【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は米中の通商協議に関し、交渉決裂を回避したい意向ものぞかせている。トランプ氏はこれまで中国の通商政策を厳しく批判してきたが、交渉決裂は米国経済に大きなダメージを及ぼしかねないからだ。ただし米中間の主張には大きな隔たりが残っているとみられ、協議が決着するかどうかは予断を許さない。
「大人数の交渉チームが北京にいる。協議はとてもうまくいっている」
トランプ氏は閣僚級の貿易協議を前にした13日、記者団に事務レベル交渉での手応えをアピールした。
トランプ氏の発言からは交渉決裂への警戒もにじむ。米中はすでにお互いに輸入品に高関税をかけあっており、米国側にも農産品の中国輸出などに影響が出始めているからだ。トランプ氏は2020年大統領選での再選をにらみ、対中交渉の「勝利」を成果として打ち出したい考えもあるとみられている。
これまでトランプ氏は中国側をゆさぶる発言を繰り返してきた。先月末から、「私と習近平・中国国家主席が会うまで最終合意はない」と重ねて表明し、トップ同士の直接対決での問題解決を迫ってきたが、7日には期限内の首脳会談の予定が「まだない。恐らく早すぎる」と突き放し、中国に譲歩を促した。
だが、トランプ氏は12日には「少し期限を延ばしてもいい」と交渉延長の可能性も示唆した。ロイター通信によると、米農務省高官は13日、首脳会談が「3月のどこかで実施される見込みだ」と話している。
ただし米中間の交渉には「大きな隔たりがある」(米政権幹部)。首脳会談の開催や、首脳会談での最終的な合意の可否をめぐっては、依然として流動的な面も残っていそうだ。
以上、産経新聞
アメリカも大きなリスクがあるが、中国共産党崩壊までトランプには頑張りぬいてほしい。