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ISのウィグル部隊はトルコが支援してきた・・・中国内乱への引き金?

2016-02-08 11:31:52 | 日記

■チュルクの民族的紐帯がトルコをして中国と対決的立場を取らせる

中国が急遽成立させた「反テロ法」を西側のメディアは「コンピュータの暗合開示を義務づけた」点に力点をおいて、欧米日メーカーなどはこれに応じられないとする報道だった。

しかし「反テロ法」のもう一つの側面は中国特殊部隊が海外でカウンターテロリズムの軍事作戦を合法化しているのである。

はなしはアフガニスタン戦争時代に遡る。アフガンに隣接する新彊ウィグル自治区から、多数の若者がタリバンへ流れ、その後、アルカイーダの兵隊として加わった。往時の銭基深外相は、その数を「千名」と回想録に書いた。

事実、ウィグル兵士は米国に捕虜となってグアンタナモ基地へ送られ、二年余の取り調べのあと、「アルカイーダとは関係なし」として、そのうちの五人が釈放されたが、中国へは帰れない。

そこで受け入れ先を捜すとアルバニアが引き受けた。かれらは現在もアルバニアで、生活保護を貰いながら生活している筈である。

その後の中国インテリジェンス情報によれば、ウィグル兵士のうち300名が、ISが奪取したシリアとトルコの国境地帯にいて戦闘を続行しているとされる。また、このウィグル部隊の兵站支援をトルコが行っていると欧米の情報筋はほぼ断定している。

歴史的な事実関係をみると1864年から1876年まで、現在の新彊ウィグル自治区においてチュルク系ムスリムの反乱が起こった。

コーカンド系列のヤクブ・ベクが指導者だった。

民族的紐帯からトルコは兵器と兵員をカシュガルに送った。当時のトルコはオスマントルコ帝国である。歴史を紐解けばあきらかなように、アナトリア半島へ漂着したチュルクはその昔、中国北部にいた凶奴、突厥、鉄勒の民、それがトルキスタン、カザフ、ウズベク、キルギスからペルシアへ雪崩れ込み、もう一つの移動ルートがカスビ海の手前、トルクメニスタンへ流れ込む。

現在、ISの構成員のなかにこれら中央アジアからの志願兵は1500人と推定されている。

ユスフ・アルプテキンという指導者が登場したのは、1948年に中国が新彊ウィグルを侵略したあと、トルコへ逃れた反中国分子の集団を率いた。アルプテキンはトルコ国内に拠点を構築した。

冷戦時代のトルコは反共を是とするNATOの一員であり、反ソ、反中である。

アルブテキンは、ウィグル亡命者の指導者として、第一にトルコ国内に於ける政治的ポジションを確保し、またオザル首相などと接触して強力な支持を獲得する一方で、第二に国際的には反共産主義のムスリムを糾合する運動をはじめ、その影響力は台湾にまで及んでいた。

当時、イスタンブール市長だったエルドアン(現大統領)も、チュルク系ウィグル人への支援におおいに理解を示してきた。

その証拠にエルドアンはブルーモスクのそばの公園を「アルブテキン記念公園」と命名したほどだった。

 ▼ソ連崩壊がもたらした地殻変動

そして冷戦が終わり、ソ連が崩壊した。

カフカスの三ヶ国、中央アジア五ヶ国が独立を果たした。カフカスでのイスラム国家はアゼルバイジャン(ただしシーア派が主力)、中央アジアはタジキスタンをのぞく、トルクメニスタン、キルギス、ウズベキスタン、カザフスタンがスンニ派であり(タジキスタンはペルシャ系で、ダリ語を喋る)。

この独立にトルコに亡命していたトルコ系ウィグル人は驚喜した。「東トルキスタン」として新彊ウィグル奪回、独立の日が近い、と希望に胸躍らせたのも宜なるかな。

エルドアンは「東トルキスタンの殉教はわれわれとトルコ系民族の殉教であり、文化、文明という近代的価値観の浸透により、連帯を続ける」云々と演説した。

明確にトルコは中国に対峙したのである。

中国の焦燥は、ほぼ恐怖心に近い。東トルキスタン独立を武力で阻止するために徹底的な弾圧を強化し、アルカイーダやISと何の関係もない人々も、ちょっとでも反共産党的な言辞をはけば逮捕、射殺、処刑という遣り方を取ったため、怨嗟が拡がり、むしろウィグルの民を追い詰めた。

暴動が頻発し、多くは隣接のカザフスタンへ逃れた。一部の絶望組は自爆行為に走り、北京で昆明で、そして広州で無差別テロ、爆弾テロを展開した(それは北京の管制された一方的な報道で、真相は分からないのだが)。

こうした強硬路線はウィグルの民を完全に反共産党、反漢族路線へと追いやってしまったのだ。

 ▼ウィグルの絶望組は自爆テロ、流浪組はタイへ逃れ難民化

そこから砂漠の民のルートを通過して、一部がシリアのISへ合流した。一部は陸路反対方向のミャンマーからタイへ流浪の旅を重ねる。

中国は後者ルートによってタイへ逃れ難民キャンプにいるなかの108名を、バンコクに圧力を掛けて中国に強制送還させる。

直後にバンコクのエラワン廟が爆破され、中国人観光客を含む20名が犠牲となるテロ事件もおきた。

中国はSCO(上海協力機構)を新設し、ここに中央アジアのイスラム国家群を加え、表向きは「経済協力」、実態は東トルキスタン独立運動つぶしのため、カザフ、ウズベクの世俗政権の諜報機関との協力が必要だったのだ。

他方で中国はトルコへの懐柔作戦にでる。

それが港湾整備プロジェクトへの協力、そしてアンカラとイスタンブールを結ぶ高速鉄道建設など、経済協力を惜しまず、トルコへにこにこと作り笑いを浮かべて接触し、他方でシリア国内にいるウィグル分子の活動に目を光らせてきた。

中東に飛び交う多彩な情報のなかでも、ウィグルの若者はカネにつられてISに加わっているとか、トルコ政府はかれらに偽パスポートを発給しているとか、中国はスパイをIS部隊にいれたとか。

いずれも国際間に流れる陽動、偽造、攪乱情報のたぐいかも知れず、検証できない情報が飛び交っているのが今日的情況である。

以上、宮崎正弘氏記事

 

ISに入っているウイグル部隊が中国にとって脅威ということだろう。

弱い立場のウイグル民族にとってトルコ及びISを背後からの支援を得て中国政府と戦うとなるとテロしか方法がない。

今後の動向によっては中国国内での内乱の引き金をISウイグル部隊が引く可能性が大きいかも知れない。

 

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