ネコのヒトビト

ネコにまつわるヒトビトについてのお話等

すずさんの世界観は必須

2018-07-16 21:54:38 | 思ったこと
すずさんは、現代に生きる我々と同じく

妄想している
へんなことを考えてたり、創作を頭の中でめぐらす
現実感のないことを考えて、
心が動揺したり、時々人知れず ハゲをつくったり

そういう、
我々と同じ、現実感のない実態のない夢想と同居する若者

昔の人はえらかった
昔の人は、我慢した
昔の人は、現実的だった

という、我々の、間違った印象を180度ひっくりかえし

まるで、現代の 中学生か高校生が、あの世界に飛び込んだみたいな

そんな感じの少女である必要がある。
だから

現実感のない絵を描いたり
現実感のない、幻想的な風景を心の中に抱いたりする場面は必要なんだ


心の動揺や、心臓がばくばくしたり、冷や汗をかいたり、あわてたり
人をあきれさせたり、

そういう定まらないところを描写することが、
彼女を生き生きさせる。

そういう描写がほとんどなくて

実写版では、エピソードを追いかけて、上手に演じただけに思うのだ。

台本通りに演じて、
実写で 可愛くて かっこよくて 上手に 演じられたから、
セットや 背景や、 時代考証や 音楽が良くて

すごいいいものだと感じるのか・・


あの一話だけですずさんそのものと 言えるのはなぜなのか。
イメージだけではないのか?

あの一話 1時間もかけて
すずさんの人物像が ほとんど伝わらなかった。
可愛い、綺麗な女性だね
それくらいしか伝わらなかったなあ。

「この世界の片隅に」 ドラマと 映画は別物

2018-07-16 21:24:59 | 思ったこと
1日たって、ツィッターをみていると絶賛するツィートが多くてびっくりした。

数すくないものに、
絵を描く描写や、人さらいの描写が・・
というのもあるが、
概ね好意的な評価

そして、ひどい(?)のになると

松本穂花がすずさんそのものと
なんとも気がはやいというか、

映画から入った人間からすると、
えええ?どこから そう感じましたか??
と思うような記事も散見され、さらにびっくりする。

このドラマが有名になれば、さらに、映画の方へ足を運ぶ人が増えるかも
という目論見もあるが、

私が危惧するのは、「松本ほのか上げ 能年玲奈下げ」で、
せっかく「この世界の片隅に」で、存在感を出した のんちゃんを 「松本ほのか」の影に隠してしまうような上げ記事がどんどん出てきて、
アニメの方があたかも「実写よりも下」みたいな扱いを受けることだ。

私の見立てでは、原作とアニメを観た経験からいって、「すずさん」の描かれ方が実写版では異なるし
今後もこの様子では 朝ドラっぽく「史実にインスパイアされた別物の物語化」されていくという感じがする。
朝ドラは、史実と同じではないし、モデルがいるけど現実とは異なる描かれ方をする場合があるが

この場合は、「この世界の片隅に」にインスパイアされた、別物のドラマと 考えたほうがいいのかも

さえ思う(それくらい、すずさんの人物像が描写されていないと感じる)

どこかの記事で、
「二次元では描かれきらない部分を実写では丁寧に描く」みたいなことが書かれていて、(脚本を担当した岡田恵和氏は、17年のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」をはじめとしたオリジナルはもちろん、原作ものの脚本にも定評がある。佐野プロデューサーは、「2次元」の漫画の1コマでは描けない部分を「世界観をいかに壊さず、広げ、深めるか」に注力したと強調した。)
まるで「二次元のアニメは下で 三次元では より現実的な描写になりうる」と言わんばかりの見出しにびっくりした。

三次元のドラマ(実写だからといって)より現実的な丁寧な描写になりうるなんて言い切れるのかどうか。

このドラマを作っている人たちはよくやっていると思うが、
ここまでの描写で、セットとか ロケとか、時代考証はほんとに頑張ってると思うけど

人物像や、人となりを伝えるエピソードやセリフはなにも、心に響かないし、どこにも共感はないなあ
ほんと悪いけど、人だから、実写だから「ほんとぽく見える」だけであって、
これがアニメに勝る、という幻想を 与えるという現象に びっくりしている

いろいろと、もやもやしたが、
結局
ドラマと 映画は別物なんだな


そう思うことにした。