『母のあしおと』 神田茜 著 2021.8.29 読了
今を生きる自分。『今』は、今を一緒に生きるそれぞれの記憶の一部になる。
じゃあ、果たして今以外の自分をトータルでおぼえててくれる人はいるだろうか?
それは絶対あり得ない。
今思う自分をおぼえているのは自分だけ。それに、自分の外から見える自分を知るのは自分ではない。自分を全部ずっと知っている人など、この世には存在しないのだ。
この本は、そんな視点から書かれているストーリー。
最後まで読んでみて、『道子』という女性のストーリーだったのだとよくわかった。
亡くなってしまった道子、孫ができた道子、嫁と初めて会った道子、いつも自分の息子に味方する母である道子、姑とうまくいかず子供のもとを離れていた時期の道子...
そんな感じで道子が子供の頃まで短編で逆に遡っていく本である。
小説は人物の心の機微を感じとることができ、とても心の糧になる。そんな風に思うんだ、そんな風に切り抜けるんだ、そんな風にするんだ...。
自分以外の物語。
本嫌いの人にはぜひ本を読んで欲しいと思う。
特に話題性とはいかないけれど、この本もまた、じっくりと心に響く1冊だった。
今を生きる自分。『今』は、今を一緒に生きるそれぞれの記憶の一部になる。
じゃあ、果たして今以外の自分をトータルでおぼえててくれる人はいるだろうか?
それは絶対あり得ない。
今思う自分をおぼえているのは自分だけ。それに、自分の外から見える自分を知るのは自分ではない。自分を全部ずっと知っている人など、この世には存在しないのだ。
この本は、そんな視点から書かれているストーリー。
最後まで読んでみて、『道子』という女性のストーリーだったのだとよくわかった。
亡くなってしまった道子、孫ができた道子、嫁と初めて会った道子、いつも自分の息子に味方する母である道子、姑とうまくいかず子供のもとを離れていた時期の道子...
そんな感じで道子が子供の頃まで短編で逆に遡っていく本である。
小説は人物の心の機微を感じとることができ、とても心の糧になる。そんな風に思うんだ、そんな風に切り抜けるんだ、そんな風にするんだ...。
自分以外の物語。
本嫌いの人にはぜひ本を読んで欲しいと思う。
特に話題性とはいかないけれど、この本もまた、じっくりと心に響く1冊だった。