ばかりになる恐れがある。安倍がすぐにトランプと会談を持つ事になったが、TPPや米軍基地問題で黒い話をやって来るだろう。他の国の首脳にも黒が多い。トランプは内外で沢山の黒に取り囲まれる。飼い犬大統領を失った飼い主は手駒の飼い犬達を使ってトランプを取り込もうとするだろう。

小沢が政権に就いても黒マスコミはずっと黒マスコミだった。黒検察もずっと黒検察だった。トランプが見事に最高権力者になったが、黒い体制はまだそのままである。トランプもそこは十分分っているだろうから、対策は打つだろう。しかし、敵も手を打つ。選挙に勝った事は最終の勝負に勝った事を意味しない。新たな戦いの始まりである。この戦いで真の最高権力者の姿を国民に見せる事ができるか。国民は不安交じりの期待を持ってトランプを見る事になる。


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そして、アメリカ大統領選挙について圧倒的に面白い記事を提供してくれるブログ
「ザウルスでござる」より、
トランプ大統領(1) 「反トランプ暴動」 の仕掛け人は?
この記事の前半の部分に私は強く同意するので、赤字で掲載。


相変わらず日本の新聞・テレビは、アメリカの主要メディア( MSM: Main Stream Media)の受け売りの垂れ流しで、たくさんのアメリカ国民が次期米大統領に決定したトランプ氏に反対しているかのような報道をしている。まったく現実を歪めた報道である。

新聞とテレビを律儀に見ている人間は、もはや真実を見ることができなくなっていると思っていいだろう。新聞とテレビは、最も一般的な大衆操作、染脳工作の道具になっている。

そのことは、米大統領選までの日本のテレビ・新聞の「クリントン優勢!」報道を見てくればわかりそうなものだ。トランプ当選でもまだ目が覚めない、救いようない、ぶ厚い無脳層 がいつまでも新聞・テレビを信じている。

大本営発表を信じ続けてきて敗戦を迎えた時代の日本人のままである。スマホやタブレットを毎日使っていても、「クリントンが当選するんだろう」と思っていたひとは、大本営発表の時代の日本人よりお粗末である。戦争中はほかに情報源がなかったのだから仕方がないが、今は自分で情報を選べるのだ。にもかかわらず “染脳” され、“大衆操作” されていたことをこの際大いに恥じるべきである。

トランプ当選は、新聞・テレビの時代の終焉を告げているのだ。

真実はネット上で自分で時間をかけて探さないと見つからない、とすでに自脳層は悟っている。

(以下、省略するが、この後の記事も非常に興味深く面白い!)